有名小説や神話を題材に約10ページ程度の漫画が展開「必修すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。」発売

有名小説や神話を題材に約10ページ程度の漫画が展開「必修すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。」発売

水木しげる氏の絵柄のみならず雰囲気までも再現してしまうと定評のあるクリエイター、ドリヤス工場氏の作品「必修すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。」が発売されています。


「必修すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。」

「必修すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。」

 リイド社トーチコミックスより、
 ドリヤス工場著「必修すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。」
 が刊行されています。(9月7日発売済)

《古今東西の有名小説はもちろん、福沢諭吉、谷崎潤一郎、江戸川乱歩、坂口安吾、マルクス、クトゥルフ神話まで、全25作を約10ページほどの漫画で読むことができる。》
 というコンセプト。価格は850円(税抜)。

著者プロフィール

ドリヤス工場

ドリヤス工場@9月7日単行本発売(@driyasfabrik)さん | Twitter

ドリヤス工場(どりやすこうじょう)
東京都出身。水木しげるの絵柄、間、雰囲気を再現した作風で人気マンガやアニメのパロディ作品を数多くてがけており、近年は商業誌でオリジナル作品も発表している。なお当人とは一切無関係。本連載を収録した単行本『定番すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』が絶賛発売中。その他の著書に『あやかし古書庫と少女の魅宝』(全2巻/一迅社)など。「文學界」(文藝春秋)で『文豪春秋』を連載中。

収録作品

 収録されている作品は、

 芥川龍之介「蜘蛛の糸/トロッコ」
 福沢諭吉「学問のすゝめ」
 織田作之助「猿飛佐助」
 夢野久作「瓶詰地獄」
 夏目漱石「吾輩は猫である」
 森鴎外「山椒大夫」
 坂口安吾「堕落論」
 魯迅「狂人日記」
 宮沢賢治「風の又三郎」
 ルイーザ・メイ・オルコット「若草物語」
 押川春浪「海底軍艦」
 葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」
 谷崎潤一郎「春琴抄」
 田山花袋「田舎教師」
 太宰治「富嶽百景」
 ツルゲーネフ「初恋」
 マルクス・エンゲルス「共産党宣言」
 石原莞爾「最終戦争論」
 菊池寛「父帰る」
 江戸川乱歩「D坂の殺人事件」
 ラヴクラフト「クトゥルフの呼び声」
 泉鏡花「夜叉ケ池」
 中島敦「李陵」
 新美南吉「手袋を買いに」
 折口信夫「死者の書」

 です。すごーい!

夏目漱石「吾輩は猫である」

補足

 ドリヤス工場さんと言えば一部漫画ファン御用達のイラストレーター(?)さんでして、

 こんな感じの人らしいです。
 水木しげるの絵柄をもってして「けものフレンズ」「ガールズ&パンツァー」「ラブライブ!」「アイドルマスター シンデレラガールズ」に挑戦していく精神は自画像に反してかなり勇ましい。

 近頃はデジタル技術が発達してきたので当時の漫画の筆の感じとか背景とか効果を真似ることが比較的容易になってきたと思うのですが、この人たちは〝パソコンがなくてもやっていたのだろう〟という気配がビンビンに伝わってきます。


 作品リストの方は流石と言うべきか夏目、芥川、太宰、谷崎、森鴎外に安吾に織田作まで教科書メンバーを見事に揃えられています。

 一方で見逃したくない作品がいくつかありまして、

押川春浪『海底軍艦』

 〝1900年のSF冒険小説。作者は明治生まれ〟
 という伝説的とも言うべき作品。

 いろいろなものに愛されている作品なので一応〝OVAがある〟

新海底軍艦

Amazon.co.jp: 新海底軍艦~メモリー・オブ・オーシャン~ [VHS]: 押川春浪: DVD

葉山嘉樹『セメント樽の中の手紙』

 自然主義文学とプロレタリア文学においてわりあい重要な作家だが〝めちゃくちゃ地味な存在〟である。
 今は教科書にとりあげられているんですかね……。

 一部男子高校生と教師には「淫売婦」の作者としても有名。
 タイトルがタイトルだが内容としては《主人公が身体を壊してやせ衰えている淫売婦に出会い……》という人間の苦しみや労働、人生の苦悩を描いた問答無用の文学作品である。

 よって男子高校生たちはタイトルで無駄にはしゃいだ後、〝テンションを強制的に下げさせられる〟ことになる。なかば自業自得なのが物悲しい。

 作者は〝当然のように明治生まれ〟

ラヴクラフト『クトゥルフの呼び声』

いあ! いあ! はすたあ

 でおなじみの《クトゥルフ神話》作品群入り口的存在。

 ラブクラフトの作品は基本的に《登場人物がイヤな事件や体験や〝生物〟に遭遇し、最悪な気持ちで帰ってくるか〝そのまま発狂する〟》という流れを持っています。
 そういう作風なので仕方無いですね。そういうのが好きな人が集まっていたんですね。

 わりあい高名な神話生物のニャルラトホテプ様は〝ラーメン二郎に似ている〟というのも鉄板ネタ。

 その他、日本推理小説三大奇書の作者である夢野久作氏や〝あまり多くを語ると厄介になること間違い無し〟の石原莞爾氏などもチェックしておきたいところ。

 これらをすべて履修すると相当〝つよいにんげん〟になるのではという予想をしているのですがどうなのでしょう。わたし、気になります!

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