シリーズ一作目『星のカービィ』の概要

『初代』のパッケージ。最近のカービィとは違った味があります。かわいい!
Amazon.co.jp: 星のカービィ: ゲーム
『星のカービィ』は、1992年4月27日に発売されたゲームボーイ用のアクションゲームソフトで、記念すべきカービィのデビュー作。「初代」と呼ばれる事があります。
「ゲームにはじめて触る人のためのアクションゲーム」として、開発された本作はすぐにミスにならない体力制を導入することで、だれにでもクリアできる「初心者用のゲーム」となっています。
製作者自ら「ピンクだま」と呼ぶ簡単なデザインのプレイヤーキャラ「カービィ」をはじめとしたポップでファンシーな世界観が特徴です。
ものがたり
デデデ山からやってきた悪いデデデ大王が平和なプププランドを襲い、
国中の食べ物と空飛ぶ秘宝「きらきらぼし」を奪い去ってしまう。
宝物を奪われたのは悲しいけど、食べ物が無くてお腹が空くのはもっと悲しい。
みんなが悩んでいるところに1人の若者がやってくる。
旅の途中だという若者は人々の話を聞くと、
みんながおなかいっぱいご飯が食べられるようにしてあげようと
1人でデデデ山へと向っていく。
はるかぜとともに現れた勇敢な若者の名前はカービィ!
ゆけ!カービィ!プププランドを救うんだ!
みたいな感じのストーリーでした。家にあった説明書をちゃんと読みなおしましたが、カービィって「若者」で「旅人」だったんですね……。
開発当初は「名前」が違った…?
実は開発当初は『はるかぜポポポ』というゲームタイトルで呼ばれており、そこから主人公の名前を「ポポポ」として『ティンクル・ポポ』という作品名に変更、開発されていましたが、1992年の1月下旬に発売予定となっていましたが、任天堂から発売するに当たり名称が更に変更され『星のカービィ』となりました。
『ティンクル・ポポ』だった頃の画像は探せばあるのですが…大人の事情により掲載できないので、気になる方は検索してみてください。
ゲーム内容について
カービィのできるアクションは主に「吸い込み」と「ホバリング」の2つです。カービィの十八番「コピー能力」はまだ使えず、次作『夢の泉の物語』からでした。
「吸い込み」は近くの敵やブロックを吸い込み、それを星として吐き出すことで遠くの敵へ攻撃できるというもの。
「ホバリング」は上方向にボタンを押すだけで、(口の中が空っぽなら)いつでもどこでも無制限に使える飛行能力です。また、ホバリングを解除したときは「空気弾」という攻撃を前方に発射します。
吸い込んだ敵やブロックは吐き出すことで画面端まで届く強力な飛び道具になりますが、口に含んだ状態ではホバリングができなくなるというリスクがあります。
体力は6メモリ分あり、全てなくなると1ミスとなります。残機が0でミスになればゲームオーバー。ただしコンティニューは無制限に可能です。
基本的に喰らうダメージは1メモリですが、一部の敵の攻撃は2メモリ分減ることも、障害物であるゴルドー(動かない敵キャラ)に至っては3メモリも減らされてしまいます。また、道中の穴に落ちてしまった場合は残り体力にかかわらず即ミスとなります。
CMをはさんでちょっと休憩
個性的なアイテムについて
道中には数々のアイテムが落ちており、それらを活用することで有利に進めるようになっています。
「元気ドリンク」
入手すると体力を2メモリ分回復します。全アイテムで最も入手場所が多いです。
「マキシムトマト」
カービィの大好物!入手すると体力が全回復します。
「無敵キャンディー」
一定時間無敵になり、体当たりで敵を倒せるようになります。BGMもお馴染みの、専用の物に変わります。
「1UP」
残機が1つ増えます。隠し扉の先などに置かれていることが多いちょっとレアなアイテムです。
「カレー」
一定時間、中射程の炎を連続で吐けるようになります。水中に入ると強制的に解除されます。後のコピー能力、「ファイア」の元祖といえますね。
「さつまいも」
一定時間、常に飛行状態になり、空気弾を連続で発射できるようになります。3面のボスはこれを取得しての戦いとなり、ボス撃破かミスするまで効果が持続する特殊仕様となっています。
「マイク」
入手すると一回だけ画面全体を攻撃することができます。後のシリーズではコピー能力として使われています。
「さつまいも」
一定時間、常に飛行状態になり、空気弾を連続で発射できるようになります。3面のボスはこれを取得しての戦いとなり、ボス撃破かミスするまで効果が持続する特殊仕様となっています。
「マイク」
入手すると一回だけ画面全体を攻撃することができます。後のシリーズではコピー能力として使われています。
「爆弾」
吸い込んで吐き出すと敵を貫通しながら突き進む爆風が放てるようになります。
プレイ動画の紹介
隠しモード「エクストラゲーム」
ゲームクリア後にはコマンドが表示され、タイトル画面で入力することで「エクストラゲーム」に切り替えることができます。所謂「裏面」であり、骨太な高難度モードとなっています。地形こそ変わらないものの、敵の動きが更にトリッキーになっており吸い込みにもホバリングにも一苦労。一作目でありながらその難易度はシリーズ最高峰とも評されています。特に、ラスボスである「デデデ大王」は、「ノーマルの2倍速」「事前動作無しの攻撃」「地上にいないと星を出さないハンマー」「異常に耐久力がある」と、後の作品と比べても明らかに強く、「歴代最強デデデは初代エクストラのデデデ」と言う声が圧倒的に多いです。
そして、エクストラゲームクリア後はさらに異なるコマンドが表示されます。タイトル画面で入力することで「コンフィグモード」というさらなる隠しモードが出現し、ライフや残り人数の変更の他、サウンドセレクトをすることが出来るようになります。以上のコマンドはゲームをクリアしていなくても入力可能です。本作にはセーブ機能はありませんが、毎回ノーマルモードをクリアしなくても高難易度モードで遊ぶことができるというわけです。
評価点と短所
演出など
グラフィック、BGM共に当時のゲームボーイソフトとしてはかなり高レベルです。モノクロながらポップな世界観を見事に表現しています。
ゲームボーイ時代の作品ながら、ステージの開始時にはそのステージにちなんだデモムービーが流れます。海のステージでは釣りをするカービィが、釣った魚を釣り針ごと吸い込んでしまう、などなど。かわいい!
ステージクリア後はカービィがファンファーレに合わせてダンスをします。各ステージごとに異なる動きを見せてくれて楽しいです。
ムービーはいずれもコミカルに構成されており、これから自分が挑戦するステージがどんなものか、その予告となりつつも、カービィの愛らしさや世界観の演出に一役買っています。
ワープスターについて。ステージ内のエリア区切りとしてワープスターが配置されており、それに乗ると別のエリアに移動します。
この移動時の演出も凝っており、カービィ自身では破壊できない壁や床を壊して突き進んだり、画面外に消えたと思ったら背景の方にまで飛んでいっていたり、と縦横無尽です。これがまた表現力豊かに画面を彩っています。
ゲームシステムなど
初心者にも遊べる優れたステージデザインも高評価ですね。
1面は吸って吐いてを繰り返すだけでも先に進める他、ホバリングで敵を無視して進むこともできます。しかし2面以降は、吸い込めない敵やトリッキーな動きの敵、吸い込める間合いで攻撃してくる敵などが順を追って登場するようになります。また、上方向に進むなどホバリングを多く使う場面でも罠が数多く用意され、単純に吸って吐いてで終わらせない配置が巡らされており、簡単ながらも攻略性は高いです。
ボス戦も吸い込みを使った攻略が要求されます。この辺りも、アクションゲームの攻略の鉄則である回避→反撃を忠実に守ったものになっています。
短所など
短所…短所といっても正直思いつかないほど完成された作品なのですが、強いてあげるならば「ボリューム不足」でしょうか。
慣れた人であれば30分前後でクリア可能であり、アクションであること、携帯機であること、そして発売された時代を考慮しても、たしかにボリューム不足感は否めないですね。
真面目な総評とすごく個人的な感想
総評
今では主流となったコピー能力こそありませんが、「吸い込み」と「ホバリング」にフィーチャーしたゲームデザインは手堅く、完成度も非常に高いです。
ポップなデザインと初心者にも遊べるゲームバランスは、手軽に遊べる「ゲームボーイ」というハードも相まって多くのファンを獲得し、現在まで続くシリーズの始まりを飾りました。
筆者の感想(長いので読み飛ばしてください…)
アクションゲームが苦手な人でも楽しく遊べるバランスと優しい雰囲気。
アクションゲーム得意な人でもなかなか手ごわいエクストラモード。
全5ステージと短いが見所は満載で、この密度の濃さとシンプルさがまた心地いい!
カービィといえばやはり敵を吸い込んでコピー能力という印象が強いので、今コピー無しの初代をやっても物足りないんじゃないかと思ったのですが、久々にやってみるとコピー無しでも十分に面白い完成度に感服します。全5ステージですが、描き込まれた背景や演出、ザコやボスも非常に個性的で単調さを感じさせませんし、カービィの動きも実に細かくてかわいい!
ステージクリア時のダンスもいいんですが、1面ボス前の演出もなかなか。
高いところからボス部屋に落下していく地形。落下中にカービィの体が段々と前のめりになっていって、「ポテッ」って効果音と一緒に地面に跳ねかえって着地するのですが、それがまたかわいい!
ステージ開始前のデモとか、クジラの噴水で吹っ飛ばされるシーンとか、スターに乗って壁をぶち壊しながら進むシーンとか、ちょっとした演出や動きが楽しくて飽きさせないんですよねこのゲーム。下ボタンでしゃがむとカービィがペシャンコになるところも好きで、あれは意味もなく何度もやりたくなります。
ボスのスキを突いて吸い込み攻撃でカウンターを狙うストイックさもたまりません。以降のシリーズのように多彩なコピー能力で挑むのも最高に面白いですが、こっちはこっちでまた違った面白さがあります。デデデ大王とのまさに「タイマン勝負」な最終決戦もアツい!
音楽も名曲揃いでハズレ無し。特にカービィの代表曲として名高い「グリーングリーンズ」に、聞いているだけで熱くなる「デデデの大王のテーマ」の2曲は外せません。グリーングリーンズは初代で改めて聞くとやっぱりいい曲だなあって思いますね。サウンドテストがあるのもまたありがたいです。
『カービィシリーズ』は今年で25周年!
1992年4月27日にゲームボーイ用ソフトとして登場した「星のカービィ」は今年、2017年に25周年を迎えます!
オーケストラコンサートやら記念ソフトやら色々とあるようですが、その一部として今回はこんなグッズを紹介しますよ!
いつまでもかわいいものが好きで何が悪い!
初代『星のカービィ』は今遊んでもなかなか面白いタイトルだと思います。
コピーこそ無いですが、星のカービィの星のカービィたる要素が詰まっています。
カービィがピンボールになったり、ボールになったり、コロコロしたり、ブロックくずしになったり、落ちモノパズルになったり、毛糸になったり、レースゲーになったりと、様々なジャンルに挑戦しつつ今も人気が続いているのは初代カービィのブレのない完成度があったからこそだと納得できますね。
カービィすごいかわいい!ホントかわいい!
本稿で記載しております情報は、ゲームカタログ@wikiから引用させていただきました。
出典元はコチラです。
星のカービィ - ゲームカタログ@Wiki ~クソゲーから名作まで~ - アットウィキ