ジブリには魅力的なキャラクターがいっぱい!

子どもから大人まで人気のあるジブリ作品。どの作品が一番好きか、どのキャラクターが一番好きかと聞かれたら迷ってしまいますよね。
ジブリ作品がたくさんの人に愛されるのは、ストーリーの面白さだけでなくそれぞれのキャラクターが魅力的である事も理由の一つです。さらに、主人公や人間のキャラクターだけでなく脇を飾る動物キャラたちの魅力も無視できません。
いつも主人公に寄り添ういじらしさ、動物本来の可愛らしさ、ふかふかした手触りが想像できそうな毛並み…魅力もそれぞれで時には主要キャラよりも印象的な動物キャラが数多くいます。
そんな中でも特に今ブームとなっている「猫」のキャラクターにスポットを当てつつ、ジブリの愛すべき動物たちをまとめてみました。
「魔女の宅急便」黒猫のジジ

ジブリの猫といえば、やっぱり「魔女の宅急便」の黒猫ジジを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
主人公・魔女のキキと一緒に育ち行動を共にしてきたジジ。キキとはまるで人間のように会話をしていました。ちょっと生意気でキキに比べるとシビアで現実的な発言の多かったジジですがそれもそのはず、人間でいうとなんと68歳!
魔女の家に女の子が生まれたら、同い年で同じ月に生まれた黒猫を一緒に育てるという風習があります。ということで、ジジはキキと同じ13歳。猫でいえば立派におじいちゃんで白内障の心配が出てくる頃です。そりゃ大人っぽい発言が多いのも納得です。
とはいえ、やはりジジの可愛さはたまらなくファンも多め。ジジのぬいぐるみやグッズも他のキャラクターに比べて多い印象です。
「耳をすませば」ムーン
「耳をすませば」で主人公の雫を地球屋まで連れて行ったぽっちゃり猫、ムーン。どこかふてぶてしく、我が物顔で電車に乗ったりご近所の犬をからかったりします。可愛いか?と聞かれると戸惑いますが、なんとなく愛嬌がありますよね。
ムーンという名前は聖司がつけただけで、本名ははっきりしていません。あちこち気ままに放浪しており、「お玉」や「ムタ」という名前でも呼ばれているようです。いろんな所で可愛がられているのが体型からも分かりますね。
柊あおい原作の少女漫画版「耳をすませば」ではムーンは黒猫です。ルナという黒猫と二匹で登場します。映画版にするにあたり、「魔女の宅急便」のジジとイメージがかぶってしまう事から、スラッとした黒猫から太っちょのブチ猫に変更になったのだとか。
むしろこの改変は良かったのではないでしょうか。黒猫の方がミステリアスではありますが、ふてぶてしい人間みたいな猫のムーンの方が親しみが湧きます。
「猫の恩返し」バロン男爵

「猫の恩返し」で主人公のハルを救うバロンには憧れましたよね。本名はフンベルト・フォン・ジッキンゲンというちょっと長めの名前です。
そもそもバロンは「耳をすませば」で雫が地球屋で出会った猫の人形をヒントに書いた小説の主人公です。地球屋で佇む人形のバロンはとても美しく、ロマンチックでした。
そんなバロンですが「猫の恩返し」では紳士で強くて頼りになって、「イケメン」キャラとして登場します。ムタ曰く「キザ」との事ですが、ハルも終盤ではバロンの事を異性として意識している描写があるくらいでした。
性格は冷静沈着、剣術の腕前は一流で身体能力も抜群。お客さんに振舞う特製スペシャルブレンドの紅茶は、毎回味が変わるというこだわり。まさにイケメンでしかありません。どことなくシャーロックホームズを思い出させるような雰囲気がありましたね。
もちろん女性のファンは多く、猫ではありますが理想的な男性として評価されています。
「となりのトトロ」ネコバス

「となりのトトロ」に登場するネコバスには誰しも乗りたかったのではないでしょうか。
トトロたちが乗る不思議なバスで、見た目は猫ですが脚がたくさんあり空を駆けます。周囲の人から姿は見えないのですが、ネコバスが走ると風だけ吹き抜けたりします。
メイが迷子になってしまった時に、さつきがトトロに頼んでネコバスに乗せてもらいました。ネコバスの車内(?)はフッカフカでモコモコ!このフワフワの毛並みに体を預けて座ってみたい…とうっとりしてしまいますよね。
東京都三鷹市にある、三鷹の森ジブリ美術館には実際に乗れるネコバスがあります。残念ながら本物に比べると小さく、乗れるのは小学生以下の子ども限定です。
しかし、過去には大人も乗れるネコバスが展覧会で展示されたことも!もしチャンスがあればぜひ乗ってみたいものです。
「日清製粉グループ」CMキャラクターのコニャラ
「日清製粉グループ」のCMに登場していたキャラクター、猫のコニャラはジブリで誕生しました。しかも生みの親は鈴木敏夫プロデューサー!
ある日鈴木氏が筆ペンで何気なく描いたものがこの猫。気に入ったので机に貼っていたら、宮崎駿監督に「今まで描いた中で一番いいよ」と褒められたのだとか。たしかに味があって可愛いですよね。
2010年に日清製粉グループが創業110周年を記念してCMの制作依頼をジブリにします。そこでこの猫がCMキャラクターに抜擢されたという訳です。ちなみに名前の「コニャラ」は小麦の「粉」、「こにゃ」「コニャラ」となったそうです。
「風の谷のナウシカ」テト

続いては猫以外の動物キャラクターです。
まずはナウシカのパートナーでもあるテト。ユパが偶然にも大王ヤンマにテトが襲われている所を救出したのがきっかけで連れており、それをナウシカが譲り受けます。テトに手を噛まれた際の「こわくない」はナウシカの生物への優しさが溢れた有名過ぎるセリフですよね。
テトはキツネリスという動物で、キツネとリスの両方の特徴を併せ持っています。本来はとても気性が荒く警戒心も強く、人間に心を開くような動物ではありません。なのに、出会いのあの一瞬でパートナーにしてしまったナウシカはやはり只者ではないですね。
もし現実に存在したら小さくて可愛いしぜひ飼ってみたいですが、おそらく一般人には難しいでしょう。指も噛まれっぱなしになりそうです。
「ラピュタ」にテトが出演?
「もののけ姫」ヤックル

「もののけ姫」のアシタカが可愛がっている相棒のヤックル。有能で指示されれば崖の急斜面でも駆け下り、常にアシタカを守ります。しかもいじらしいほどに健気で、死ぬか生きるかというような怪我をしたアシタカの側を、どんなにサンに声をかけられても離れませんでした。
そんなヤックルは鹿のように見えますが、存在しない架空の動物です。「もののけ姫」の舞台は屋久島がモデルになっていると言われており、ヤックルも同じく屋久島に生息するヤクシカがモデルなのでは?と言われていますがそうでもないようです。
また、ジコ坊が序盤で話していた内容からヤックルは「アカシシ」つまり「大カモシカ」ではという説や、見た目からアイベックスがモデルではないかという説もあります。
それらのイメージを混ぜ合わせて宮崎監督がオリジナルで生み出した動物、という事でしょうか。ヤックルと同じ動物は「シュナの旅」という宮崎監督の作品にも登場しています。
「ハウルの動く城」ヒン

「ハウルの動く城」で登場する犬のような動物、ヒン。ただの犬かハウルが変身した姿かと思っていたら、実はハウルの師匠である魔女サリマンの使い魔だったのがヒンです。
けして見た目が可愛い!という訳ではありませんが、歩き方や行動に愛嬌があり印象的なキャラクターですよね。
一見すると完全に犬ですが、耳を羽ばたかせて飛べたり自分の目で見たものをサリマンの水晶玉に映像として送ることができたりと、使い魔らしい特技も持っています。しかし普段は階段も自分で登らず、掠れた独特の声で鳴く老犬のような生活をしています。
ヒンは正式には使い魔で犬ではありませんが、おそらくプチバセットグリフォンバンデーンという犬種がモデルではないかと言われています。
番外編?まっくろくろすけとススワタリ


最後は動物ではないかもしれませんが、ジブリ特有の愛すべき生き物キャラクターです。
「となりのトトロ」で登場するまっくろくろすけと「千と千尋の神隠し」で登場するススワタリ。どちらも真っ黒でウニのような見た目をしていて、ススワタリは手足があります。千尋のマネをしてみたり金平糖を拾ったり、とても愛らしいキャラでしたね。
ちなみに名前が違うだけでどちらも同じ架空の妖怪の一種です。