はじめに

地上戦闘でのザクⅡの圧倒的能力
一年戦争序盤から中盤にかけて行われた第一次から第四次地上降下作戦から始まった市場での戦闘は、それまでMSを余りにも侮っていた地球連邦軍の上層部を慌てさせることとなりました。そこでUC0078から始まっていた、テスト的実験計画であった「RX計画」を「V作戦」に統合し、ジオンにはなかった全自動のCAD=CAMシステムを用いて半年程度でRX-78-1を完成させています。
それはそうとして、コミック本サイズの最初の「MSV」、コミックボンボン(講談社)・テレビマガジン(講談社)・テレビランド(徳間書店)・月刊ホビージャパン(ホビージャパン)・月刊OUT(みのり書房)等に掲載されたもの、バンダイから発売されたプラモデル「MSVシリーズ」の中で設定されたはずのものがすり合わせに明らかに失敗していたようで、特に4号機以降の扱いなどでは後にかなり強引な解釈をせねばならなくなりました。
アレックスについて

RX-78NT-1 アレックス
ガンダムNT-1 - Wikipedia
RX-78系の中で4番目に作られたとされていますが、この機体が登場する「ポケットの中の戦争」は実は富野由悠季氏が監督をしていない「ガンダムシリーズ」の中では珍しい作品でした。
この作品を制作するに当たってその担当者が「MSV」の存在を詳しく知らなかったのではないか・・・という疑問が僕の中で残っています。
実際には別に4号機は5号機と共に開発され、実戦投入されていることが次第にハッキリとしてくると4号機が複数存在していたことになってしまいますよね。コミックボンボンからまとめられた「MSV」「MSV-R」では3号機(G-3)までしか表記されていませんでしたし「M-MSV」の時代になってから画稿が起こされ、またゲーム「機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…」などの設定はこの後という事もあり混乱を招いたようです。次第に連邦軍各軍によってそれぞれ開発していたものの一機であるとか、(漫画『機動戦士ガンダム MSジェネレーション』での設定)4号機5号機をニュータイプ用に改修したものであるとかの設定が出来てしまっていまして、これは未だに統一されていないようです。
RX-78NT-1FA

ガンダムNT-1 チョバムアーマー装備
北極基地でコンテナに積まれていた時点でチョバムアーマー装備状態だったですね。それにしても中立地帯のサイド6での使用試験とは地球連邦軍も何でもあり!みたいなかんじだし、そこに侵入、強襲をかけてしまいましてや作戦失敗となれば核まで打ち込もうとするジオン軍もかなりキレていたんだな~という戦況だったのでしょう。
陸戦型ガンダム
RX-79 「G」

先行量産型モビルスーツ、陸戦型ガンダム

RX-79[G] 陸戦型ガンダム カレン・ジョシュア曹長機
GUNDM EXCEED
量産型と呼ばれていますが実際は20機ほどしか生産されませんでした。元々、RX-78系の品質検査に適合しなかったパーツを流用していたのでそんなに数があるわけは無いですよね。それでも陸戦型ジムとの共通出来る部分もかなりあり、それでメンテナンスを補える部分もあって、地上戦に限り、RX-78 -2に匹敵する性能を有していたようです。
RX-79[G]Ez-8

陸戦型ガンダムEz-8
最前線で戦っているのですから、パーツの補給がどうのこうのと言ってられる状態じゃないんですね。もう使えるものは何でも使う!っていう感じですよね。敵軍のザクのパーツまで使わなくてはいけない程に状況は逼迫していたんだと思います。それにしても現地改修機とは思えない程の出来栄えだとは思いませんか?
FSWS計画
FSWS計画 - Wikipedia

FA-78-1フルアーマーガンダム
この機体自体の実機が生産されている事実は確証がないものの、「機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑」でハインツ・ベア中尉が乗機としていた物が本機であるとの記述があります。
まぁいずれにせよこの辺から先の一年戦争中の開発、製造されたとされる機体に関してはプラモデルメーカー主導の「MSV」上での設定となっていたようで、過去のラインナップが全て出し尽くされていたことから新たな機体の登場が必要になっていたのでしょう。実機の存在がなかろうが「シュミレーション・コンピューター」上の記録画像という資料もあり、かなり強引なシリーズになってしまっている印象があります。
FA-78-1B

フルアーマーガンダム(タイプB)
ベース機はRX-78-3(G-3)で「FA-G3」とも呼ばれています。UC0090年にFSSがサルベージしたものをルナツーでシュミレーション上で評価試験をおこなったようですが、余りの性能の高さからUC0079年当時の機体とは考えずらいとの疑問の声が上がっており、実機の存在は無く、シュミレーション上だけの物と考えられています。
やはりこれも原作者や制作サイドの意向というより、バンダイの主導のものであった故のなかば強引な設定になってしまっているようですね。
FA-78[G]

フルアーマーガンダム陸戦タイプ
メカニックデザイン企画「MSV-R」で画稿が描かれた機体です。
実機が存在しないことは明白なので、引用分以上のコメントはありません。
その他のFA-78-1

FA-78 サンダーボルト版
漫画『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場する機体(形式番号:FA-78)
最近、OVAアニメや映画化もされている作品ですが、デザインが結構変更されていて、プラモデルに至っては、突起物などが鋭利になっており、15歳以上限定となっています。そもそも原作漫画は青年向け漫画雑誌「ビッグコミックスペリオール」に連載されており、子供向けの内容でもないのですが、一連のガンダムシリーズ全体に言えることでもあるので、これは例外的なケースとなるのではないでしょうか。

ガンダムアーマードタイプ
FA-78-2

ヘビーガンダム
一部の説によればジオン公国軍のペズン計画を調査のため編成されたデン・バザーク大佐の特務部隊で大佐本人が搭乗したとされています。漫画「機動戦士ガンダムMSV戦記 ジョニー・ライデン」で登場。ジオン共和国防衛任務でUC0082年に配備されていたもののジオン公国残党軍のパーフェクト・ザクに撃墜されていました。
漫画「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」では強化人間イングリッド0がジョニーライデンと同じ真紅のカラーリングにパーソナルエンブレムをペイントして搭乗、試験を行っている姿が描かれています。
FA-78-3

フルアーマーガンダム7号機
この機体もメカニックデザイン企画「M-MSV」で大河原邦男氏が画稿を起こした実機の存在しない機体ですね。本体のRX-78-7がフレームまで出来た時点で一年戦争が終結し、そこで計画中止となっていますので、その重装備版も当然製造されているはずはありませんので・・・
HFA-78-3
![頭頂高 18.3m
本体重量 39.2t
全備重量 120.8t
装甲材質 ルナ・チタニウム]
出力 3,110kw
推力 95,450kg
センサー
有効半径 不明
武装 メガ・ビーム・キャノン
腰部ビーム砲(キャノン砲)×2
8連[21](3連)ミサイルポッド×2
(その他はFA-78-3に準ずる
が、背部ビームキャノンは除く)](/assets/loading-white-036a89e74d12e2370818d8c3c529c859a6fee8fc9cdb71ed2771bae412866e0b.png)
重装フルアーマーガンダム
この機体の画稿を登場させた時の大河原邦男氏のコメントがふるっていましたね。僕もチョット挑発されているような気持になったのを憶えています。以下にご紹介させていただきます。
「このガンダムに関してはある程度時代的なものを捨てて好きにやらせてもらっています。対MA戦のデータを元に考案された1年戦争時のガンダムの最終形態というところでしょうか。根性のあるモデラーの方は挑戦してみてください 大河原」
今回のまとめ
今回はRX-78系のガンダムをベースにした発展形をご紹介させていただきました。主にFSWS計画が中心的な存在でしたが次回は一年戦争終了時点からのRX-78系の新しい計画を中心に調べてみます。
お楽しみに!
RX系ガンダムの変遷と後継種ガンダムの発展を調べてみました。(1) - Middle Edge(ミドルエッジ)