1962年公開『噂の二人』オードリー・ヘップバーンとシャーリー・マクレーンの残酷で美しい同性愛を描いた映画!

1962年公開『噂の二人』オードリー・ヘップバーンとシャーリー・マクレーンの残酷で美しい同性愛を描いた映画!

「愛するだけでも罪なのですか?」と訴えかけてくる映画、『噂の二人』。そんなことを考えさせられる内容でした。カレン扮するオードリー・ヘップバーンが一本道を颯爽と歩くシーンは、社会の変革に先駆ける女性を表しているようでしたね。そんな彼女の美しさは今も輝いています。


噂の二人とは

『噂の二人』は1934年に作られた演劇であり、その後、1961年制作のアメリカ映画となった。
リリアン・ヘルマンの 『子供の時間』 が原作。
が、監督のウィリアム・ワイラーは1936年に同じ原作を映画化している(邦題:『この三人』)ので、再映画化となる。

前作は時代的な制約で、同性愛の部分をカットしていて、三角関係のドラマになっていた。
日本では木村光一演出、有馬稲子・南風洋子出演、小田島雄志翻訳『子供の時間』で演劇が公演されたことがある。

あらすじ

17歳のときから親友同士のカレン(オードリー・ヘプバーン)とマーサ(シャーリー・マクレーン)は、共同で女学校を経営していた。
経営が軌道に乗り始めたある日、カレンはフィアンセのジョー(ジェームズ・ガーナー)とついに結婚を決意。
しかしマーサはジョーへの嫉妬から祝福できずにいた。
そんな関係を偶然知った問題児メアリーが、二人が同性愛関係にあるとの噂を流し…。

オードリー・ヘップバーン(カレン)

イギリス人で、アメリカ合衆国の女優。
ハリウッド黄金時代に活躍した女優で、映画界ならびにファッション界のアイコンとして知られる。アメリカン・フィルム・インスティチュート (AFI) の「最も偉大な女優50選」では第3位にランクインしており、インターナショナル・ベスト・ドレッサーにも殿堂入りしている。

1953年には『ローマの休日』でアカデミー主演女優賞を獲得した。
その後も

『麗しのサブリナ』(1954年)

『尼僧物語』(1959年)、

『ティファニーで朝食を』(1961年)

『シャレード』(1963年)、

『マイ・フェア・レディ』(1964年)

『暗くなるまで待って』(1967年)などの人気作、話題作に出演している。

シャーリー・マクレーン(マーサ)

アメリカ合衆国出身の女優であり、
また自身の神秘体験を描いた著作を多数発表し、ニューエイジの旗手の一人としても知られた。
『アパートの鍵貸します』(1960)などで活躍。

1983年には『愛と追憶の日々』でアカデミー主演女優賞を受賞。
ヴェネツィア国際映画祭とベルリン国際映画祭でもそれぞれ2回、女優賞を受賞している。

1959年、日本を襲った伊勢湾台風の際には、義援金を基に日本の福祉団体を通して東海地区の小学校にピアノを寄付した逸話が残る。

監督の紹介

ウィリアム・ワイラー

アメリカ合衆国を代表する映画監督の一人。
アカデミー監督賞を3回受賞、ハリウッド黄金期に活躍した監督。
ドイツ帝国のミュールハウゼン(現・フランス東部オー=ラン県ミュルーズ)出身。
本作を含め、

で共同制作していました。
因みに、ウィリアム・ワイラー監督は、
『ローマの休日』で、まだ無名のオードリーを
「このレベルの女優はグレダ・ガルボとイングリット・バーグマンくらいしかいない。めったにない素質を持った女優。本物に出会ったときには必ず分かるものだ」と絶賛した。

映画のエピソード

シャーリーも撮影当時は同性愛というものについて何も考えていなかった

カレンに恋慕しているマーサを演じた、シャーリー・マクレーンは数十年後、
ドキュメンタリー映画『The celluloid closet』の中で、こんなふうに述べています。

「マーサは戦わなければならなかったのよ。カレンを本当に愛していたのならね。」

これは驚きですね。それなのに、なぜこうも胸を打たれる演技ができたのか。
今の時代でお二人にお伺いしたかったところです。

マーサに迷惑をかけてばかりの叔母リリーを、『この三人』でマーサを演じたミリアム・ホプキンスが演じている。

右の人物がミリアム・ホプキンスです。

窮地の内、法廷の証言に手を貸さず、舞台のオーディションに出まくっていたという叔母リリーの嫌味な役っぷりはムカつきましたが、後に、マーサを演じるとは、なんというか奇妙な巡り合わせですね。
ど、ど、どういった演技(立ち振る舞い)だったのか気になるところです。(;゚Д゚)

当時、ハリウッドには、倫理チェックを自主的に行おうとする「ヘイズ規制」があった。

配給協会初代会長ウィル・H・ヘイズは、大衆に良質な映画を贈ろうという理念のもとに、あらわなセックス・シーンや暴力描写を禁じようと製作の企画段階から完成に至る全行程を倫理審査委員会の監視下に置いたのです。
そして、不道徳な戯曲「子供の時間」の映画化ということもあり、要監視の判定を下した「この三人」(後の『噂の二人』)に、製作するについて幾つか条件が出されました。

戯曲の映画化と分かるような題名の使用や広告をしないこと、映画中に同性愛を仄めかさないこと。
この規制によってヘルマンは、この物語を、ありふれた三角関係の話に書き換え、ワイラーは、不本意な映画を撮ることとなりました。
この「ヘイズ規制」は、アメリカン・ニューシネマの登場までの長い間、ハリウッドを支配したと言われています。
しかし、一面では、この規制があったから、皮肉にも(?)
例えば、キス・シーンをどのように美しく、しかも官能的に撮るかという工夫や高い技術を極められたとも言われています。

ファンの感想

今だから「こういう価値観もあっていいよね」と思えるようになったこの頃。
まだまだ偏見が多い世の中ではありますが、少しずつ改善されていく在り様が救われますね。
そして、守ってあげたくなるほど、思いを告白するシーンには胸を打たれ、マクレーン可愛かったのは同意。ラストのオードリーはなんかもう神々しいくらいにかっこよかった。

そのクソ憎たらしいガキの役がすごくハマっていて、
リアルにいたら嫌だけどフィクションとしてはとてつもなく面白いキャラクターでした。

噂や偏見も怖いもの。
そしてやはり一番こわいのは…
人の、「こうだからああなる」という根拠のない“思い込み”なのかもしれません。

まとめ

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