歯みがきのしかた。昔と今。
こんなに泡立てなくても
歯磨きをする男の子のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや
歯みがき。歯の衛生のため、歯周病予防のため、そしてエチケットのために
毎日皆さん磨いてますよね。
でも、子どもの頃に磨いていたやり方と、今のやり方は違いませんか?
今回はそこに着目して調べてみました。
横向きに動かして磨くー1960~1970年代ー
このころの歯みがき粉はチューブが金属製だったので、使いきるのが大変だったそう。
洗濯機のローラー式絞り機を使うアイディアは、
おそらく当時の人たちは、みんな一度は考えたことがあったんじゃないかな。
それにしても大胆に泡立ててがしがし磨いてますね。
昔はみんなこうだったようです。
横向きの磨き方ではあるのですが
加賀まり子との違いは、横向きに往復するか、横向きだけど一方通行に動かすか。
この子たちは同じ方向に常に動かしてますね。
奥歯はどうやって磨いてたのか?
奥歯が磨きにくい、というのは、江戸時代からあったみたいですね。
江戸時代はもちろん歯ブラシというものはなくて
柳などの枝の先端をブラシ状にした「房楊枝」というものを使用していたのですが
奥歯が磨きにくいという文献も残っているようです。
で、それに対する答えのひとつが、これ。
ローリング法が定着し始めるー1970年~1980年代ー
上の「バネットライオン」のみがき方は、横向きに動かすのではなく
手首をひねって、ブラシ面を歯の根元から先端へ磨きあげる方法になっていましたね。
「ローリング法」といいます。
これが提唱され始めたのは1970年の直前。
1964年厚生省発行「歯口清掃指導の手びき」
ライオン(株)の前身であるライオン歯磨本舗(株)小林商店は
大正時代から「歯磨体操」という、体操をしながら歯みがきの方法を学び
歯磨き習慣をつけるという普及活動をしていました。
ですが、1964年に厚生省が発行した「歯口清掃指導の手びき」で
「国民の60~80%が毎日実施しており、国民の歯科保健状態はかなり向上しているはずであるが、実際の国民の歯科疾患の量は、必ずしも満足すべき状態であるとは思われない。」
要するに
「歯みがきはしてるけど虫歯減ってないじゃん?」
と指摘されてしまったんですね。
いつの間にか提唱されていたフォーンズ法ー1980年代ー
ですが、当時推奨されていたのは
手首スナップのローリング法だけでなく
歯ブラシを歯に直角に当ててらせんを描くように磨く「フォーンズ法」もあったんです。