子供の頃に夢中になった!古代文明への憧れ「オーパーツ」
昭和から平成にかけて、多くの子供の心を掴んだ疑似科学。UFO、宇宙人、幽霊、幻の大陸といったジャンルがありましたが、古代文明を扱う書籍も数多く出版されていました。中でも「オーパーツ(歴史的に見てありえない出土品。通称:場違いな工芸品)」は古代文明ネタとして特に人気がありましたよね。この記事では、オーパーツをいくつか特集してみたいと思います。

コスタリカの石球
まずご紹介するのは「コスタリカの石球」。1930年代にコスタリカの密林で続々と発見された、謎の石の球体です。特筆すべきはその精度の高さ。限りなく真球に近いものもあり、大きさも直径2メートルと巨大な物もあることから、用途及び当時(今から1200~1500年ほど前という説が有力)の技術で制作が可能だったのかが、現在も議論されています。


ピーリー・レイースの地図
1513年に描かれたとされる「ピーリー・レイースの地図」。ピリ・レイスの地図とも呼ばれるこの地図は、コロンブスのアメリカ大陸到達(1492年)のわずか20年後にもかかわらず、南北アメリカ大陸の海岸線が描かれており、更に「南極大陸の陸地」も描かれています。南極大陸の発見は1818年であり、地図化に成功したのは20世紀に入ってからのこと。時系列的にありえないため、堂々のオーパーツ入りを果たしました。

デリーの鉄柱
インドに存在する“錆びない鉄柱”ことデリーの鉄柱。およそ1600年前に建てられたと言われるこの鉄柱は、何故か錆びないことで世界的に有名です。錆びない理由ですが、インドで産出される鉄鉱石にはリンが多く含まれており、鉄柱の表面が偶然リン酸化合物で覆われ、そのため錆に非常に強い鉄柱になったのではないかという説が提唱されています。


アンティキティラ島の機械
1901年、地中海で沈没船の中から発見された「アンティキティラ島の機械」。多数の歯車で構成された古代ギリシャ時代の機械であり、その後の調査によって、天体の運行を正確に記す“アナログコンピューター”と呼ぶべき物であることが判明しました。天動説ではなく「地動説」に基づいて天体が運行するというのも特筆すべき点です(ただし、当時既に地動説の概念自体はありました)。


実際に動かすと、こんな感じで天体が移動します!
恐竜土偶
1940年代、メキシコで発見された「恐竜土偶」。発見当時は「恐竜と人類が共存していた証拠では?」と思われましたが、現在は間違いとされている“過去の恐竜復元図”そっくりの物があったり(例:ティラノサウルスが直立している)、未発掘の場所に埋め戻しの跡が発見されるなど、ねつ造疑惑が取りざたされています。また同様の遺物である、恐竜が描かれた「カブレラ・ストーン」は、後にねつ造が判明しています。


古代エジプトのグライダー
紀元前のエジプトの墓から発見された「古代エジプトのグライダー」。同様の模型を作成したところ、かなりの距離を滑空したことから、古代のグライダーであるとしてオーパーツ扱いを受けていました。後ろから撮影された白黒写真を見たことのある方は多いと思いますが、正面から見ると、残念ながら鳥の模型であることは明白です!

バグダッド電池
1930年代に発見された、「バグダッド電池」と呼ばれる壺。1400~1800年ほど前の物と考えられており、土器の中に銅の筒があり、その中に鉄製の棒が差し込まれています。電池メーカーの再現実験により、電解液として酢やワインを用いたところ、電圧0.9~2ボルト程度での発電が可能でした。果たして本当に電池として使用されたのかは、議論が分かれるところです。
始皇帝の兵馬俑坑から出土した「クロムメッキの剣」
秦の始皇帝の兵馬俑坑から出土した「クロムメッキの剣」。2200年ほど前のものであり、兵馬俑として模られた兵士が持つ剣なのですが、西欧におけるクロムメッキの開発は19世紀に入ってからのことであり、どのようにして当時クロムメッキが施されたのか今も不明となっています。


コソの点火プラグ
1961年、アメリカのコソ山脈で発見された「コソの点火プラグ」。点火プラグを覆っていた石化した土を鑑定したところ、50万年前のものであることが判明し、オーパーツとして有名になりました。その後この点火プラグを調べたところ、1920年代に製造されていた「アメリカ・チャンピオン社の点火プラグ」であることが判明。本当に50万年前の土の中から発見されたのであれば、タイムトラベラーの存在を疑うところですが、真実は果たしてどうなんでしょうか?

バールベックの巨石
レバノンにあるジュピター神殿の土台として使われている「バールベックの巨石」。この巨石の重さは650トン以上にも及び、人力で動かすには1万人を超える人手が必要であり、事実上、石の運搬は不可能であるとされています。しかしながら、17~18世紀のロシアの皇帝・ピョートル1世の像の土台(1350トン)を3年がかりで6km動かしたという記録が残っており、時間をかければ当時でも石の運搬は可能だったという意見もあります。


ヴォイニッチ手稿
最後にご紹介するのは「ヴォイニッチ手稿」。1912年にイタリアで発見された古文書で、未解読文字と奇妙な絵から、オーパーツマニアの間では有名な代物です。文字については長年解読が試みられたものの、いまだに解読には至っていません。仮に解読が成功しても、当時の薬草に関する文章で特筆すべきものではないであろうという意見もあります。果たして今後解読に成功する人が出るのでしょうか?マニアとしては気になるところですね!


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