オリンピック以前に普及していたカメラ

Speed Graphic
当時のカメラといえば報道マンが持つごちゃごちゃした形のカメラを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
その頃アメリカのカメラメーカー、グラフレックス社のスピード・グラフィックが圧倒的多数を占めていました。
このシリーズの歴史は長く、1912年に発売され、このシリーズの最終モデルであるスーパースピードグラフィックは1970年まで生産されていました。
グラフレックスのカメラ製品一覧 - Wikipedia
東京オリンピック開催に伴い急速に普及したカメラ
カメラ本体の性能について

ニコンF
ニコン F:カメラアーカイブ:カメラファン | 中古カメラ・レンズ検索サイト/欲しい中古カメラが見つかる!

キヤノンフレックスR2000
スポーツ写真を撮る場合、スピードが命です。
現在販売されているデジタル一眼レフカメラは、エントリーモデルでもシャッタースピード(後述)が1/4000、フラッグシップモデルだと1/8000くらいです。
フィルム一眼レフカメラも1/2000から。
オリンピック開催当時のニコンFというフィルムカメラは1/1000。
キヤノンフレックスR2000は1/2000。
当時のモデルとしては驚異的なシャッタースピード!
大卒初任給|年次統計
レンズ込での販売価格はニコンFが80000円弱、キヤノンフレックスR2000が61000円でした。
こちらのグラフによると、1968年の時の大卒初任給が30600円。現代の貨幣価値に換算すると137670円になるので、非常に高価なカメラであったことが伺えます。

Canon EOS kiss x7にて撮影した写真
Krankenhaus撮影
その頃のレンズ

キヤノンの望遠レンズ「R1000 F11」
R1000mm F11 - キヤノンカメラミュージアム

Nikonの超望遠レンズ「AI Zoom-Nikkor 1200-1700mm f/5.6-8P IF-ED」
祝!「ニッコールレンズ 80年/8000万本達成」 - 写真にこだわる
こちらに写真家の田中長徳氏が日本の大きな筒をもって微笑まれている写真が掲載されています。
黒いレンズの方こそ、AI Zoom-Nikkor 1200-1700mm f/5.6-8P IF-ED!
同ページ内にカメラ本体を装着した写真も掲載されていますが、
「カメラ本体おもちゃじゃないの!?」
と声に出してしまいまいた。
普通の(?)望遠レンズ

AF-S NIKKOR 200-400mm f/4G ED VR II

Canon EF200-400LIS
キヤノン:EF200-400mm F4L IS USM エクステンダー 1.4×|概要
レンズだけでの重さですが、Nikonが約3360g 、Canonが約3620g。
一般的と呼べるレベルの望遠レンズでこの質量なので、「R1000 F11」「AI Zoom-Nikkor 1200-1700mm f/5.6-8P IF-ED」の重さは推して知るべし……。
カメラの進化ってすごい

Canon EOS kiss X7と430EX III-RT
Krankenhaus撮影

docomo Galaxy s7 edge(SC-02H)にて撮影
Krankenhaus撮影
最後に
きっとこれからも、私には想像もつかないような進化が待っていることでしょう。
けれど、カメラが開発された時から、できることは不変です。
それは、その時の空気を形として残すこと。
確かに開発された直後のカメラは、動く被写体を形に残すことは非常に困難でしたが、
それをずっと残したいという気持ちを残すことはできます。
最新のカメラはフィルムでも、デジタルでも、どんなに早く動いていても形に残せます。
動かない看板や広告も。
それは思い出であったり、記録であったり、その気持ちは様々です。
あなたのカメラはどんな気持ちを残すのでしょうか。
ご高覧ありがとうございました。