監督の紹介
出身地である香港で、ノワール系の(ノワール系とは、虚無的・悲観的・退廃的な指向性を持つ犯罪映画と言われる)アクション映画で脚光を浴びました。他にも、「ブレードランナー」(監督:リドリー・スコット)や「さらば、ベルリン」(監督:スティーブン・ソダーバーグ)などあります。
暴力的かつ華麗なる独特の映像美から「バイオレンスの詩人」とも呼ばれています。
1986年に『男たちの挽歌』で香港電影金像奨最優秀作品賞と金馬奨最優秀監督賞。
かつて「映画の黄金時代」と言われた時期に日本で量産された娯楽映画を彷彿とさせる内容、激しいガンアクションや火薬を大量に用いた爆発シーンは話題を呼び大ヒットしました!
記憶に残っている方も多いのではないでしょうか?
1990年に『狼 男たちの挽歌・最終章』で香港電影金像奨最優秀監督賞を受賞し、1992年の『ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌』でハリウッドに認められたのをきっかけに翌年1993年に『ハード・ターゲット』で監督をつとめました。それ以来、主にアメリカを活動の拠点としました。
黒のロングコートを着てサングラスをかけた男が2丁拳銃を撃ちまくる!というジョン・ウーが確立したアクションスタイルは、瞬く間に世界中を風靡します。
『マトリックス』などは『攻殻機動隊』の派生作品として取り上げられる機会が多いのですが、実は元は、『男たちの挽歌』を始めとした香港映画の影響も強く受けているのです。
愛する女を身体張って救うシーンには身悶えしましたね!
こちらの、イーサンを救うためにキメラに感染された美しいナイアを救いにいろいろ頑張る(というかほんとに命がけで)イーサンはめきめきとかっこよくなっていく!!!のが見どころでした。
死闘の末になんとかナイアの元に駆け付けるシーンははらはらさせられましたね…!
なおこのシーンで「バイクに乗りたい!」という男の人が多数いたもようです。
血塗れになっても最愛のナイアを助けるべく、リミット20時間最後の最後まで諦めずに死闘を繰り返していたイーサンは惚れるしかないでしょう……!
映画のエピソード
スタントなしのアクション
手に汗握るロッククライミングは実はご本人(トム・クルーズ)が体張ってよじのぼったという。
(;゚Д゚)
スローモーションに対するこだわり
ジョン・ウー監督は、アクションシーンを撮影する場合、常に9~10台のカメラを用意し、あらゆる角度からあらゆるスピードで撮影しておいて、編集のタイミングを見て繋ぎ合わせるそうです。しかも、演じる役者によってスローモーションの速度を変えているんだとのこと。
ちなみに、ジョン・ウー監督の中ではスローのコマ数まで決まっているらしく、
「トム・クルーズは120コマだ。アクションがとても美しいから」
とのこと。