筋骨隆々・寺尾!18歳の貴花田に敗れ、さがりを花道に叩きつけた!1勝14敗でも貴乃花に勝ちたい!!

筋骨隆々・寺尾!18歳の貴花田に敗れ、さがりを花道に叩きつけた!1勝14敗でも貴乃花に勝ちたい!!

元関脇鶴ヶ嶺を父に持ち、二人の兄も力士で、井筒3兄弟と言われた角界のサラブレッド・寺尾。しかし、親の七光りではなく、努力と情熱で39歳まで現役を続け、鉄人と呼ばれた。貴花田との名勝負や貴闘力や小錦の最後の取組相手にもなった寺尾の足跡を辿る。


寺尾常史(てらお つねふみ)

1963年2月2日生まれ。
東京都墨田区生まれ。鹿児島県姶良市(旧:姶良郡加治木町)出身。

身長185cm、体重116kg。最高位は東関脇。
角界での愛称は「アビ」。井筒部屋に外国人の見学者がやってきた際、"a baby"と言ったところ、兄たちが「アビ」と聞き違え、そのまま愛称として定着した。

引き締まった筋肉質の身体をしていた寺尾

もろ差し名人として鳴らした元関脇鶴ヶ嶺を父に持つ。また、母は25代横綱2代西ノ海の孫娘であった。
長兄は元十両鶴嶺山、次兄は元関脇逆鉾という力士一家に生まれた。井筒3兄弟と言われた。

父・鶴ヶ嶺は厳格な人間であり、その影響で小さいころから父に対しては敬語を使っていたという。

甘いマスクの力士でもあった

角界入りの裏に亡くなった母の愛情

安田学園高校入学後に相撲を始める。厳しい稽古を乗り越えて試合で勝つことの爽快感から相撲にのめりこむようになっていく。2年生時点では角界入りを志すようになっていたが、長兄が次兄の入門の際に強硬に反対したことから角界入りへの意思をなかなか伝えられないでいた。

しかし、1979年5月場所の千秋楽の日、癌で闘病中であった最愛の母を見舞った後長兄に突然「お前、学校やめて相撲取りになったらどうだ?」と声を掛けられた。

その後母の通夜の晩に父親に入門の意思を伝え、そのまま高校を中退して兄達を追うようにして角界入りする(寺尾は後年インタビューで「あのお兄ちゃんの言葉は、おふくろの置きみやげだったと思ってるんですよ。きっと俺の気持ちを判っていて、相撲取りにならせてくれたんだな、って。」と往時を振り返っている。)。

入門後は寺尾節男を名乗った。これは母(福薗節子)の旧姓・寺尾から取ったものである。

父・鶴ヶ嶺

体重を増やすのにひと苦労した

筋骨隆々になる以前。

まだ髷も結えない頃の寺尾(右)

相撲の取り口と連続出場記録

現役時代はソップ体型(相撲用語で筋肉質・比較的痩せ型の力士のこと)だった寺尾。
若い頃は回転の速い上突っ張りといなしで勝負しており、その敏捷な動きから海外公演で「タイフーン」の通称がついたほどだった。また右を差すこともあり、下手投げは強かった。

晩年は突っ張りの後、父・兄が得意としていた両差しの相撲を取るようになった。

1997年3月場所で骨折し、初土俵以来続いた連続出場記録が1359で途切れるが、39歳まで現役を続け、鉄人と呼ばれた。

寺尾

18歳の貴花田に敗れ、悔しがった寺尾

貴花田に対して対抗心をむき出しにする寺尾。上記の取組後は相撲協会に、寺尾の態度に対して苦情が殺到した。当の寺尾自身はあまりの悔しさに食事ものどを通らなかったそう。
本人は「高3(18歳)には負けたくない」と取組に臨んだと後年語っている。
また、同じく角界のサラブレッドであり、兄弟力士として人気があったことも影響しているのかも知れない。

以降、対戦成績では大差をつけられるが、「1勝14敗でもいいから貴乃花に勝ちたいと思っていた」という寺尾。満身創痍の身体を熱く燃え続けさせたのは打倒・貴花田(貴乃花)であることは間違いないだろう。

1995年の3月場所に横綱・貴乃花から初の供給となる金星を獲得している。

貴乃花vs寺尾

多くの力士の「最後の取組相手」を務めた

学年は寺尾が1年上ではあるが、同じ昭和38年(1963年)生まれの「花のサンパチ組」と呼ばれ、良きライバルだった、元横綱北勝海・元大関小錦・元関脇琴ヶ梅の引退相撲では、異例とも言える最後の取組相手として指名され、寺尾はそれぞれ3人の力士と土俵に上がり勝負した。

また、2002年9月場所は寺尾の現役最後の場所となったが、12日目、元関脇貴闘力と十両の地位で対戦。貴闘力は寺尾に敗れて負け越し幕下陥落が確定的となり、その日限りで現役引退を表明した。
その取り組み後には、寺尾が土俵上で貴闘力の肩をそっと叩き、互いの労をねぎらうというシーンが見られた。

小錦との取組

寺尾語録

引退後も凛々しい寺尾(錣山親方)

弟子に指導をする寺尾(錣山親方)

通算成績、主な受賞歴

井筒三兄弟(寺尾は一番右)

端正なマスクだけでなく、情熱的な取組も魅力だった寺尾。
引退後も弟子に厳しくも温かな指導を行っているようだ。
普段は寡黙ながらほんわかとして人当たりの良い彼だが、稽古場では「コノヤロー」と罵声を飛ばしている。しかし、怒鳴りながらもきちんと改善点を伝える。そこに愛情を感じることができる。
彼に育てられた弟子は伸び伸びとした相撲を取るのだろうと思う。

元小結の豊真将は、負けても取組後に深々と礼をする所作で見る者を爽やかな気持ちにさせてくれたが、これは師匠である寺尾(錣山親方)の教えであり、「ピシッとやると、大きく見えて、相手を威圧できる」という意味合いもあったという。

寺尾(錣山親方)は豊真将の引退会見で「礼で始まり、礼で終わる相撲道を体現できる数少ない力士。弟子ながら尊敬している」と称賛していた。また、弟子に対してもそうしたことを言える懐の大きさも寺尾(錣山親方)の魅力だろう。

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