アニメ監督ねぎしひろし!彼が好んだリトラクタブルライト、そのスポーツカー系譜について。

アニメ監督ねぎしひろし!彼が好んだリトラクタブルライト、そのスポーツカー系譜について。

SA22C初代RX-7、AE86スプリンタートレノ、SW20MR2!80年代に大流行したリトラクタブルライトのスポーツカー。これが「天地無用」「NG騎士ラムネ&40」などで有名なアニメ監督ねぎしひろしの愛車遍歴です。


東京デザイナー学院

彼と僕は同い年で東京デザイナー学院アニメーション科の同級生でした。
東京デザイナー学院アニメーション科では2年時後期
グループを組み卒業制作のアニメーションを作るのですが
そこで同じグループになりそれ以来…もう30年以上の付き合いになります。

学生の頃からいろいろなことがあったのですが
東京デザイナー学院実習所のあった世田谷上北沢の近くの
彼のアパートに僕が住みついたのを皮きりに
数年後の大泉学園…そしてさらにその数年後に保谷市でと
都合3度も一緒に住んでいました(変な関係じゃないですよ 笑)

当時からクルマ、バイクが大好きでお金がないから一緒に住んでいたくせに
むりくりバイクやクルマを何台も買ったりしていたのですが
その影響なのか分かりませんがどちらかというと仕事一筋の彼が
突然クルマを買ってきたのでした。

制作進行からアニメの世界に入った彼ですから当然仕事でもクルマを使うのですが
彼が最初に選んだ車は
孤高のロータリー純白の初代 SA22C型RX-7!

ロータリーじゃ燃費が悪くて仕事には使えないだろ!なんて
周りの言葉はガン無視
「俺はリトラクタブルライトが好きなんだ!」だそうです。

僕はその頃角目4灯の2代目セリカの後期モデルに乗っていたのですが
当時まだドアミラーが解禁されたばかりで最初に2台ともドアミラーに
変更したのをよく覚えています。

何度も運転させてもらったのですが小さくてよく走り
楽しい車でした!もちろんRX-7の方が?

高校生の時新聞を飾った覆面広告
その独特の後ろ姿は思いっきり印象に残っていました!
その後浪人時代バイト先の酒屋さんの息子さんが乗っていて
何度か横に乗らせてもらったのですが当時の他のクルマとは全然違う
その低いフォルム大好きでした!

孤高のロータリースポーツ SA22RX-7

赤黒のハチロクも素敵でした!

実はその頃僕は事故でセリカをつぶしてしまい
デビュー前にビンボーアシスタントでお金も無かったので
クルマはしばらくお預け…バイクばかり乗っていたのですが

ねぎし君はRX-7の燃費の悪さに閉口したのか
(ちょっと年季が入ったせいかところどころ不具合が出始めていたせいかもしれませんが)
当時出たばかりのAE86…スプリンタートレノに買い替えたのでした
リトラクタブルライト大好きな彼は当然レビンではなくてトレノ!です(笑)

色も赤黒ツートン…彼はこのツートンカラーが一番好きだったそうです。
(そういえば初代のVT250も買ったけど黒に赤ラインとこの組み合わせでした)

ハチロクが一番運転させてもらう機会が多くて近場の買い物や食事はもちろん
埼玉の彼の実家に遊びに行ったり忙しい仕事の合間に伊豆に旅行に行ったりと
楽しませてもらいました。

大泉学園のアパートを解散して数年一人暮らししたのち
今度は保谷市のマンションでまた一緒に住むことになったのですが
その大半はハチロクのお世話になっていたような気がします。
そういえばその頃その保谷のマンションでねぎし君が
「超音戦士ボーグマン」の企画書を書いていたのが印象に残っています。

まだ某マンガに使われて人気になるなんて思ってもみない頃
本人が「最後のFR車かもしれないしプレミア人気が付かないかな?」
とか言っていたのに「そんな事あるわけないじゃん!」なんて言ってしまい
まさに先見のなさを露呈してます。

あっ、当然その頃のクルマ…SA22もAE86もパワステ無しの重ステ!
でも当時は20代と全然若くハンドルの重さなんて全く苦にしなくて
それよりは都内で乗るにはマニュアルの4AGは案外低速トルクがなくて
余り楽ではなくて街中のストップ&ゴーなら実家のハイメカツインカム搭載の
スプリンターの方が楽だったとクルマ好きが聞いたらとんでもないことを
考えてました。
あっ、もちろん郊外を走るのは本当に楽しかったのです!

あの頃はトレノって呼んでましたけど。
走り屋ってわけじゃなかったからでしょうか?

形式番号で呼ぶのはどちらかっていうとバイク
ホンダのレーサーレプリカRC30(VFR750R)が
150万なんて当時では普通の750の倍のプライスをつけてきて
特別な存在なんだよ!って形式番号で呼んだのがはしりだったような…

今でも見かけるAE86スプリンタートレノ!

そして深紅のMR2で…

その後3度目の同居を解消することになり
僕は保谷市内のアパートに引っ越しました。

自分のクルマをもてずハチロクを運転させてもらっていた
その数年の間に別の友人…やはりアニメの製作に携わっていた
専門学校の同級生が1980年制の青いMGBを突然買い
一緒に行った長野ツーリングで峠で前を走るその姿にやられてしまい
輸入旧車に傾倒していきたまたま通りがかった店に展示してあった
格安の初期型の紺のフィアットパンダ45を衝動買いし
久しぶりに自分のクルマを持ちました。
ところがさらに数か月後またまたたまたま通りがかったお店に並んでいた
並行輸入もののBRG(ブリティッシュレーシンググリーン)の1979年制のMGBをみて
長野の峠を走るそのお尻を思い出してしまい衝動買い…今もはまる英国旧車の道に
入ってしまいました。

その頃近くには住んでいたものの仕事が忙しく会う事が少なくなっていた
ねぎし君がクルマを買い替えて見せにきてくれました。

それが深紅のMR2…SW20です!

たまたまかもしれませんが全然関係ないところで選んだクルマが
当時はまだ少なかった2シーターのスポーツカー
でも片方は出たばかりの国産新車、僕はすでに15年落ちの英国旧車と
正反対と言っていい選択が面白かったなと思ったのを覚えてます。

早速見せてもらい乗らせてもらったねぎし君の深紅のMR2
驚いたことにATでした!
「だって都内を走るのにマニュアルは面倒で…」そう言って笑うねぎし君を見て
SA22からAE86そしてそのSW20とスポーツカーが続いた彼のクルマ遍歴ですが
決してスポーツカー好きというわけではなくて

リトラクタブルライトが大好きなだけだったんだ!と改めて思ったのを
良く覚えてます。

車好きの種類なんていろいろ…リトラクタブルライト命のアニメ監督がいても
良いですよね(笑)

どちらかというと初代AW11の方が僕は好きなのですが
今改めて見てみると端正なフォルムをしてますよね!
ねぎし君本人がこれが一番好きだったって言っていたのもうなずけます。

リトラクタブルライト好きの彼にならって今回のイラストは
みんなリトラクタブルライトが空いた状態で描いたのですが

異形ランプの発達でポップアップ時の空力に問題のある
リトラクタブルライトってすっかりすたれてしまいました。

でもこういうのって空力とかの問題じゃなくて持ち主を満足させる
ギミックなんじゃないかと思います。
是非復活してくれたら!なんて…

異形ランプのツリ目ライトとってなんだか怖いし…

ミッドシップランナバウトMR2!

ここでしか読めない!ナカガー書き下ろしの「時空探偵マツ・de・DX」はコチラから

時空探偵マツ・de・DX

関連する投稿


完璧・無量大数軍の一人「完肉」の称号を持つキン肉マン『ネメシス』が、SpiceSeedキン肉マンシリーズに登場!!

完璧・無量大数軍の一人「完肉」の称号を持つキン肉マン『ネメシス』が、SpiceSeedキン肉マンシリーズに登場!!

ハイクオリティフィギュアの製造・販売で好評を博している株式会社SpiceSeed フィギュア事業部より、キン肉マンシリーズのフィギュア『ネメシス』が発売されます。


懐かしの名作が勢揃い!特製クリアしおりが貰える書店フェア「藤子・F・不二雄 S(すこし)★F(ふしぎ)な世界」が開催!!

懐かしの名作が勢揃い!特製クリアしおりが貰える書店フェア「藤子・F・不二雄 S(すこし)★F(ふしぎ)な世界」が開催!!

藤子・F・不二雄による名作の数々を紹介する書店フェア「藤子・F・不二雄 S(すこし)★F(ふしぎ)な世界」が、8月7日(木)より全国のフェア参加書店にて順次開催されます。


南斗孤鷲拳伝承者で、南斗六聖拳において殉星の宿命を背負う「北斗の拳」のキャラ『シン』のフィギュアが登場!!

南斗孤鷲拳伝承者で、南斗六聖拳において殉星の宿命を背負う「北斗の拳」のキャラ『シン』のフィギュアが登場!!

ハイクオリティフィギュアの製造・販売で好評を博している株式会社SpiceSeed フィギュア事業部より、北斗の拳シリーズのフィギュア『シン』の発売が決定しました。


JR池袋駅で「キン肉マンSTATION」が開催中!フィギュアメーカー・CCPJAPANから多数の新作限定アイテムが登場!

JR池袋駅で「キン肉マンSTATION」が開催中!フィギュアメーカー・CCPJAPANから多数の新作限定アイテムが登場!

フィギュアメーカーのCCPJAPANが、JR池袋駅南改札前スペースで8月11日(月)まで開催中の「キン肉マンSTATION」にて、限定商品および新作商品の販売を行っています。


漫画「サイボーグ009」の主人公・009 島村ジョーの内部構造をリアルに再現した『スケルトンフィギュア』が登場!!

漫画「サイボーグ009」の主人公・009 島村ジョーの内部構造をリアルに再現した『スケルトンフィギュア』が登場!!

ソフビフィギュアを製造・販売するアルチザンデザインスタジオより、漫画「サイボーグ009」の主人公・009 島村ジョーの内部構造をリアルに再現した新バリエーションのフィギュア『009 島村ジョー ハーフスケルトン』および『009 島村ジョー スケルトン』が現在好評発売中となっています。


最新の投稿


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。


ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

ウルトラふろく200点以上を一挙収録!『学年誌 ウルトラふろく大全』発売

小学館クリエイティブは、ウルトラマンシリーズ60周年、『小学一年生』100周年の節目に『学年誌 ウルトラふろく大全』を11月28日に発売しました。『ウルトラQ』から『ウルトラマン80』までの学年誌・幼児誌のウルトラふろく200点以上を網羅的に掲載。組み立て済み写真や当時の記事も収録し、ふろく全盛時代の熱気を再現します。特典として、1970年の人気ふろく「ウルトラかいじゅう大パノラマ」を復刻し同梱。


伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体 UWF40周年記念イベント“無限大記念日”開催!

伝説のプロレス団体『UWF(ユニバーサル・レスリング・フェデレーション)』が、設立40周年を記念し、特別イベント「無限大記念日」を書泉ブックタワー(東京・秋葉原)にて開催します(2025年12月24日~2026年1月12日)。第1次UWFの貴重な試合映像や控室、オフショットなど、4,000枚以上のアーカイブから厳選された写真が展示されます。復刻グッズや開催記念商品も販売され、当時の熱狂が蘇ります。


グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

グラニフ×『幽☆遊☆白書』初コラボ実現!幽助、蔵馬、飛影など全21アイテム登場

株式会社グラニフは、TVアニメ『幽☆遊☆白書』との初コラボレーションアイテム全21種類を、2025年12月2日(火)より国内店舗および公式オンラインストアで販売開始します。主人公の浦飯幽助をはじめ、桑原、蔵馬、飛影のメインキャラクターに加え、戸愚呂、コエンマなど欠かせないキャラクターをデザイン。11月26日より先行予約も開始され、ファン必見のラインナップです。


全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

全長20cmの迫力!1/18スケール『国産名車コレクション』創刊

アシェット・コレクションズ・ジャパンは、隔週刊『1/18 エクストラスケール 国産名車コレクション』を2026年1月7日に創刊します。全長約20cm、1/18スケールのダイキャスト製で、日本の自動車史を彩る名車を精巧に再現。ボディラインやエンジンルーム、インパネなどの細部ディテールにこだわった「エクストラ」なコレクション体験を提供し、マガジンでは名車の開発秘話や技術を深掘りします。