鬼頭月代(浅野ゆう子):家の者が確かめに行くと首を絞められて殺されており、そこには萩の花が蒔かれていた。
一つ家に遊女も寝たり萩と月 (松尾芭蕉)
解釈
・月代がこもった祈祷所を先代が「一つ家」と呼んでいた
・白拍子=遊女という解釈
ネタバレ注意! まだ見てない人は読み飛ばしてください。
「五・七・五・・・俳句だ!!」
屏風の俳句が全てだったんですと了然に言う金田一。
三つの条件がそろいすぎたと言う了然。
「千万太の死と一の生還の知らせが同じ日にあった。そして同じ日に釣鐘が戻ってきた」
「和尚さんは釣鐘の前で、芭蕉の兜の句を呟かれた。あの句のためにどうしても釣鐘が必要だった」
「わしは嘉右衛門さんの執念が生きているのをまざまざと感じた。三つのうち、どれか一つでも欠けていたら三人娘は殺されずに済んだじゃろう」
雪枝と月代を殺したのも了然かと言う等々力に
それは違うと言う金田一。
「ただ、和尚さんは別の男を殺す必要があった。海賊です。和尚さんは海賊に花子さんを吊るしているところを見られてしまったんです」
あの男は筋書きにない闖入者だったと呟く了然。
では雪枝と月代は誰が殺したと呟く等々力。
雪枝と月代の死因は絞殺だと言う金田一。「和尚さんはリューマチだ。片手だけで絞めるのは不可能だ。そして勝野さんにはアリバイがありません」
嘉右衛門の臨終に立ち会い、そこで千万太が死に、一が帰ってきたら、一を本鬼頭の跡取りにして、三人娘を俳句仕立てに殺してくれと頼まれたことを思い出す了然。
勝野が雪枝と月代を殺したのかと呟く等々力に
わしは勝野を巻き込みたくなかったと言う了然。
そこに現れる荒木。「和尚。村役場に一の戦死の報告が入った」
「なに」
「あの傷痍軍人はひどい復員詐欺じゃったよ」
わしは何の為に地獄に堕ちることまで覚悟してやったのかと嘆く了然。
「金田一さん、本鬼頭に行ってくれ。早苗と一は嘉右衛門と勝野の間にできた子じゃ」
「そうだったんですか」
復員詐欺:最初のシーンで金田一が話しかけた傷痍軍人は その後のシーンで実は片足を不自由になったフリをした男、つまり詐欺師である事を示している。
勝野にこれを探してるんでしょうと手拭いを見せる早苗。
嘉右衛門が了然に頼んでいるのを聞いてしまったと早苗に言う勝野。
「じゃあ、戦地の千万太さんに知らせたのもお母さんだったんですか」
「千万太さんが帰ってくると恐ろしいことが起きずにすむ。そう思って便りしたんや。でも千万太さんは帰らず、和尚さんが嘉右衛門さんとの約束を果たそうと花子さんを殺した。私は和尚さんの身代わりになりたかった」
「私はお母さんが和尚さんを誰より頼りにしてることを知っていた。そして和尚さんもお母さんに優しかった」
「だから私は雪枝さんと月代さんを殺したの」
「言わないで」
本鬼頭に着いた金田一
「了然さんは花子殺しを自供しましたよ」と勝野と早苗に告げる金田一。
「金田一さん。和尚さんは私のことを」
「ええ。全てご存じのようでした」
「そうですか」と泣く勝野。
「一さんが復員するまでに何事も終わらせたかったんです」
早苗に「勝野さんはあなたのお母さんなんですね。和尚さんから聞きました」
「ええ。親子なのに親子と言えない苦しみ。でも私は二年間だけでしたけど、お母さんはずっと」
了然に「鬼頭家にいたければ秘密にしろ」と言われたと話す勝野。