『帰ってきたウルトラマン』第33話「怪獣使いと少年」 差別や集団心理の怖さなどを題材としたウルトラシリーズ史上屈指の問題作。
地球探査に来ていたメイツ星の調査員は、怪獣ムルチを発見し、念動力で地中に封印した。
河原の廃屋に住む少年・良は、穴を掘り続けていた。
良は、超能力を使う宇宙人と噂され、街の住民からいじめ・迫害を受けていた。
徒党を組んだ学生たちに体を地中に埋められ、頭から泥水をかけられる少年・良。ひど過ぎるイジメだ。
学生たちが調子に乗り「良」の頭を自転車で轢こうとするが、郷が止める。郷はその場を仲裁し「良」を助ける。
郷「あの少年は何かを隠している・・・何かを・・・」
伊吹隊長「日本人は美しい花を作る手を持ちながら、一旦その手に刃を握ると、どんな残忍極まりない行為をすることか」
パン屋「悪いけど、よその店行ってよ・・・後で色々言われるの嫌なのよ・・・早く帰ってちょうだい」
心優しいパン屋の娘が、食パンを売ってくれた。
2階にいたのはメイツ星人だった。 郷「良、表の穴は何のために掘っているんだい?」
郷「地球を捨てるつもりかい?」 良「地球は今に人間が住めなくなるんだ」
1970年代当時、大きな社会問題となっていた公害についても描写している。
とうとう宇宙人に対する恐怖から暴徒と化した住民たち
暴徒と化した市民に良が捕らえられてしまった。
メイツ星人「待ってくれ・・宇宙人は私だ・・良くんはただ私を守ってくれていただけだ・・宇宙人じゃない・・良くんを自由にしてやってくれ」
暴徒はメイツ星人を取り囲み、とうとう拳銃でメイツ星人を撃ち殺してしまった。
金山(メイツ星人)が絶命した。
最悪の事態を迎えた悔しさから跪き、地面に拳を叩きつける郷。
メイツ星人が絶命したため、怪獣ムルチの封印が解けてしまった。怪獣ムルチが復活した。 身勝手な日本人「うわあああ、怪獣だ!」