日本サッカーが「世界一」に最も近付いた99年!小野ら黄金世代がワールドユースで躍進!

日本サッカーが「世界一」に最も近付いた99年!小野ら黄金世代がワールドユースで躍進!


1999年、ワールドユースで準優勝を成し遂げた日本サッカーの黄金世代

1999年にナイジェリアで開催されたFIFAワールドユース選手権。
そこで日本代表チームは大健闘し、FIFA主催の国際大会において、男女を通じて日本サッカー界初の準優勝に輝いた。

この快挙を達成したチームは、日本サッカーにおける”黄金世代”と呼ばれている。
天才・小野伸二をはじめ、稲本潤一、高原直泰、本山雅志、播戸竜二、中田浩二、遠藤保仁、加地亮、小笠原満男など、その後の日本サッカー界に多大なる貢献をするメンバーが揃っていた。

FIFAワールドユース選手権で準優勝に輝いた日本代表チーム

主なフォーメーション

”黄金世代”の中でも、足元の技術やパスセンスが一際目立っていた小野伸二

最年少の17歳6か月でJリーグ初出場した記録(当時)を持つ稲本潤一

また、彼らは1979年生まれが多かったことから"79年組"とも呼ばれていた。

彼らの世代の強さを印象付けたのは、1994年に開催されたU-16アジアユース選手権カタール大会で優勝を飾ったことだろう。
前年に「ドーハの悲劇」により、悲願のワールドカップ出場をまたも逃していた日本サッカー界の未来に希望を抱かせる世代として認知された。

前述したように”黄金世代”と呼ばれる彼らは、本家とも言えるジョアン・ピント、ルイス・フィーゴ、マヌエル・ルイ・コスタらを擁し、1989年度と1991年度のワールドユースを連覇したポルトガルの”黄金世代”がそうだったように、世界の舞台で躍動し、結果を残した。

本家”黄金世代”、ポルトガルの至宝ルイス・フィーゴ

ポルトガル代表の10番、マヌエル・ルイ・コスタ

すべては「U-16アジアユース選手権カタール大会」から始まった

元サッカー日本ユース代表監督(U-15・16・17)の松田保氏

同大会のグループリーグでは強豪UAE代表とイラク代表に敗戦するも、韓国代表とバーレーン代表の両チームに3-0で勝利。
準決勝ではオマーン代表にVゴールで勝利して決勝に進出し、決勝でカタール代表を1-0とまたもVゴールで下し、同大会での初優勝と自力での世界選手権出場という2重の快挙を成し遂げた。

1995年の「FIFA U-17世界選手権エクアドル大会」では、小野伸二・稲本潤一・高原直泰らが出場し、アメリカに勝利、エクアドルと引き分けて勝ち点4を獲得するも、得失点差1に泣き、決勝トーナメントに進めなかった。それでも世界の舞台である程度の収穫を得た。

A代表監督のトルシエがユース代表も兼任し、ワールドユース・ナイジェリア大会に臨んだ!

1999年にA代表監督と兼任する形でフィリップ・トルシエがユース代表監督となり、ワールドユース・ナイジェリア大会に臨むこととなった。

4月5日のグループリーグ第1戦では、高原が先制点を挙げるも1-2でカメルーン代表に逆転負けを喫し、大事な初戦を落としてしまう。
しかし、続く第2戦のアメリカ代表戦で3-1で勝利すると、第3戦のイングランド代表戦でも小野のゴールなどで2-0と完封で勝利し、決勝トーナメントへと進むことになった。

トルシエと小野伸二

決勝トーナメントでは、本家"黄金世代"を生んだポルトガル代表と対戦。
遠藤のゴールで先制するが、後半に追いつかれ、1-1のまま試合はPK戦へ。辛くも5-4のスコアで準々決勝へと駒を進めた。

準々決勝のメキシコ代表との試合は日本のパスワークの良さが出て、本山と小野のヘディングシュートで2ゴールを挙げ、2-0の完封勝利。

続く、準決勝。対するは古豪ウルグアイ代表だった。
ウルグアイ代表は細かいパスでの連携から日本サイドに攻め込むが、日本の堅い守備の前に決定的なシュートには繋がらなかった。そして、前半23分に左サイドを駆け上がったドリブラー本山の折り返しを高原が決めた。これで日本代表は6試合連続の先制ゴールとなり、チームの勢いと決定力の高さを印象付けた。

だが、その1分後に同点とされ、試合は振り出しに。しかし、前半35分に永井雄一郎のゴール前での相手DFを揺さぶるフェイントから2点目が生まれた。この永井の大会初ゴールが決勝点となり、日本サッカー界の歴史を塗り替えたとも言っても大げさではない、「決勝進出」の快挙を達成した。

ただ、この試合で常にチームを牽引してきた小野伸二が決勝トーナメント累積2枚目の警告を受け、決勝の舞台には立てなくなってしまった。
「誰が小野の代わりを務めるのか」もしくは「誰が小野の代わりを務められるのか」といった不安がチームとサポーター、日本で応援するファンの間で広がった。

決勝の相手はスペイン!当時からFCバルセロナで活躍していたシャビも出場!

4月24日、”小野抜き”で迎えたスペイン代表との決勝戦。
高原がキャプテンマークを巻き、選手がそれぞれ「やってやるぞ」と引き締まった表情で試合に臨んだ。

しかし、試合開始からスペイン代表との実力差が露呈することとなった。

前半4分と14分に立て続けにゴールを奪われる日本代表。
スペイン代表は、当時FCバルセロナで既にレギュラーとして試合に出ていたシャビなど多くのスター候補が出場しており、個人能力でも日本代表を圧倒していた。

サイドから中央からと自由自在に、日本ゴール前へボールを運ぶスペイン代表に対して日本代表はなすすべなく、前半が終わった段階で0-3と大差をつけられた。

後半も開始早々に、スペイン代表による日本ゴール前での華麗な短いパスの交換時、二列目から飛び出してきたガブリに4点目を決められてしまう。
その後、懸命にボールをスペインサイドへ運ぶ日本代表。本山や播戸のドリブルでなんとかゴール前に迫り、混戦からのこぼれ球を遠藤がシュートし、ゴールかと思われたがスペイン代表DFがクリア。決定機を逃してしまう。

日本代表は徐々にボール保持率を高め、左サイドの本山を中心に攻め込むがあと一歩、スペインDF陣を崩せず、無得点で試合が終了。
結果、0-4の惨敗で日本代表の挑戦が終わりを迎えた。

GKには1999年にレアルマドリードのトップチームに昇格したカシージャスも名を連ねていた。

優勝し、トロフィーを掲げるスペイン代表

2010年にワールドカップで優勝する素地はこの頃からあったと思われる。

シャビは2000年のシドニーオリンピックで銀メダルにも輝いた!

2010年、遠藤保仁は「Number」のインタビューで、サッカー人生で一番印象に残っているゲームにこのスペイン代表戦を挙げていた。

遠藤はワンボランチで中盤の要として活躍したが、「あそこまでボッコボコにやられて、ボロ負けした試合は今までないからね。俺も何もできずに終わったんで……」とコメントし、「正直、スペインの完成度や個人能力の高さをすごく感じた。例えば、シャビは体格的にそんなに大きくないし、見た目も強い感じはしないけど、ここぞという時はしっかり身体を張って、当たり負けしなかったからね。当時はバルサのトップチームに入りたての頃だと思うけど、やばいって思っていた」と当時を振り返った。

遠藤保仁

大会の「ベストイレブン」に小野と本山が選出された!

大会のベストイレブンには、攻撃的MFとしてダイレクトパスや巧みなゲームメイクで日本代表に貢献した小野伸二と何度も鋭いドリブルで相手チームを脅かしたMF本山雅志が選出された。

後年、本山はこの選出を「たまたま」と表現しているが、大会を通じて随所に個人能力の高さを見せていた。
また、当時の代表チームの雰囲気や選手層の厚さにもコメントし、「あのチームはやっていくなかでみんな成長していったし、みんなうまかった。シンジ(小野伸二)もタカ(高原直泰)も、(小笠原)満男も。DFラインもみんな頑張ってたし、南(雄太)も、ソガ(曽ヶ端準)ちゃんもいたし。ヤット(遠藤保仁)がボランチで、イナ(稲本潤一)が出られないくらいのメンバーでしたから。」と振り返っている。

本山雅志

小野伸二

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