検索エンジン登録に審査があった!「キリ番踏み逃げ禁止」って?インターネット黎明期あるある

検索エンジン登録に審査があった!「キリ番踏み逃げ禁止」って?インターネット黎明期あるある

90年代~2000年代初頭、日本において急激にインターネットが普及した時代。当時のインターネットの独特の文化やマナーを振り返ります。


1995年、Windows95発売、NTTが「テレホーダイ」開始。

Windows95の登場で、一般家庭にパソコンとインターネットが普及

1995年、MicrosoftがWindows95を発売。1億本を超える大ヒットとなり、一般家庭に急激にパソコンが普及しました。
また、同じ1995年、NTTが「テレホーダイ」サービスを開始。今でこそ通信料金の定額制は当たり前ですが、当時のダイヤルアップ接続は、従量課金制で、インターネットを頻繁に使うと電話代が数万円になっていましたが、深夜限定ながらはじめて定額制料金を導入し、インターネットの普及に拍車をかけました。
1995年には「インターネット」1999年には「iモード」が流行語大賞のトップテン入賞、2000年には「IT革命」が流行語年間大賞を獲得するなど、社会に浸透していきました。

最初に開くのは「Yahoo」「Lycos」「infoseek」

今でこそ、インターネットでサイトを探すときはGoogleで検索するのが当たり前の世の中ですが、
当時はGoogleはまだ存在せず、「Yahoo」「Lycos」「Excite」「infoseek」といった多様な検索サイトがありました。
また、主流だった「Yahoo」では、政府や企業の公式サイトを探すときや信頼できる情報を得たい時は、検索ワードを打ち込むのではなく、「Yahooカテゴリ」を使いました。
図書館のようにカテゴリー、サブカテゴリーを選んで自分でサイトを見つける方式の「Yahooカテゴリ」は、「登録するのに審査が必要なので安全」とされ、当時の個人サイト管理人は「Yahooカテゴリ」の審査に通ることを目標としていました。


現在のように、ホームページを公開して放っておくだけで自動的に検索エンジンに登録される、ロボット型の検索エンジンが当たり前になったのは2000年以降で、当時は検索エンジンは登録制だったのです。

一人一人が自分のホームページを持っていた時代

今でこそ、ネットで個人が情報を発信したり友達と繋がるのにはSNSを使い、
長文を書く時もブログサービスなどを利用するのが主流ですが、
当時はSNSがないので、一人一人が自分のホームページを持って交流していました。

個人サイト独特の文化

当時の個人サイトには独特の文化が根付いていました。
まず、ネットの利用者数が少なかったため、「アクセスカウンター」という、そのホームページの累計閲覧者数を表示する項目をトップページにつけることが多くありました。

アクセスカウンターで100、1111、3000といったキリのいい番号を「キリ番」といい、
「キリ番」の訪問者のハンドルネームを掲載する文化がありました。
しかし、その「キリ番」はあくまで申告制で、本人が名乗り出なければわかりません。
たとえば111、333、444番目の訪問者が掲載されているのに222番目の訪問者が掲載されていない
といった事態を防ぐため、キリ番を踏んだら必ず報告するように、「キリ番踏み逃げ禁止」というルールがありました。
ちなみに報告は、「ゲストブック」といわれる簡易掲示板を管理人がホームページに設置しており、そこで行われました。


検索エンジンが未発達だったため友達のホームページやお気に入りのホームページを紹介する「リンク」という項目があり、友達同士で「リンク」に載せ合う「相互リンク」は、今でいう「相互フォロー」のような感覚でした。

個人サイトの主なコンテンツはホームページの管理人が自分の日記や自分の興味のあることに関する感想、考察を書いていく形でした。
ですが、個人サイトの管理人は非常に多くのコンテンツをつくろうと大風呂敷を広げ、たくさんの見出しを作ることが多くありました。
そして、見出しだけ作って中身を作れていないコンテンツには「工事中」と表示していました。どこをクリックしても「工事中」ばかりのホームページ、見た覚えありませんか。

テキストサイトの隆盛

そんな玉石混淆だった個人サイト文化ですが、その中でも多くの読者を得て人気だったジャンルにテキストサイトと呼ばれるジャンルがありました。
色文字や大文字を巧みに使う、文章中心のシンプルな内容、かつ真面目な考察や知識ではなく、
ギャグやジョークであったり、社会風刺、自分の体験談を盛って話すといったユーモアを主題とした、
今でいうならツイッターでバズるツイートのようなものを長文でやっているようなものです。
「侍魂」「Not found」「探偵ファイル」といったサイトを何度も読み返していた方は多いのではないでしょうか。

「フリーソフト」文化

今ではスマホに多くのアプリをインストールしている方も多いと思いますが、
当時もフリーソフトと言われる文化が盛んで、まだまだ不便だった時代だからこそ
個人開発者たちが作ったフリーソフトをパソコンにたくさん追加するユーザーが多くいました。
また、現在はゲームアプリに高額の課金をする事が珍しくなくなり、ゲームでないアプリでも
広告を消すのに課金が必要、といったビジネスモデルが多く、企業による開発が主流ですが
当時はネット上の決済手段が少なく、アプリに課金をする文化がなかったため
ネット上で公開されるソフトは「フリーソフト」と呼ばれる個人で開発された無料のものが主流でした。一方で、パソコンの使い方を解説した商業雑誌が、こうした無料で公開されているフリーソフトを収録したCDを付録にして販売する例もありました。

PC Japan 2000年10月号

CD付)PC Japan 2000年10月号 ピーシー・ジャパン | 中古 | 一般PC雑誌 | 通販ショップの駿河屋

現在と過去は、繋がっている。

インターネットの世界では、半永久的に情報は残り続けます。
たとえば管理人がホームページを削除したり、サーバー自体がサービス終了していたとしても、
Webarchiveで過去に公開されていたホームページを閲覧することができます。
また、20年近くに渡り、今でも脈々と更新を続ける個人サイトもまだ存在します。
もしあなたが90年代のネット文化に懐かしさを感じるのなら、またネットサーフィンしてそうしたサイトを探してみてはいかがでしょうか。

関連する投稿


レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」より『トラぶるCHASER 第1話』『3Dテニス』が配信スタート!!

レトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」より『トラぶるCHASER 第1話』『3Dテニス』が配信スタート!!

レトロゲーム関連の復刻・配信ビジネスなどを行うD4エンタープライズが運営するレトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」にて、新規コンテンツ『トラぶるCHASER 第1話 トラブルは空から未来から(PC-9801版)』『3Dテニス(MSX版)』の配信がスタートしました。


『オホーツクに消ゆ』と北海道紋別市がコラボ!ゲームに登場するシーンを使用したアクリルジオラマが「ふるさと納税返礼品」に!

『オホーツクに消ゆ』と北海道紋別市がコラボ!ゲームに登場するシーンを使用したアクリルジオラマが「ふるさと納税返礼品」に!

ジー・モードより、推理アドベンチャーゲーム『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』の世界観を再現したオリジナルグッズが、北海道紋別市のふるさと納税返礼品として提供されます。


抜群のスタイルで💦世の脚光を浴びた『広田恵子』現在は?!

抜群のスタイルで💦世の脚光を浴びた『広田恵子』現在は?!

高校時代からモデル活動を始め1986年に「カネボウ・スイムウエアイメージモデル」として脚光を浴びた広田恵子さん。現在は家族で〇〇を組んで活動している・・・。


「おかあさんといっしょ」の『にこにこ、ぷん』が令和に復活!公式YouTubeチャンネル開設&グッズ展開決定!!

「おかあさんといっしょ」の『にこにこ、ぷん』が令和に復活!公式YouTubeチャンネル開設&グッズ展開決定!!

NHK「おかあさんといっしょ」の人形劇コーナーとして1982年から1992年までの10年間にわたり放送され、累計2,000話以上の物語が制作された人気シリーズ『にこにこ、ぷん』が、令和の時代に新たなかたちで帰ってきます。


「世界・ふしぎ発見!」のミステリーハンターも務めた女優『ジュリー・ドレフュス』!!

「世界・ふしぎ発見!」のミステリーハンターも務めた女優『ジュリー・ドレフュス』!!

1991年3月にミステリーハンターとして登場されると出演回数8回で、出演回数ランキング33位となるジュリー・ドレフュス さん。2013年出演のドラマ「老舗旅館の女将日記」を最後にメディアで見かけなくなり気になりまとめてみました。


最新の投稿


昭和100年を祝う夜!グランドプリンスホテル広島でTEPPANの歌謡ライブ&打ち上げ花火が開催決定

昭和100年を祝う夜!グランドプリンスホテル広島でTEPPANの歌謡ライブ&打ち上げ花火が開催決定

2026年5月5日、グランドプリンスホテル広島にて「昭和100年」を記念したスペシャルイベントが開催される。広島発の4人組ボーカルグループ「TEPPAN」による昭和歌謡ライブに加え、夜空を彩る打ち上げ花火も予定。ライブ観覧は無料。さらにホテル上層階のレストランではCD付きの特別ディナープランも登場する。


樋屋奇応丸の倉庫から幻の音源発見!デューク・エイセスが歌う昭和のCMソングが高音質で蘇る

樋屋奇応丸の倉庫から幻の音源発見!デューク・エイセスが歌う昭和のCMソングが高音質で蘇る

「ひや・きおーがん」のフレーズで親しまれる樋屋製薬の社内倉庫から、長らく歌唱者不明だった過去のCMソング音源が発見された。調査の結果、昭和を代表するコーラスグループ「デューク・エイセス」による歌唱と判明。当時のクリアな歌声を再現した「高音質版」が公開され、昭和歌謡ファンを中心に大きな話題を呼んでいる。


福岡の食のテーマパーク「直方がんだ びっくり市」が50周年!大盛況で幕を閉じた「半世紀祭」をレポ

福岡の食のテーマパーク「直方がんだ びっくり市」が50周年!大盛況で幕を閉じた「半世紀祭」をレポ

1976年の創業から50周年を迎えた福岡県直方市の「直方がんだ びっくり市」にて、2026年4月17日から19日までアニバーサリーイベント「半世紀祭」が開催された。銘柄牛が50%OFFになる「肉袋」や名物セールの復活、地元ヒーローの参戦など、半世紀の感謝を込めた熱気あふれる3日間の模様を振り返る。


『メタルスラッグ』シリーズ30周年記念プロジェクト始動!新作開発や特設サイト、記念映像が一挙公開

『メタルスラッグ』シリーズ30周年記念プロジェクト始動!新作開発や特設サイト、記念映像が一挙公開

アクションゲームの金字塔『メタルスラッグ』が2026年4月19日に誕生30周年を迎えた。株式会社SNKはこれを記念し、シリーズの再燃・リブートを掲げた記念プロジェクトを始動。新作ゲームの開発を含む多彩な企画の推進や、歴史を振り返る記念映像の公開、特設サイトの開設など、世界中のファンへ向けた展開が始まる。


山下達郎ソロ・デビュー50周年記念!JOURNAL STANDARDとコラボした限定Tシャツが発売

山下達郎ソロ・デビュー50周年記念!JOURNAL STANDARDとコラボした限定Tシャツが発売

ソロ・デビュー50周年を迎えた音楽界のレジェンド・山下達郎とJOURNAL STANDARDが特別なコラボレーションを実現。1stアルバム『CIRCUS TOWN』収録の名曲「WINDY LADY」をテーマにしたTEEがリリースされる。音楽史に刻まれた名盤の空気感を纏える、ファン垂涎の記念アイテムが登場だ。