チェスレコード
一般的には日本人にとって認知度は低いものの、それでもバンド小僧にとっては避けて通れないのが「チェスレコード」というレーベルです。
所属していたミュージシャンはそれはもうレジェンドばかり、ロック好きであれば基本の「キ」といってよい名門レーベルです。

チェスレコード
「チェスレコード」は、チェス兄弟が1947年に設立されたばかりだったアリストクラット・レコードの共同所有者となったことからその歴史が始まります。
1949年にはアリストクラット・レコードを買収し、翌年の1950年にレーベル名を「チェス」と変更しました。
「チェスレコード」のミュージシャンに影響を受けたビートルズやローリング・ストーンズを通じてその存在は知られてはいたものの、日本においては1970年代に入ってから徐々に作品群がリリースされるようになるまではなかなか聴くことが出来ない音楽でした。
チャック・ベリー
チェスレコード所属のミュージシャンとして先ずご紹介したいのが、ロックンロールの神様、チャック・ベリーです。
ビートルズやセックス・ピストルズを始めとして、プロ、アマを問わずチャック・ベリーをカバーしたことがないロック・ミュージシャンはいないといってもいいでしょう。

アフター・スクール・セッション
チェスレコードからリリースされた記念すべき1枚目のアルバムは「Rock Rock Rock」というサントラでした。このアルバムにはチャック・ベリーも楽曲を提供しています。
そしてチェスレコードからの2枚目となるアルバムがチャック・ベリーのファースト・アルバムでもある「アフター・スクール・セッション」です!
マディ・ウォーターズ
「南ミシガン通り2120」という曲がローリング・ストーンズのアメリカにおけるセカンド・アルバムに収録されています。これはチェスレコードの住所なんですね。ローリング・ストーンズにとって憧れの地と言うわけです。
そして憧れのミュージシャンがマディ・ウォーターズです。様々な曲をカバーしていますが、バンド名もマディ・ウォーターズの曲名からとっている程ですから憧れぶりが分かりますね。
そのマディ・ウォーターズのファーストアルバムがチェスレコード3枚目のアルバムになる「ベスト・オブ・マディ・ウォーターズ」です。

ベスト・オブ・マディ・ウォーターズ
ファースト・アルバムなのに「ベスト・オブ・マディ・ウォーターズ」というタイトルには違和感を覚える方もいらっしゃるかもしれませんが、当時は「ベスト・オブ」と言っても現在のベストアルバムとは違ったのでした。
リトル・ウォルター
ブルース・ハープの第一人者、リトル・ウォルター の「ベスト・オブ・リトル・ウォルター」も名盤中の名盤です。「ベルト・オブ」といってもやはりベスト盤ではありませんが、ベストの名に恥じない捨て曲なしの、まさにベストな1枚です。

ベスト・オブ・リトル・ウォルター
リトル・ウォルターは、ハーモニカをマイクに手で密閉してギター・アンプに通すというアンプリファイド・ハープという奏法の始祖といってもいいでしょう。
こんなにいつ聴いてもワクワクするアルバムは珍しいのではないでしょうか。それはもうご機嫌です。
ボ・ディドリー
一度聴いたら忘れられない、一世を風靡したボ・ディドリー・ビート。唯一無二としか言いようのない独創的なビートを持って、チャック・ベリーと並ぶロックンロールの神様と呼んでも異を唱える人は少ないのではないでしょうか。
そんなボ・ディドリーのファースト・アルバムもまたチェスレコードからリリースされています。

ボ・ディドリー
あいさつ代わりのアルバム1曲目からもうこれですからね!たまりません。
バディ・ガイ
モダン・シカゴ・スタイルをバックに荒々しく、情熱的に弾きまくるのがバディ・ガイ 。彼もまた白人ロッカー達へ与えた影響力は計り知れあいものがあります。

アイ・ウォズ・ウォーキン・スルー・ザ・ウッズ
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ジャケット写真がすべてを語る熱いプレイの数々といった感じのファースト・アルバムで、代表曲の「ストーン・クレイジー」、「 ファースト・タイム・アイ・メット・ザ・ブルース」が収録されています。
他にも、ジョン・リー・フッカー、ハウリン・ウルフ、サニー・ボーイ・ウィリアムスンなどなど大物たちが数多く所属していたチェスレコードですが、、1969年に経営権をGRTへ売却。更に1975年にはGRTからオール・プラチナム・レコードへ売却された時点で事実上チェスレコードの歴史は幕を閉じてしまいます。
しかし、チェスレコードに残された偉大な作品の数々は、今なお光り輝き音楽ファンの心を掴んで離しません!