宇宙戦士ダンガム!
宇宙戦士ダンガム!
私たちの誰もが、それはパチモノだと秒で見抜くことが出来るでしょう。
このダンガム、生みの親はあの「コスモス」。その名を聞いて私たちは「あ~、やっぱり…」と、ちょっとホッとしたような気持になることもまた、否めない事実であろうと思います。
1977年に設立、ロッチ騒動などを経て1988年に倒産するまでガチャガチャ界の風雲児だったコスモス。
2010年前後にスマホゲーム界隈で大問題になったコンプガチャ問題と比べると、金額的な悪質度は如何なものだったか、いまとなっては比べる由もありませんが、その振り切ってしまったパクリ・パチモノ上等感だけは、時を経たいまもなお私たちの記憶に残り続けています。
ロッチをはじめ、スーパーカー消しゴムにチョロQ、キン消しなど、幼少期を直撃したコスモス旋風に、私たちの世代は当時から否応なく真贋の見極めが大事であることを教わったものです。
さてそんなコスモスですが、この「宇宙戦士ダンガム」に関してはなんとも悲哀感の漂うエピソードがあるのをご存知ですか?
コスモスは機動戦士ガンダムのスポンサーだった?
ガンダム関連のグッズといえば、私たちの多くがバンダイから発売された300円の1/144ガンプラシリーズを思い出すことでしょう。80年代前半、ファミコン登場までの玩具界で主役級だったガンプラが登場したのは1980年7月のこと。
以降はまさに「ガンダム=バンダイ」となるわけですが、ガンダム人気がアニメ再放送で火が付いたのも有名な話。バンダイが思い切って「機動戦士ガンダム」のプラモデル商品化権を取得して設計・開発を始めたのは1979年12月でした。
思い切って、と書いたのはガンダムの放送期間は1979年4月7日~1980年1月26日。当初は全52話の予定が43話での打ち切りが決まった後のことでした。打ち切り決定後、人気が急上昇を始めたタイミングでしたので、バンダイとしては思い切って商品化権を取りに行ったのだと思います。
バンダイが参入する前のスポンサーに名を連ねていた?
「ガンダム」テレビ放送時のスポンサーはバンダイではなく、玩具メーカーのクローバー社。ガンダム関連商品の販売を手掛けていました。ただ、それはプラモデルでなく児童向け合体玩具などで、ガンダム視聴者層とは若干ズレていたようです。
そして同時期、コスモスもまたガンダムのスポンサーとして版権を取得していたようで、アニメ放送時期までは「機動戦士ガンダム」をコスモスが著作権表示を入れて販売していたらしいのです。

ガン消し
結果、ガンプラが大ブレイク!
ちなみにこの「超合金ダイカスト製」ってところですが、使用された金型がパチモノというよりも本放送時に作られた公式のものだったそうで…。

そのままガンダムのスポンサーを継続しておけば!みたいな「たられば」はご法度でしょうが、もしかするとコスモスの命運も変わっていたかもしれないと思うと、なんとも悲哀感のあるエピソードに感じます。
ただ、バンダイから抗議を受けて「宇宙戦士ダンガムにして売り続けた」という行を真に受けると、やっぱりコスモスだな~なんて他人事ながらしみじみとしてしまいます。
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