金石昭人投手の略歴
wikipediaを参考にさせていただきました。
金石昭人投手は、PL学園高校を経て、1979年ドラフト外で広島カープに入団。1991年オフに日本ハムに移籍、1998年に巨人に移籍し、同年に引退しました。
通算成績 72勝61敗80セーブ。
ちょうど広島の黄金時代に活躍した選手だったので、数字以上に記憶に残る選手です。
なお80セーブのうち76セーブは日本ハム時代に獲得したものです。
あの大投手 金田正一の甥っ子

金やん こと 金田正一さん
20161225マルコポロリSPパ・リーグ残酷物語~80年台広島日ハム近鉄編~金村義明 関西ローカル - YouTube
金石さんの叔父は、あの400勝投手金田正一さんだそうです。
金田さんは、毎年正月になると、親戚一同の子供を集めて、キャッチボールをさせ、野球の素質を見ていたとのこと。
そこで金石さんは金田さんに見いだされ、ツルの一声で「お前は野球をやれ」と言われます。
普通の野球少年が名門「PL学園」へ?
飛び抜けた実績を残すわけでもなく、普通に少年野球、しかも軟式野球をしていた金石少年ですが、またもや、大投手金田さんの「ツルの一声」で、「もう話はつけてある。お前はPL学園に行け」と言われたそうです。
つまり「コネ」で入ったものの、PL学園は名門であり、周りは超エリートばかり。金石さんが3年生の時に、初の全国制覇を成し遂げます。

PL学園時代の金石さん
20161225マルコポロリSPパ・リーグ残酷物語~80年台広島日ハム近鉄編~金村義明 関西ローカル - YouTube
PL学園時代は、後に広島カープで同僚になる西田真二さんが4番・エースとなり活躍し、金石さんは甲子園では出る幕がありませんでした。
西田真二さんがいたから、金石さんがプロに入れた。

現在は香川で野球の指導をする西田真二さん
西田真二 - Wikipedia
PL学園当時のことを振り返って、金石さんは、「甲子園はこわかった」と言っています。
西田さんという絶対的エースがいたため、金石さんの甲子園での登板は1回もありませんでした。
しかし、それが功を奏したと金石さんは言っています。
もし甲子園で登板して打たれていれば、いくら金田正一の甥っ子といえども、プロにはなれなかったのではないか、と分析しています。
登板がなく打たれなかったことで、「未完の大器」というイメージがつき、晴れてプロの道に入れたのだと語っています。
プロ入りもやっぱり「あの人」が登場。

再現VTR(youtubeより)
20161225マルコポロリSPパ・リーグ残酷物語~80年台広島日ハム近鉄編~金村義明 関西ローカル - YouTube
一度も甲子園で投げたことのない金石さんの進路について、またもやあの金田さんが登場します。
広島カープ側に、「甥っ子でPLで背の高いのがおるんですけど」という三度目の「ツルの一声」で、「将来性を買われ」広島に入団します。

広島カープ 金石投手の誕生
20161225マルコポロリSPパ・リーグ残酷物語~80年台広島日ハム近鉄編~金村義明 関西ローカル - YouTube
「背の高さ」は、持って生まれた天賦の才能
ここまで、金田正一さんのコネで金石さんはプロ野球に入ったということを書いてきましたが、あの大投手・金田さんが推薦するくらいですから、やはり野球に向いている「才能」が金石さんにはあり、それを金田さんが見抜いていたのだと思います。
特に身長197cm(wikipediaより)という長身は、投手にとっては非常に大きなアドバンテージになります。
広島黄金期を支えた3人の同級生

広島黄金期を支えた3投手
20161225マルコポロリSPパ・リーグ残酷物語~80年台広島日ハム近鉄編~金村義明 関西ローカル - YouTube
当時のエースは北別府、大野、川口という3枚看板が大活躍していましたが、そのローテの谷間を埋める貴重な投手として、白武投手と金石投手が大活躍しました。そして悲運の「炎のストッパー」津田投手も写っていますね。
1986年の広島の優勝に貢献
年度別成績 1986年 セントラル・リーグ | NPB.jp 日本野球機構
優勝を決めた1986年、金石さんは12勝6敗、防御率2.68と素晴らしい成績を残します。ゲーム差0での優勝であり、6つの貯金を作った金石さんは大きな功労者でしょう。
日本ハムに移籍、今度は抑えの切り札として活躍。
1992年、日本ハムに移籍した金石さんは、1998年に巨人に移籍するまでに76セーブをあげます。
特に1995年は25セーブ、防御率2.02と大活躍。

パリーグでイチローと対戦する金石さん
1996.5.9 オリックスvs日本ハム6回戦 25/25 - YouTube
1998年に巨人に移籍、同年引退します。
陣内貴美子さんとご結婚

リポートをする陣内貴美子さん
なでしこジャパン合宿 陣内貴美子さん取材 - YouTube
2000年に、元バドミントン選手でスポーツキャスターの陣内貴美子さんとご結婚されています。
本も出版

著書「裸の野球人」
裸の野球人―内面の弱さを克服し、打者との心理戦に勝つために私は敵・味方を欺き、自分をも騙す演技を身につけた (ムックの本) | 金石 昭人 |本 | 通販 | Amazon
子供の頃、おじの金田正一さんに翻弄されながら野球の道に進み、プロで花開いた金石さん。
普通のピッチャーとは違った道でPL学園、そしてプロに入り、活躍しました。
決して剛腕投手ではなかったため、著書のタイトルにもあるように、心理戦で投球をしていたようですね。
また、婚約者宅に入った強盗をやっつけるなど、稀有な体験もされています。
現在は実業家としてもご活躍のようです。
今後の金石さんのご活躍も期待したいと思います。