「コミック・バンド」における大きな流れは、実は二つあった!!

「コミック・バンド」における大きな流れは、実は二つあった!!

私が以前書いた記事に「”元祖コミック・バンド”って言ったら「クレージーキャッツ」でしょう!!」というものがあるが、それを書いて以降に「コミック・バンド」についてもうちょっと調べて見ると、どうも「クレージーキャッツ」だけでは説明できない部分もあるので、読者の方々からご指摘を受ける前にちょっと纏めてみた次第だ。


”コミック・バンド”とは??

2006年2月14日(火)発売のコミック・バンド特集ムック

レコード・コレクターズ増刊 コミック・バンド全員集合の表紙

上記のように「コミック・バンド」の定義らしきものは存在しているが、これはあくまでも個々の「コミック・バンド」の活動方針や方向性によって千差万別である。
ただ、大きく分ければ、大体二つに大別することができる。

「コミック・バンド」の系統は大きく分けて二系統が存在する!!

一つ目の系統としては、バンドの音楽性を優先する系統!!

コミックバンドの中には、確かな演奏力を備えつつも聴衆を笑い楽しませるために派手な演出を取り入れるなどするものもあり、一概に音楽性を追求するバンドより程度が低いとは限らない。あのサザンオールスターズや米米クラブなども初期の頃には「コミック・バンド」と呼ばれたことがあったのだ。

「勝手にシンドバッド」では尋常でなく早いリズムに早口で意味不明の歌詞、短パン姿というところから、その当時は殆どの人がコミックバンドとして認識されていたのだ!!。

サザンオールスターズの活動再開の頃

米米クラブもデビュー時は「コミック・バンド」らしかったそうだ。

米米クラブ

この系統の元祖が「クレージーキャッツ」でしょう!!

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「クレージーキャッツ」は、第二次世界大戦が終り当時日本に駐留していた米進駐軍のキャンプ内のナイトクラブでジャズバンドとして演奏していたことに始まる。本家本元のアメリカ人の前でジャズを演奏するのであるから、その演奏は折紙付きと言えよう。その演奏中に洗面器で頭を叩くギャグが大受けし、「コミック・バンド」として活躍するようになった。

「クレージーキャッツ」の後輩には、「ドリフターズ」、初期の「サザンオールスターズ」、「米米クラブ」・・・最近では「氣志團」、「ゴールデンボンバー」あたりがこちらのグループに入るのでしょうか??
最近「ゴールデンボンバー」のコンサートに行ってきましたが、テレビではとてもじゃないけどお見せできないような”はちゃめちゃ”ぶりでした。単純に笑えます。

もう 一つの系統としては、楽器をお笑いの道具とする系統!!

「コミック・バンド」としてもう一つの系統が楽器を使用した音楽ショウ。漫才師の行う音曲漫才や、コミックバンドが演ずる音楽コントとは異なり、「ボーイズ物」や「ボーイズ芸」とも言われる。

寄席でおなじみのボーイズ芸、なつかしいです!!。

東京ボーイズ

この系統の元祖は「あきれたぼういず」でしょう!!

1935年11月、吉本興業(東京吉本)が浅草六区に浅草花月劇場をオープン。レビューの「吉本ショウ」が始まり、川田義雄は町田金嶺とともにその中心メンバーとして活躍。1937年5月に若手を中心に音楽コントグループ「あきれたぼういず」を結成する。歌に演奏に堪能なハイカラな芸風が好評を呼び、同年8月に川田義雄、坊屋三郎と芝利英の兄弟、益田喜頓の4人で「第1次あきれたぼういず」を結成。このグループは紆余曲折を経て、メンバーが交代しながらも1951年まで活動した。

「コミック・バンド」の中でも「ボーイズ芸」を創始した!!

彼ら「あきれたぼういず」の芸風はアメリカやイギリスのヴォードヴィルの雰囲気を漂わせた、歌や芸は知的水準が高く、スマートで風刺精神にあふれ、知的階層から庶民に至るまで幅広く受け入れられた。取り入れた音楽は、海外からはジャズ、オペラ、ポピュラーミュージック、シャンソン、アルゼンチン・タンゴ、キューバン・ルンバ、日本からは軍歌、謡曲、童謡、浪曲、新内、俗曲、琵琶、歌舞伎、新派演歌等々。さらには弁士、ニュース映画のナレーション、物売りの地口、江戸弁や東北弁、お経、ポパイやベティ・ブープ、ディズニー映画、動物の鳴き声まで。さらにはマルクス兄弟、バスター・キートンなどの喜劇的演技を取り入れた。これらをどん欲に、見事なアンサンブルでミクスチャーされた感覚は、日本芸能史のなかでも唯一無二であり、戦前モダニズム文化のレベルの高さが伺える貴重なグループといえる。このような芸風を「ボーイズ芸」と言う。

「あきれたぼういず」の好敵手が「川田義雄とミルク・ブラザース」!!

人気絶頂だった「あきれたぼういず」に目を付けた新興キネマ演芸部は、1939年、吉本からの引抜を画策する。破格の条件での引き抜きであったにもかかわらず、川田は色々な理由で、移籍ができず、川田を除く3人のメンバーが新興に移籍。「あきれたぼういず」は事実上解散(新興により再結成)となり、川田は新たに実弟の岡村龍雄、頭山光、菅井太郎(後に有木三多と交代)らと新生グループ「川田義雄とミルク・ブラザース」を結成し、引き続き吉本で活躍していく。このミルク・ブラザース時代にレコード化された「地球の上に朝が来る」は川田のテーマソングとして、生涯オープニングテーマとして歌い続けた。1957年6月21日に腎臓結核に尿毒症を併発し、都内の病院で50年の生涯を閉じた。
川田の死後、ダイナ・ブラザースのメンバーであった川田の弟子・灘康次、鹿島密夫(のちの鹿島三津夫)、小島宏之は、それぞれ「灘康次とモダンカンカン」「鹿島密夫とダイナ・ショア」「小島宏之とダイナブラザーズ」とボーイズを結成し、師匠の芸風を継承し、特に灘康次は現在もボーイズ・バラエティ協会会長として活躍しており、時折「あきれたぼういず」のネタを再現している。

私は幼い頃にこの「灘康次とモダンカンカン」の「地球の上に朝が来る」を耳に蛸ができるくらい聞いているので、今でもそのフレーズが口に出てしまう・・・。

玉川カルテット(たまがわカルテット)は浪曲を取り入れたボーイズスタイルの歌謡浪曲グループだ。「♪ 金もいらなきゃ女もいらぬ、あたしゃも少し背が欲しい!!」のギャグが鉄板であった。玉川一門のお家芸である任侠物を得意にする。

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