「オウンゴールをありがとう」と言われ射殺されたコロンビア代表DF『エスコバルの悲劇』

「オウンゴールをありがとう」と言われ射殺されたコロンビア代表DF『エスコバルの悲劇』

1994年のワールドカップ・アメリカ大会。コロンビア代表DF・エスコバルがオウンゴールを献上してしまい、優勝候補でもあったコロンビア代表の敗退へと繋がってしまいます。その後、帰国したエスコバルが射殺された事件『エスコバルの悲劇』を取り上げます。


1994年に開催されたサッカーのワールドカップ・アメリカ大会

1994年に開催されたFIFAワールドカップのアメリカ大会。
それまで日本人にとってワールドカップと言えば、バレーボールなどのワールドカップを指していましたが、Jリーグが前年に開幕し、日本国内でサッカー人気が非常に高くなっていた事もあり、大きな注目を集めた大会となりました。

1994年 FIFA ワールドカップ サッカー USA マスコット

決勝はブラジルとイタリアが対戦。延長の末に行なわれたPK合戦で、イタリアの至宝であるロベルト・バッジョの蹴ったボールが大きく外れ、ブラジルが6大会ぶり4度目の優勝を飾りました。

また、日本代表は「ドーハの悲劇」によって本大会への出場を逃しています。サッカーブームだった日本国内は大きな悲しみに包まれましたが、本大会開催中に今度は世界中を悲しみに包む出来事が起きてしまいます。

それがコロンビア代表DF・エスコバルの射殺事件でした。

コロンビア VS アメリカでのオウンゴール

ライオン丸ことバルデラマやアスプリージャらを擁して、激戦区の南米を勝ち上がってきたコロンビア代表。予選ではアルゼンチンを相手に5-0で勝利するなど、本大会で優勝候補の一角に挙げられる程のチームでした。

バルデラマ

アスプリージャ

しかし、グループリーグの初戦を落とし、あとが無い状況で迎えた開催国アメリカとの対戦。1点も与えられない試合で、コロンビア代表のDF・エスコバルが失点に絡むプレーをしてしまいます。

前半35分、アメリカ選手が左サイドからゴール前に入れたグラウンダーのクロスボールを、カットしようと足をのばしたエスコバルでしたが、運悪くカットしたボールがゴール内へと流れてしまいました。

サッカーゴールのイメージ

コロンビアのGKは、相手FWへ対応する為に飛び出しており、エスコバルのクリアボールは無人のゴール真ん中に吸い込まれるように入っていきました。

その瞬間、頭を抱えるエスコバルの呆然とした表情が、歓喜するアメリカサポーターとコントラストを生み、より物悲しく感じさせました。

コロンビアはこの後もアメリカに1点を追加され、終了間際に1点を返しますが、反撃及ばず1-2で敗戦してしまいます。これにより、コロンビアの1次リーグ敗退が事実上決定しました。

コロンビア代表DF・エスコバルの射殺事件『エスコバルの悲劇』が起こる

『エスコバルの悲劇』と呼ばれるエスコバルの射殺事件は、コロンビアへの帰国後に起こります。

ワールドカップを戦い終えたコロンビア代表の選手達は、国内での強烈な批判等を恐れ、帰国を一時的に回避します。しかし、オウンゴールを献上してしまったエスコバルだけが帰国を選択しています。
それは「自分はあのオウンゴールについてファンやマスコミに説明する義務がある」と、チームキャプテンを任せられる程のエスコバルの責任感からでした。

ただ、その勇気ある行動が、結果的に悲劇を生んでしまいます。

サッカーでドリブルする選手のイメージ

まだワールドカップ開催中だった7月2日の深夜。バーで友人と過ごしたエスコバルが、店外に出た際に、暴漢に襲われます。

拳銃を持った犯人は「オウンゴールをありがとう」と言いながら、12発にも及ぶ銃弾をエスコバルに浴びせました。犯人は翌日逮捕されましたが、この事件は衝撃的なニュースとして世界中を駆け巡りました。

アンドレス・エスコバル

当時のコロンビアは犯罪率が高く、殺人発生件数も世界でも最悪とされる程に治安が悪い国でした。この事件の背景には、ワールドカップを対象にした不法賭博の運営組織が絡んでいるのではとされていますが、実際には明らかになっていません。

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