アカデミー賞の脚本賞を受賞した映画『ユージュアル・サスペクツ』
1995年にアメリカで製作され、日本では翌96年4月に公開されたクライム・サスペンス映画。
5人の悪党が集まり、そこから更なる犯罪を計画、実行していく物語。キーとなる事件であるコカインの密輸船爆発の謎を、実に巧妙な見せ方で鑑賞者を惹き込む。
ミステリーの女王・アガサ・クリスティの「アクロイド殺し」をベースにした脚本とされ、その緻密に計算された物語展開が評価され、第68回アカデミー賞の脚本賞を受賞した。
また、物語内で語り部としても機能する重要人物、ヴァーバル・キントを演じたケヴィン・スペイシーはアカデミー助演男優賞を受賞している。
96年度キネマ旬報外国映画ベストテンでは第7位だった。
監督を務めたのは、「パブリック・アクセス」で93年度サンダンス映画祭グランプリを受賞したブライアン・シンガー。本作での成功を受け、後に「X-MEN2」「スーパーマン リターンズ」などの監督も務めた。
脚本家は前作「パブリック・アクセス」でもコンビを組んだクリストファー・マッカリーだった。また、音楽と編集も「パブリック・アクセス」のジョン・オットマンが担当している。

監督のブライアン・シンガー ※2015年、「第28回東京国際映画祭」にて

脚本のクリストファー・マッカリー

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《あらすじ》予想を裏切る”ラスト”が見事!

ヴァーバル・キントが事件を回想する。
ユージュアル・サスペクツ - Movie Walker

5人はマグショット(逮捕後の人物写真)を撮られる。

警察はキートン(右から2番目)が真犯人だと疑っていた。1番右はヴァーバル・キント。

突如現れ、誰も正体を知らない架空の人物ともされるカイザー・ソゼの信じがたい話をするコバヤシ(左)。コバヤシに銃を向けるマクマナス(右)
ユージュアル・サスペクツとは - goo Wikipedia (ウィキペディア)

ヴァーバル・キントが語るカイザー・ソゼ(劇中では回想イメージとして登場)

なかなか事件の真相に近づけない刑事たち

クイヤン捜査官(右)はヴァーバル・キント(左)を脅し、事件の真相を自白させようと試みる。

似顔絵がヴァーバル・キントに酷似。

最後、足に障害があるはずのヴァーバル・キントだが、スムーズに街を闊歩。煙草に火をつけ、車へと乗り込んだ。
作品データ
監督 ブライアン・シンガー
脚本 クリストファー・マッカリー
出演 ガブリエル・バーン、ケヴィン・スペイシー、スージー・エイミス等
公開 1995年(日本公開は1996年4月)
配給 アスミック・エース
時間 106分

映画『ユージュアル・サスペクツ』
”予想を裏切る”、”大どんでん返し”と言い表される『ユージュアル・サスペクツ』。
まさかあの人が犯人!?とサスペンスものに付き物な驚きに加え、複雑な人間関係、時間軸などをシンプルに見せれたのは脚本家の実力だろう。
同じく90年代にラストシーンで衝撃を与えた「シックス・センス」に匹敵するインパクトだった。
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