グラディエーターとは…
2000年に公開されたアメリカ合衆国の歴史映画。
監督はリドリー・スコット、主演はラッセル・クロウ。
第73回アカデミー賞、第73回アカデミー作品賞、主演男優賞、衣装デザイン賞、視覚効果賞、音響賞の5部門を獲得、および第58回ゴールデングローブ賞で作品賞を受賞した。
帝政ローマ時代中期を舞台とした内容です。
ラッセル・クロウ扮するローマ軍将軍マキシマス・デシマス・メレディウスはある日、皇帝アウレリウスが「皇帝をお前(マキシマス)にやりたい」と言うが、それを辞退するものの、皇帝の死後、皇太子コモドゥスの確執に巻き込まれて家族を失ってしまう。
自らも奴隷に身分を落とし、マキシマスはコモドゥスへの復讐を誓い、ローマ文化の象徴の一つである剣闘士(グラディエーター)として名を上げていく。
あらすじ
西暦180年、大ローマ帝国。皇帝から次期皇帝の座を望まれるものの、主人公・マキシマスは固辞する。しかしそれを聞きつけた愛情に欠乏している皇帝の息子コモドゥスは侮辱されたと憤怒に怒り、皇帝を殺し、マキシマスの妻子をも殺害してしまう。
新皇帝についたコモドゥスに対し、マキシマスは奴隷剣闘士に身を落とし、コロセウムに挑む。そして、真の剣闘士(グラディエーター)として、復讐を果たすのだった……。
主演の紹介
ラッセル・クロウ(マキシマス)
平民でありながらも、戦闘センスが天才的に高く、かつ人望にも恵まれ、皇帝に気に入られ、絶大な信頼を得てしまったために、皇帝に「お前に皇帝の座をやろう」と言われて後、彼の人生が狂いだします。
以下はマキシマスの見せどころのシーンのセリフです。
これから襲う彼の悲劇を含め思いを馳せると、マイ ネーム イズ グラディエーターと颯爽と告げる所に涙を覚えてしまった方もいるのではないかと思います。
マキシマス演じたラッセル・クロウは、
1990年に『ザ・クロッシング』で本格的に映画デビュー(映画初主演作品でもある)。1995年に『クイック&デッド』でハリウッドにも進出、以来、非常に多彩な役をこなせる俳優として注目されています。また、
「逃走遊技 NO WAY BACK」では豊川悦司と共演しています。
ホアキン・フェニックス(コモドゥス)
皇帝マルクス(父)に疎まれ、姉にも疎まれ、大きくコンプレックスをこじらせてしまった皇太子。そんなある日マキシマスに皇帝の座を譲りたいという話を聞きつけ、極悪非道の道に走ります。
そして歪み切ったコモドゥスの決めセリフはこちら。実の姉がコモドゥスでなく、マキシマスに思いを寄せていることにむかっ腹を立て、息子(ルシアス)を人質に、こう言います。「愛してくれ!」がどうしてこうも歪んでしまったのか(´;ω;`)
そんなコモドゥスを熱演したホアキン・フェニックスは、1986年制作のアメリカ合衆国のSF冒険映画では
「スペースキャンプ」への出演から子役としての経歴を積み始める。26歳の時に出演した『グラディエーター』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、若手の個性派俳優として注目を受けた。その後も『サイン』『ホテル・ルワンダ』などの話題作に出演を続け、2006年に『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』でゴールデングローブ賞主演男優賞とグラミー賞を受賞、俳優としての名声を確立した。(wikipedeiaより)
リチャード・ハリス(アウレリウス)
皇帝。
マキシマスにぞっこん惚れてしまい(※人として)皇位を譲ってしまったため、実の息子に殺されてしまいます。
幼少期、この父子がどんなのだったか知りたかったですね。
1958年に映画デビュー。1963年の『孤独の報酬』ではカンヌ国際映画祭男優賞を受賞。
知的さと男臭さを伴わせた演技で『ジャガーノート』、『カサンドラ・クロス』、『ワイルド・ギース』といったアクション映画を中心に活躍した。1980年代に入ってアルコール、及び薬物依存症から低迷し、映画からは遠ざかるが、それを克服し、以後は舞台を中心に活動を続けた。1981年にはナイトの称号を授かった。
1990年の映画、
「ザ・フィールド」では、土地に執着する初老の男を演じて、『孤独の報酬』以来実に27年ぶりにアカデミー主演男優賞にノミネートされた。以後、主に貴重なバイプレーヤーとして再びスクリーンに登場することが増えた。
また、
映画化された『ハリー・ポッター』シリーズの1作目と2作目で魔法学校の校長アルバス・ダンブルドアを演じた。最初はこの役を断るつもりだったが、原作のファンである孫娘から「お祖父ちゃん、ダンブルドア校長役を引き受けなかったら、もう二度と口をきいてあげない」と言われて引き受けたというエピソードが残っている。2002年にホジキンリンパ腫で死去し、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』が遺作となった。
監督の紹介
リドリー・スコット
デビュー作『デュエリスト/決闘者』(1977)でカンヌ国際映画祭新人監督賞を受賞。
1979年の監督作、
「エイリアン」の世界的大ヒット以降は、活動の拠点を米国に移す。
フィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を映画化した
「ブレードランナー」では、映像化は困難とされていた原作を卓越した手腕で描き、数多くのファンを獲得する。
1億ドルを超える制作費と破格の宣伝費を費やした大作『グラディエーター』(2000)で、第73回アカデミー賞作品賞並びに第58回ゴールデングローブ賞ドラマ部門作品賞を受賞。興行的にも世界的大ヒットを記録し、名実ともに不動の地位を確立した。2003年にはナイトの称号を授与されている。
映画のエピソード
全世界興行収入ランキングでは二位!
ミッション:インポッシブル2といった大ヒット映画と肩を並べていました!
また、2938箇所の映画館で一斉に公開された『グラディエーター』は初週で3483万ドルの興行収入を記録しました。興行収入の勢いは止まらず、数週間で早くも巨額であった制作費1億300万ドルを全額回収し、正規上映終了時の全米興行収入は1億8770万5427ドルに達し、続いて世界公開が始まると最終的な興行収入は4億5764万427ドルという破格の商業的成功となりました。更に映画館上映終了後、家庭内視聴の需要に向けたDVDセールスが始まるとこれも成功を収め、DVD版だけでなくブルーレイ・ディスク版も発売され、メイキングや未収録場面を追加して販売されました。
2009年9月、映画上映10周年を前に完全版(ディレクターズカット)の販売が行われ、新たに長大なシーン追加が行われたのです!
「ローマ・ブーム」
古代ローマ時代への関心増加を引き起こし、ニューヨーク・タイムズ紙は現象を「グラディエーター効果("Gladiator Effect")」と評した。大きく時代が異なるローマ時代の政治家キケロ(作中で登場人物のモチーフにされている)の専門的な考察書「Cicero: The Life and Times of Rome's Greatest Politician(「キケロ―あるローマの偉大な政治家、その生涯と生きた時代」アンソニー・エヴェリット、2001年)が飛ぶように売れ、同じくたまたま新たに新訳が行われたアウレリウス帝の著書「自省録」(グレゴリー・ヘイズ訳、2000年)が思索書としては異例の売り上げを記録した。
ローマ時代のみならず歴史映画自体もブームとなり『トロイ』、『アレクサンダー』、『キングアーサー』と立て続けに歴史大作が送り出され、リドリー・スコット自身も十字軍をテーマにした『キングダム・オブ・ヘブン』の監督を請け負っている。この流れは現在まで温存されており、スパルタ時代をテーマにした『300 〈スリーハンドレッド〉』が製作されている。
グラディエーターの背景の美しさに惹かれて世界史に興味持たれた方も中にはいるのでは?
グラディエーターは、36個の受賞を収めていた!
商業的成功だけでなく芸術的な評価という点でも『グラディエーター』は主演ラッセル・クロウのアカデミー主演男優賞受賞を初め、
アカデミー、ゴールデングローブ、英国アカデミー賞などを独占して36個の賞を受賞する大成功を収めていました!ノミネートも含めると殆どの賞の部門に上げられており、その中でもホアキン・フェニックスのアカデミー助演男優賞ノミネート、リドリー・スコットのアカデミー監督賞ノミネートが特筆されます。
では、女優賞は誰が獲ったのでしょうか!?
ジュリア・ロバーツ
なお、出演した映画は、『エリン・ブロコビッチ』。
『エリン・ブロコビッチ』のDVDのジャケットです!
セクシー感がありますね(*ノωノ)
感想
マキシマスの勇気や行動力、それに応えたくなる人望にはただただ心打たれたけども、対照的に父(皇帝)にも姉にも愛されなかったコモドゥスは悲しかったですね。どちらかっていうと、劣等感の半端のないコモドゥスが可哀そうで仕方なかったし、「なぜ愛されないか」と自己肯定の揺らぎには共感の持てて引き込まれましたが、でも一番の被害者は、
「皇帝などいらんから故郷に帰りたい」
というマキシマスなんですよね。コモドゥスぅぅぅぅ。(`Д´)ゴゴゴ
織りなす(というか元凶がコモドゥスであるし、彼の手によってマキシマスの人生が狂う)人間ドラマはとても見ごたえがありました。
男性ならば、戦闘シーンに胸をときめかされたのではないでしょうか。
戦闘に出てきたトラは本物だそうなことの上、マキシマス演じたラッセルはこの映画で何度か負傷し、2年くらいかけて完治したとか。
身体の張った演技だからこそ、マキシマスはあんなに輝いて見えるのでしょうね。
運命に翻弄されつつも、最後まで正義心を失わなかったマキシマスは漢でした。