「ナチスの科学力は世界一チィィィィ!!」のセリフでお馴染みのシュトロハイム
荒木飛呂彦による漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第2部に登場するナチスの軍人、ルドル・フォン・シュトロハイム。

ルドル・フォン・シュトロハイム
重力を無視し放射状に逆立った髪型、洗脳されたかのような愛国主義&ゲルマン民族至高主義。
バラバラになっても復活する生命力と独特なセリフ回し。
その存在全てがインパクトを与えた。
ジョジョ第2部における最優秀脇役賞をあげたい屈指のキャラクター、シュトロハイムについて振り返りたい。
シュトロハイム名言&名場面集
登場時は冷徹かつ高慢で残虐なナチス軍人に描かれていたシュトロハイム。
勇気ある少年を評価したり、徐々に人間味を現す場面が増えていった。

「いたくするなよ やさしくだ」

「我がドイツの医学薬学は世界一ィィィ!できんことはないイイィーーーーッ!!」

「すぐれた人間のみ生き残ればよい!」

「動物園の檻の中の灰色熊(グリズリー)を怖がる子供がおるか? いなァァァ~~いッ!」

「飲んどる場合かーッ」

「ああ~」

意外に高い身体能力

「おまえらイギリス人とは根性がちがうのだ、この腰ぬけめがッ! 祖国のためなら、足の二本や三本かんたんにくれてやるわーーーッ!!」

「人間の偉大さは―恐怖に耐える誇り高き姿にある― ギリシアの史家、プルタルコスの言葉だ」

「フフフ、さらばだ。いまいましいイギリス野郎…」
さらば、祖国のために命を賭した誇り高き軍人・シュトロハイム少佐…。
と思いきや。

サイボーグになって復活したシュトロハイム

「ブァカ者がァアアアア ナチスの科学は世界一チイイイイ!!」

「すべての人間を超えたのだァアアアアアアアアアアアア!!」

「一発一発の弾丸が、お前の体を削り取るのだァア!!」

「紫外線照射装置作動!」

恍惚の表情で勝ち誇るシュトロハイム

「我がナチスの科学力はァァァァァァァアアア世界一チィィィイイイイ!!」

「修理は完了ォォォォォ」

新・紫外線照射装置で吸血鬼を駆逐するシュトロハイム

「う・・・うろたえるんじゃあないッ! ドイツ軍人はうろたえないッ!」

究極生命体になったカーズへ恐怖するシュトロハイム
勝ち誇ってはうろたえ、復活したらまた勝ち誇る。
噛ませ犬としての要素を存分に満たしながらも、それで終わらないのがシュトロハイム。
解説役を務めたり、ターミネーターを彷彿とさせるタフさで何度も何度も甦り、最後はジョセフのサポート役に回って、ジョセフとカーズの最終決戦を最後まで見届けた唯一の人物となった。
このシュトロハイムの存在が無かったら、ジョセフは生きておらずジョースター家は短命の宿命から逃れられなかったであろう。
当初は冷徹・残虐なナチス軍人として描かれていたが、お茶面な言動、死をも恐れない覚悟は尊敬を集め「シュトちゃん」「シュトさん」などと呼ばれ、今もファンから愛され続けている。
ルドル・フォン・シュトロハイムのモデルは誰なのか?
ジョジョ第2部に登場するルドル・フォン・シュトロハイムのモデルは、実在した映画監督・俳優のエリッヒ・フォン・シュトロハイムであるという説が有力である。
登場人物名やスタンド名の多くは洋楽のミュージシャンやグループ名から採られていることが多く、映画関係者から名前が採られるというケースは珍しい。

エリッヒ・フォン・シュトロハイム

ルドルフ・シェンカー

バオー来訪者のドルド中佐

ストリートファイターⅡのガイル
アニメ版『ジョジョの奇妙な冒険』でのシュトロハイム
不死身の軍人、シュトロハイムの最後
カーズとジョセフの最終決戦を最後まで見届けたシュトロハイムはその後どうなったのか?
エピローグでは、「ジョセフに再会することなく1943年のスターリングラード戦線で誇り高きドイツ軍人として名誉の戦死を遂げる」と語られている。

1943年、スターリングラード戦線で戦死

アニメ版シュトロハイムのラストカット。
燃料切れで倒された、またしても自爆したなどファンによって数々の推測がなされているが、今もシュトロハイムの具体的な死因については大きな謎となっている。
もしかすると、生き残ってさらなる進化を遂げているのかもしれない。

フリッツ・フォン・シュトロハイム
ジョジョ全シリーズを通しても屈指の人気を誇るルドル・フォン・シュトロハイムは、また何らかの形で登場するのではなかろうか。