B面の「おれは番長」とか「野良犬」とか、こうしたアウトロー的なニュアンスがカッコイイとされていたのですね。今の若者世代には「番長」は死語でしょうし、「野良犬」と言われてカッコイイと感じる男性も母性をくすぐられる女性もいないように思います。
で、多少疑問に感じるのは、当時の男性はともかく女性は野良犬「ステキ」とかって思ってたんでしょうかね?いや、思ってないでしょう。母性、くすぐられていないでしょう。当時から男のひとりよがり。だからこそのの番長じゃい!でしょうね。
ダイナマイト・ロック
それにしても、ブルースにロックに数え唄と辰兄ぃのジャンルは幅広いです。しかも、どれもジャンルを飛び越えて演歌に聞こえるところが辰兄ぃの強烈すぎる個性の成せる業といえます。
中でもコーラスが「狂気」、いえ、それさえも飛び越えて「凶器」としか言いようのないのが「番長シャロック」です。
番長シャロック
この凄さは言葉では言い表せません。とくかく損はさせませんから映像を見てください!
音楽好きではなくとも「誰だ!この曲アレンジャーはっ!今すぐ出てこい!」と叫びたくなりますよね。振り付けがまた素晴らしいときては、これはやはりPVで鑑賞すべきですね。
ブルースもロックも数え唄も、全てを一瞬にして演歌に変えてしまう梅宮辰夫の強烈な個性を味わうことが出来るコンピレーション・アルバム「ダイナマイト・ロック」。これはもう買うしかないでしょう。
和モノコンピの世界 幻の名盤解放歌集~テイチク編 ダイナマイト・ロック
山城新伍
不良番長シリーズの方向性を大きく変えたのは4作目の「送り狼」から登場する山城新伍です。それまでのニヒルなダークヒーロー像にコメディの要素を加えてシリーズはヒットし続いていきます。
山城新伍いいです。コメディ的要素いいです。いいですが、それによって辰兄ぃのそれまでのダークヒーローぶりが薄まってしまうのは残念ではあります。
番長を名乗るなんて高校生までの事ではないかという気がしますが、シリーズの終盤では「四十になっても番長だ!」という名ゼリフが飛び出します。
梅宮辰夫が「不良番長」に出演したのは30歳の時でした。不良番長よ永遠なれ。