「ホーキング、宇宙を語る」は世界中でベストセラーに!
1988年に英国の物理学者スティーブン・ホーキングが発表したポピュラー・サイエンスの書籍『ホーキング、宇宙を語る : ビッグバンからブラックホールまで』。
出版はバンタム・デル出版グループ。ページ数は256。
ロンドンのサンデー・タイムズ紙では4年以上もベストセラーリストに選ばれ続け、2001年までに35言語に翻訳された。
同書はベストセラーとなり、20年間で1,000万部以上の売り上げを記録。

『ホーキング、宇宙を語る : ビッグバンからブラックホールまで』
「ホーキング、宇宙を語る」 概要
ホーキングが手掛けた本書は専門家に向けたものではなかった。
ビッグバンやブラックホール、光円錐を含めた宇宙論の一分野を、一般の読者に説明しようと試みている。
彼の主な目的はその分野の概観を伝えることであるが、ある種の込み入った数学を説明することにもまた試みている。
彼の著作の1996年度に出版されたものとその後続の版において彼はタイムトラベルとワームホールについて論じ、時間の始まりにおいては量子特異点無しに宇宙が存在し得るとの可能性を探究している。

『ホーキング、宇宙を語る : ビッグバンからブラックホールまで』 (ハヤカワ文庫NF)

天文学者、科学伝記作家のサイモン・ミットン
1988年の初版にはカール・セーガンの前書きが掲載!

天文学者、作家、SF作家のカール・エドワード・セーガン

『コスモス(COSMOS)』の書籍
スティーヴン・ホーキングという人物について
1942年1月8日にイギリス・オックスフォードに生まれる。ちなみに「科学的手法の父」と呼ばれるガリレオ・ガリレイの死後ちょうど300年後であった。
宇宙論の研究者として、特異点定理やブラックホールの蒸発などの研究で有名。
本特集の『ホーキング、宇宙を語る』をはじめとする啓蒙書の執筆で一般にも知名度が高い。
ちなみに日本のお笑い芸人・ホーキング青山は、両手両足が不自由な為、芸名を似た境遇のスティーヴン・ホーキングから取っている。

スティーヴン・ホーキング
≪来歴≫
スティーブン・ホーキングとは (スティーブンホーキングとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

オックスフォード大学・ボート部では、コックス(舵手)という、漕ぎ手たちのリズムを整える役を務めた。
病気の進行により1970年代のはじめには車椅子での生活となるも、研究では重要な成果を次々と挙げ、1974年、「ブラックホールの蒸発理論」を発表。史上最年少で王立協会の会員に選ばれる。
1979年にはニュートンがつとめたことで有名なケンブリッジ大学のルーカス教授職に就任する。
1991年に「時間順序保護仮説」を提唱するが、同年ジェーン・ワイルドと離婚する。しかし、1995年には看護師のエレイン・メイソンと再婚する。
2001年には来日し、東京大学安田講堂にて一般講演を行った。
通常、発症から5年程度で死に至る病気の患者でありながら途中で進行が急に弱まり、発症から50年以上たっても健在でいる。「車椅子の物理学者」としても知られている。
また、その人生は、BBC制作のテレビドラマ「ホーキング」や伝記映画「博士と彼女のセオリー」でも題材にされている。

スティーヴン・ホーキング
意外!?ギャンブルが好き
賭け事が好きで、白鳥座X-1がブラックホールか否か、ヒッグス粒子が発見されるか、などで賭けたこともある。ホーキングは常に自分の予想と逆に賭けるので、たいてい負けている。
これは彼流の“保険”で、自分が望まない結果が出ても賭けには勝ったという慰めを得るためであるという。なお先述の2つの賭けについてホーキングは負けを認め、掛け金を支払っている。

SFドラマ『新スタートレック』に本人のホログラムイメージ役で出演も!
「車椅子の物理学者」と呼ばれるスティーヴン・ホーキング。
彼の著書『ホーキング、宇宙を語る : ビッグバンからブラックホールまで』は、ニューヨークでオペラ化もされ、同名タイトルの映画化もされた(これはホーキングの伝記としてだが)。
これからも世界中の人々の愛読書となっていくことだろう。