はじめに

伝説となっているバンドBOØWYですが、短い活動期間の中で6枚のオリジナルアルバムを残しています。
今回はそのオリジナルアルバムを振り返ってみたいと思います。
1982年 MORAL
『MORAL』は1982年3月にリリースされたBOØWYのファーストアルバムです。
当時は6人編成であり、アルバムジャケットは6人で写ったものになっています。

布袋寅泰さん曰く、アマチュアのミュージシャンがスタジオで練習しているのをそのまま録ったようなアルバムであり、音楽に関する技術的なことをメンバーが認識出来ていないこともあり、レコーディングは困難を極めたと言われています。
レコーディングを繰り返し、レコード会社へ音源を持ち込むも、理解されずにリリースが決定するまでに時間がかかったそうです。
NO N.Y.
この曲は最初に制作された段階では「NEWYORK NEWYORK」というタイトルだったそうです。
LAST GIGSの2回目のアンコールの最後に歌われた曲であり、BOØWYとして最後に演奏された曲でした。
これぞ当時のバンド少年達にとっての登竜門的な曲ではなかったですか?
私が生まれて初めてバンドで演奏したのが、この「NO N.Y.」でした。演奏しきった時の高揚感は今でも鮮明に覚えています。
一生忘れらない曲です。
1983年 INSTANT LOVE
『INSTANT LOVE』は1983年9月にリリースされたBOØWYのセカンドアルバムです。
『MORAL』では在籍していたギターの諸星アツシさんとサックスの深沢和明さんが脱退し、4人編成のBOØWYとなった初アルバムでもあります。

氷室京介さん曰く、ファーストアルバムが怒りなら、今回は自分達の中にあるシラケ感覚がテーマであり、前作『MORAL』が怒りに斧を振り上げているイメージに対し、今作はドスをチラリと見せる様なシャープなイメージであるとのこと。
このアルバムはストレートなロックンロールをベースに、ファンク、レゲエ、ダブ、プログレなど様々なスパイスが散りばめられている名作でした。
INSTANT LOVE
アルバムタイトルにもなったこの曲のタイトルは、布袋寅泰さんのデモテープの仮タイトルがそのまま採用されたそうです。
当初は「DON'T KEEP OUT」というタイトルで演奏されたこともありました。
1986年頃まではセットリストに残っていた曲で、この曲が最もBOØWYらしいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
6人編成時代から演奏されていた名曲ですね。
1985年 BOØWY
『BOØWY』は1985年6月にリリースされたBOØWYのサードアルバムです。
アルバムタイトルは、再出発の意味も込めてバンド名の『BOØWY』がそのまま使われることになった作品です。

批評では"高度に洗練された最新型ロック歌謡"というジャンルを創出し、巨大なビジネスになり得る可能性を提示した意味でも、このアルバムが果たした歴史的意義は極めて大きいと評されているアルバムです。
確かにBOØWYが日本の音楽シーンに与えた影響は計り知れないものがあったと思うんですよね。偉大なる功績を残したBOØWYですが、この当時もライブ中心であり全国をハイエースで回るツアーも4回実施するなど精力的に活動していました。
DREAMIN'
ライブでは氷室京介さんの「最後に夢を見てる奴らに贈るぜ!」という台詞から演奏に入る事が多かったですよね!
この曲、LAST GIGSでは最後に収録されていた曲で、最後の最後に演奏されるイメージがどうしても強いですが、当初はライブの1曲目に演奏されることが多かったといいます。
大トリで盛り上がるこれぞBOØWY!といった名曲中の名曲であり、誰もが知ってるBOØWYの代表曲でしたね。
1986年 JUST A HERO
『JUST A HERO』は1986年3月にリリースされたBOØWYの4枚目のアルバムです。
BOØWYとしてはレコーディングが最も長期間におよんでおり、レコーディングスタジオも多岐に渡っている作品となっています。

音楽誌『Player』ではの批評では、「前作『BOØWY』を土台として、その上に積み上げられた本作は、彼らの新しい側面、強靭なファンク・ビートから浮遊感漂うエスニック・サウンドまで、1コマごとに明度と輝度を変え、めくるめく音の洪水を浴びせてくれる」との評価があったこのアルバム。
また、音の面ではハードな印象を受けるという声もありました。
総評として、かなり高い評価を受けた作品であり、最も時間をかけてレコーディングされただけあるクオリティでした。
わがままジュリエット
この曲はBOØWYのサードシングルであり、BOØWYとして初の本格的なミュージック・ビデオが作成された曲でもありました。
ミュージック・ビデオのストーリーとしては、少女が森の中の洋館に迷い込み、封印された本を読んだことで命の危険にさらされるが、一命を取り留めるという物でした。
残念ながらそのミュージック・ビデオは見つかりませんでしたが、当時の貴重な収録動画がありましたので、是非確認してみてください。
大変懐かしい動画です。
1986年 BEAT EMOTION
『BEAT EMOTION』は1986年11月にリリースされたBOØWYの5枚目のアルバムです。
前作においてサウンド面で納得のいくアルバムを作ることが出来たメンバーが、今度は商業面での成功、「チャート1位を狙う」という目的でレコーディングを開始する事となったのがこの作品でした。

音楽情報サイト『CDジャーナル』では、「これまでのBOØWYにあったトゲトゲしさみたいなものが消えています。一段と格好良さが増し、それがアルバムに出たと思えてきます」と批評していました。確かにこのアルバムには、全体を通して温かみのある作品だったなぁと印象を持っています。
まさに90年代に連なるビート系バンドの原型との声もあり、完成度の高いアルバムだったと思います。
散々聴いたアルバムです。
ONLY YOU
この曲は、アルバム『BEAT EMOTION』からシングルカットされたBOØWYの5枚目のシングルでした。
BOØWYのファンでなくてもこの曲は知っている!という方が多いと思います。
そのくらい、BOØWYの代表曲だと思います。
LAST GIGSでも当然歌われた曲で、盛り上がり方がハンパではありませんでした。
名曲です!!
1987年 PSYCHOPATH
『PSYCHOPATH』は1987年9月にリリースされたBOØWYの6枚目のアルバムです。
BOØWYのオリジナルアルバムとしては、このアルバムが最後となりました。

このアルバムが発売された1987年、BOØWYは解散に向けて活動していくようになります。
既にメンバー間や一部スタッフの間では解散は決定事項となっていたのですが、外部には一切知られていない状態だったといいます。
このアルバムも挑戦的な作品となっており、多種多様なサウンドとファンタスティック・ホラーとも呼ぶべき歌詞ワールドを展開していました。天才と天才の融合だったのだと思います。
「多彩さとそれを貫く統一感はまさにピークに達したという感がある」という批評もあり、この時点でBOØWYのサウンドは極まっていたのだと思います。
MARIONETTE
氷室京介さんは「BOØWYの楽曲なら何でも売れるというならこれでも食らえという意識で書いた曲」と語っています。
この曲のミュージック・ビデオの構成としては、アニメーションによる寸劇の途中でメンバーの演奏しているモノクロの映像が差し込まれるものとなっています。
BOØWYの代表曲であり、最も知名度の高い曲かもしれません。
BOØWYを語る上で外せない名曲です。
ラストのオリジナルアルバムに相応しい楽曲だったと思いますが、解散直前でもこのクオリティの楽曲を作れるのですから、もしBOØWYが解散していなければ・・・なんてことを考えました。
素晴らしい曲だと思います。
BOØWYのオリジナルアルバムを聴き直してみて
BOØWYのオリジナルアルバムを振り返ってみて、いかがだったでしょうか?
ファンの方からしたら、少々物足りない内容だったかもしれませんが、全曲振り返るのも難しくサラっとおさらいの様な内容になってしまいましたね(>_<)
兎にも角にもBOØWYの功績は凄いなぁと思いました。
各アルバムに名曲が散りばめられており、どれも名作だったと思います。
またBOØWYが聴きたくなりました!
最後までお読み頂き、ありがとうございました(^^)/