BUCK-TICK、進化と驚きに満ちた美しきステージ「ロクス・ソルスの獣たち」をWOWOWで!

BUCK-TICK、進化と驚きに満ちた美しきステージ「ロクス・ソルスの獣たち」をWOWOWで!

5月25日・26日に開催され、約24,000人を動員したBUCK-TICK初の幕張メッセ単独公演「ロクス・ソルスの獣たち」。7/20(土)夜10:00[WOWOWライブ]で放送される。


BUCK-TICK、進化と驚きに満ちた美しきステージ「ロクス・ソルスの獣たち」をWOWOWで!

1987年のメジャーデビュー以降、メンバーチェンジをすることなく30年以上のキャリアを重ね、ダークで深遠な世界観を確立、ロック界で異彩を放ち続けているバンド、BUCK-TICK。5月25日・26日に開催され、約24,000人を動員した初の幕張メッセ単独公演「ロクス・ソルスの獣たち」は、そんな彼らが今なお新しい表現に挑み続けていることに驚かされる、特別なステージだった。

劇場を思わせるドレープカーテンと、まるで魔界へと通じる鏡のような、SF感を漂わせる円形のLEDスクリーン。月夜の荒野から鳥が飛び去るオープニング映像に息をのみ、やがて青い光に包まれると突如、アッパーでダンサブルな新曲「獣たちの夜」がスタート。櫻井敦司(Vo)を筆頭に、メンバーはアリーナを貫く花道に歩み出て、“Cat Cat CatCat”と猫の鳴き声のようにサビで連呼し度肝を抜くエレクトロナンバー「GUSTAVE」で会場を更に盛り上げた。

かと思えば、<オー、シャンゼリゼ>と歌いながら始まった「PHANTOM VOLTAIRE」からは、ダークでゴシックな映像を背に、狂気をはらんだ非現実的な世界へ。「ようこそ、いらっしゃい。さあ、パーティーを始めましょう。獣たちへ…Welcome…」(櫻井)と艶やかな声で改めてオーディエンスを誘うと、「Lullaby-III」へ。「謝肉祭 -カーニバル-」ではマイクスタンドと仮面を小道具に、まるで舞台演劇のような表現でも魅せた。セットリストはこの後も新旧を自在に行き来し、予想のつかない展開で進行していく。

インダストリアル・サウンドが響き渡ると、「相変わらずの「アレ」のカタマリがのさばる反吐の底の吹き溜まり」では今井寿(G)がヴォーカルを執り、奇才ぶりを発揮。ステージから姿を消した櫻井の顔が、まるで水槽の中に閉じ込められた人魚のように、円形スクリーンに映し出される演出には溜息と大歓声が起きる。続けて、数々の公演でハイライトを飾り続けて来た攻撃的なナンバー「ICONOCLASM」を投下。

80年代、90年代の楽曲群も、ただ懐かしがるのではなく、磨きのかかった現在のBUCK-TICKの表現力、演出で次々と送り出し、ファンに驚きを与えていく。死とエロスが音と言葉から匂い立つ「タナトス」、樋口豊(B)の地を這うようなベースフレーズに導かれ、暗黒世界へと運び去られた「BABEL」、一変して、星が瞬く月夜の清らかな子守唄のように響いた「Moon さよならを教えて」。死というテーマは一貫しながら描き方は実に多彩で、照明、スクリーンに映し出される映像がイメージを増幅。それはライブを超え、総合アートと呼ぶべきものだった。

そして、冒頭の「獣たちの夜」とダブルリードトラックとなっていた新曲「RONDO」を披露すると、客席の壁面にもスクリーンが出現し、メンバーのホログラム映像を投影。サウンドも多方面から立体的に聞こえてきて、まるで舞踏会のホールに紛れ込んだような心地に誘われた。本編を「DIABOLO」で締め括ると、アンコールには更なる驚きの展開が待っていた。メンバーが客席の間を歩いて移動し、アリーナ中央へと移動。5人がサブステージに揃いアコースティック編成で位置に着くと、改めて大きな拍手が送られた。

櫻井は「また違ったBUCK-TICKを感じてくれたら、と思います」とファンに語り掛け、アコースティック・アレンジで、まずは「スズメバチ」を披露。近い距離で互いに向き合うような体制で、自分たち自身も楽しんでいることが伝わってくる、5人の放つムード。「BOY septem peccata mortalia」は、原曲の疾走感はそのままに、激変したアレンジで魅了。ヤガミ・トール(Dr)のゆったりとした響きのドラミングで始まったのは、「形而上 流星」。星野英彦(G)のアコースティックギターがアタッキーに刻まれ、その力強さにハッとする。BUCK-TICKの30余年の歴史において、こういった形でアコースティック・アレンジを披露するのは初。それに加え、意表を突いた選曲とユニークな編曲に、BUCK-TICKというバンドの奥深さを感じた。

ダブルアンコールでは、和のテイストを宿す名バラード「さくら」を届け、幕張メッセの広大な空間に桜吹雪が舞い降り、幻想的な光景を立ち上げた。「さくら、綺麗ね」と櫻井は微笑むと、「幕張2日間、どうもありがとうございました。スタッフの皆さんもお疲れ様です。この続きはWOWOWで!」と挨拶。メンバー紹介を終えると、「30周年を迎えて、皆さんに祝ってもらって、そして31年目。まあ…長いですね(笑)。でも、皆さんが楽しんで、笑ってくれるので、次またいいものつくろう、なんていう気にもさせてくれます」と語り、ファンの存在が活動の原動力になっていることを伝えた。最後に「HEAVEN」を放ち、<この素晴らしき 生まれゆく世界で>と歌いながらオーディエンスを手で指し示した櫻井。それは、温かさと希望の光を感じさせるエンディングだった。「またお会いしましょう、どうもありがとう! 幸せに、幸せに、幸せに…」(櫻井)と挨拶。

ベテランと呼ばれる不動の地位にいながらも、安住して守りに入ることなく、常に音楽的な実験を続け、ステージ表現に革新を求め続けているBUCK-TICK。彼らがこれからも進化し続けていくことを確信できるこの美しき最新ライブを是非、その目で確かめてみてほしい。

撮影:田中聖太郎写真事務所

■WOWOW番組情報■

BUCK-TICK Live 2019「ロクス・ソルスの獣たち」
7/20(土)夜10:00[WOWOWライブ]
キャリア30年を超えてなお挑発的な表現を続ける唯一無二のバンド、BUCK-TICK。彼らが初めて単独公演を行なった幕張メッセでの最新ライブをWOWOWで独占放送。
【番組特設サイト】 https://www.wowow.co.jp/bt/

<関連番組>

劇場版BUCK-TICK ~バクチク現象~ I+II
7/18(木)深夜1:50[WOWOWライブ]
2012年にデビュー25周年を迎えたロックバンドBUCK-TICK。記念すべき25周年プロジェクトの1年に密着し神髄を伝えた初の劇場版ドキュメンタリー映画。

BUCK-TICK TOUR No.0 -FINAL-
7/19(金)深夜0:30[WOWOWライブ]
1987年にデビューし、“バクチク現象”を巻き起こしたBUCK-TICK。毎年恒例であり、今回はツアーファイナルとなった2018年末の日本武道館ライブを放送。

BUCK-TICK ~CLIMAX TOGETHER~ ON SCREEN 1992-2016
7/19(金)深夜3:05[WOWOWライブ]
全国23館で公開されたBUCK-TICKの劇場版映画第2弾。不動のメンバーによる30年の歩み、誰もが成し得たことのない、その一端に触れる歴史的な音楽映像作品。

関連するキーワード


BUCK-TICK ライブ WOWOW

関連する投稿


伝説のライブを劇場で!『リアム・ギャラガー:ライブ・アット・ネブワース 2022』の日本初上映が決定!!

伝説のライブを劇場で!『リアム・ギャラガー:ライブ・アット・ネブワース 2022』の日本初上映が決定!!

WOWOWの配給で、映画『リアム・ギャラガー:ライブ・アット・ネブワース 2022』が10月17日(金)より日本初上映されることが決定しました。


杉山清貴&オメガトライブがドラマー・廣石恵一さんの追悼ライブを日比谷野音で開催!追悼全国ツアーの開催も決定!!

杉山清貴&オメガトライブがドラマー・廣石恵一さんの追悼ライブを日比谷野音で開催!追悼全国ツアーの開催も決定!!

7月19日、杉山清貴&オメガトライブが東京・日比谷野外大音楽堂で、2025年3月に死去したドラマー・廣石恵一さんの追悼ライブ「お〜い、ヒロイシ!」を開催しました。


ケビン・コスナー主演の父と子の絆を描いた奇跡の物語!『フィールド・オブ・ドリームス』in コンサートが開催決定!!

ケビン・コスナー主演の父と子の絆を描いた奇跡の物語!『フィールド・オブ・ドリームス』in コンサートが開催決定!!

東京国際フォーラムホールA(東京・有楽町)にて、1989年公開の映画「フィールド・オブ・ドリームス」を題材としたスクリーンと音楽で体感するシネマ・オーケストラ・コンサート(シネオケ)「フィールド・オブ・ドリームス』in コンサート」の開催が決定しました。


東京パフォーマンスドールではライブメンバー(2軍)だった女優『岩名美紗子』現在は?!

東京パフォーマンスドールではライブメンバー(2軍)だった女優『岩名美紗子』現在は?!

多人数でスタイリッシュに歌って踊る女性アイドルグループ「東京パフォーマンスドール」ではライブメンバーを務め桜っ子クラブさくら組のメンバーとしても活躍した岩名美紗子さん。懐かしく思いまとめてみました。


伝説のライブ映画『ピンク・フロイド・アット・ポンペイ』が全世界で大ヒット!大好評につき日本国内での追加上映が決定!!

伝説のライブ映画『ピンク・フロイド・アット・ポンペイ』が全世界で大ヒット!大好評につき日本国内での追加上映が決定!!

4月24日に公開された、伝説のロックバンド「ピンク・フロイド」のライブ映画『ピンク・フロイド・アット・ポンペイ』の限定上映が全世界で大ヒットし、日本でもその熱狂を受け追加上映が決定しました。5月9日以降、全国の劇場で随時上映がスタートします。


最新の投稿


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。


ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

小学館クリエイティブは、ウルトラマンシリーズ60周年、『小学一年生』100周年の節目に『学年誌 ウルトラふろく大全』を11月28日に発売しました。『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの学年誌・幼児誌のウルトラふろく200点以上を網羅的に掲載。組み立て済み写真や当時の記事も収録し、ふろく全盛時代の熱気を再現します。特典として、1970年の人気ふろく「ウルトラかいじゅう大パノラマ」を復刻し同梱。


伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体『UWF(ユニバーサル・レスリング・フェデレーション)』が、設立40周年を記念し、特別イベント「無限大記念日」を書泉ブックタワー(東京・秋葉原)にて開催します(2025年12月24日~2026年1月12日)。第1次UWFの貴重な試合映像や控室、オフショットなど、4,000枚以上のアーカイブから厳選された写真が展示されます。復刻グッズや開催記念商品も販売され、当時の熱狂が蘇ります。


グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

株式会社グラニフは、TVアニメ『幽☆遊☆白書』との初コラボレーションアイテム全21種類を、2025年12月2日(火)より国内店舗および公式オンラインストアで販売開始します。主人公の浦飯幽助をはじめ、桑原、蔵馬、飛影のメインキャラクターに加え、戸愚呂、コエンマなど欠かせないキャラクターをデザイン。11月26日より先行予約も開始され、ファン必見のラインナップです。


全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

アシェット・コレクションズ・ジャパンは、隔週刊『1/18 エクストラスケール 国産名車コレクション』を2026年1月7日に創刊します。全長約20cm、1/18スケールのダイキャスト製で、日本の自動車史を彩る名車を精巧に再現。ボディラインやエンジンルーム、インパネなどの細部ディテールにこだわった「エクストラ」なコレクション体験を提供し、マガジンでは名車の開発秘話や技術を深掘りします。