切なくも優しい、ドラクエⅡ「ふっかつのじゅもん」BGM
「テーテッテテー テテテ ンテテテ テテトテ テーテテー♪」から始まるドラクエⅡ「ふっかつのじゅもん」。
なんだか切なくて、でもどこか優しくて。
この音色を聴くと「ドラクエⅡ」に帰って来たんだと強く感じたものでした。
ドラクエⅢ以降が「ぼうけんのしょ(データセーブ)」機能搭載となったため、このドラクエⅡの「ふっかつのじゅもん」が結果的にドラクエシリーズ最後となったことも味わい深いですね。
長い長いふっかつのじゅもん、一文字でも写し間違えると弾かれる悲劇。
「ば」と「ぱ」など濁点周りは特に事故が起きやすく、私たちはブラウン管に滲むひらがなを凝視しては、視力を悪くしたものでしたね。

「じゅもんがちがいます」
冒険の悲壮感、戦いの儚さ、王子たちの孤独…思いを馳せるBGMは「Love Song 探して」
ドラクエⅡの発売日、中坊だった私は授業を抜け出しておもちゃ屋さんに並んだのを憶えています。
別に大した不良でもなかったのですが、このときは何が何でもゲットしたかったのです。
そんな思い出も相まって、ドラクエⅡのBGMはいまも私の心に強く残っているのでしょうか…
ふっかつのじゅもんBGMは、そのタイトルが「Love Song 探して」。
3人の王子たちが集うまでの儚いフィールドBGMとともに、私はすっかりドラクエⅡの虜になっていたのでした。
「ふっかつのじゅもん」は最大52文字
この"切なBGM"を聴きながら、大学ノート(またはチラシの裏)に書きなぐった「ふっかつのじゅもん」を転記する作業。
みなさんも感慨深いものがあったかと思います。
一度「じゅもんがちがいます」を食らった後は、前回プレイ時はじめ過去の「ふっかつのじゅもん」を全て残しておくようになったのも、良い教訓でしたね。
ちなみに上記Youtubeは、ファミコン版の約1年後に移植されたMSX版ドラクエⅡ。
若干音色が異なる点が面白いですね。
後にはスーパーファミコンなどにもリメイクの上で再登場したものの、この時はすでにデータをセーブ出来る時代だったため、聴き比べて味わい深いのは「ふっかつのじゅもん」システムごとの移植だった、同時代のMSX版でしょうか。
牧野アンナのデビュー曲となった「Love Song 探して」
この曲は、当時15歳だった沖縄アクターズスクール出身の牧野アンナのデビュー曲として歌になったんです。
ちなみに彼女はドラクエⅡのゲーム中でも「ペルポイの町の歌姫」として登場しています。
「 LOVE SONG 探して」以降の牧野アンナ
次作以降ヒット作に恵まれなかった彼女ですが、後に安室奈美恵も所属したグループ「SUPER MONKEY'S」のリーダーとして再デビューしていたんです。
安室奈美恵やMAXを生んだグループ!Super Monkey's(スーパーモンキーズ) - Middle Edge(ミドルエッジ)
その後は上記引用の通りですが、多くのタレント育成に活躍されたようです。
また、彼女は2015年にコンプリートベストコンプリート・シングルス「LOVE SONG 探して」を発売しています。
「LOVE SONG 探して」の歌詞を振り返ってみましょう
"うろついてる君が今"からは、思わず「じゅもんがちがいます」を想起してしまう、そんな自分がいます。
と、ここまでの歌詞でハッとラブソングであることに気づく私たち。
だけど季節は真冬、やはり切なくもの悲しい装いを帯びているのですね。。。
そして次の歌詞が、またもやドラクエⅡの世界観とリンクしてきます。
この歌詞から、廃墟と化したムーンブルグ城の王女を想わぬ者はいないでしょう。
そう、やはりこの歌は「ドラクエⅡ」の世界観なんだ!と。
その後も、以下のようなフレーズからはゲームの世界観がバシバシと伝わってくるんです。
まさに胸が高まる「LOVE SONG 探して」。
私たちはムーンブルグの王女の変わり果てた姿を想い、そして自らをローレシアの王子に見立て、必ずや王女を助け出そう!そんな想いに駆られたに違いありません。

「じゅもんがちがいます」