1960年代の少女向けアニメヒロインのキャラ設定 シリアスな設定・勉強も運動もできる完璧ヒロイン・真面目な優等生タイプが中心。
日本で最初の少女向けアニメ『魔法使いサリー』(1966年)の主人公「夢野サリー」 魔法少女ヒロインの元祖。まじめな優等生タイプ。
『ひみつのアッコちゃん』(1969年)の主人公「加賀美あつ子」 おっちょこちょい・泣き虫でセンチメンタルな部分が強調されていた。
『アタックNo.1』(1969年)の主人公「鮎原こずえ」 勉強も運動もできる究極の優等生タイプ。
1970年代の少女向けアニメヒロインのキャラ設定 努力と根性が根底に。ドジやオテンバとクールビューティーの対比が生まれる。
『エースをねらえ!』の「岡ひろみ」と「竜崎麗香」は後世に大きな影響を与える。現代にも継承されている。
『エースをねらえ!』の「岡ひろみ」
『エースをねらえ!』の主人公「岡ひろみ」はどこにでもいる普通のちょっとドジっ子な女の子。スポ根魂な努力によって急成長していく。実は真のテニスの天才。
『エースをねらえ!』の「竜崎麗香」(りゅうざき れいか) 主人公の憧れの存在。超えるべき壁。孤高のお嬢様・女王キャラの完成系。
竜崎麗香「一目で天才のごとく見える人はすでに真の天才ではない。一目では天才と見えない天才こそが真の天才なのです。あたくしはだめでした。」
『魔女っ子メグちゃん』の「神崎メグ」と「郷ノン」のキャラクター設定とライバル関係も後世に大きな影響を与える。現代にも継承されている。
ワルな主人公に対して一途な70年代のお嬢様ヒロインの純愛
『愛と誠』 早乙女財閥のブルジョア令嬢「「早乙女 愛」と「太賀 誠」の激しく熱い純愛を描く。
『愛と誠』のヒロイン「早乙女 愛」(さおとめ あい)
『あしたのジョー』 矢吹ジョーにほれている「白木葉子」お嬢様
1980年代のアニメヒロインのキャラ設定
魔法少女系のキャラクター設定
世界名作劇場系のキャラクター設定 苦境に負けない不屈の精神を持つ勤勉な努力家タイプが多い。ややシリアス。現代ではなくなっているキャラ。
『牧場の少女カトリ』の主人公「カトリ・ウコンネミ」 世界名作劇場の中でもトップクラスの勤勉な努力家。
『牧場の少女カトリ』の主人公「カトリ・ウコンネミ」はとにかく働き者。
『小公女セーラ』の主人公「セーラ・クルー」 頭脳明晰で心優しく、苦境に負けない誇り高きダイヤモンドプリンセス。
ミンチン女史やラビニアの冷酷さは幼心に怖かったです。
『愛少女ポリアンナ物語』の主人公「ポリアンナ・フィティア」 世界名作劇場の中でもトップクラスの利他主義な思考の思いやりのある優しい子。
自動車事故により足が動かなくなったポリアンナが、危険な手術に耐え、再び自分の足で立ち上がれるようになる
学園アニメで浮気者・軟派な主人公に一途な80年代アニメヒロイン
「うる星やつら」の主人公「浮気者の諸星あたる」と、彼を愛する一途な「宇宙人・ラム」
『The♥かぼちゃワイン』のヒロイン「朝丘 夏美」(あさおか なつみ)は転校してきた春助を一途に想い、春助のためならどんなことでもやり通す。
「さすがの猿飛」の主人公「猿飛 肉丸」(さるとび にくまる)と「霧賀 魔子」(きりが まこ)は周囲から「バカップル」と揶揄されるほどのラブラブぶり
霧賀 魔子(きりが まこ)の唯一の欠点は、肉丸を好きなこと。
1990年代の少女向けアニメヒロインのキャラ設定 「月野うさぎ」「愛野美奈子」など「明るいおバカ」キャラがますます人気になる
『美少女戦士セーラームーン』の『月野うさぎ』 「ドジっ子」で「明るいおバカ」キャラ。皆の輪を作るムードメーカー的な共感性重視のリーダー。
『月野うさぎ』 「ドジっ子」で「明るいおバカ」キャラ。皆の輪を作るムードメーカー的な共感性重視のリーダー。
『月野うさぎ』のような「明るいおバカ」キャラ、「ドジっ子」キャラは、以降、大量に量産されていく。
『月野うさぎ』と『火野レイ』の言い争いの喧嘩がお約束である
『火野レイ』 常に凛とした態度を保っている、典型的なクールビューティーだがお馬鹿キャラクター。
『火野レイ』 常に凛とした態度を保っている、典型的なクールビューティーだがお馬鹿キャラクター。
『火野レイ』に突っ込まれる『月野うさぎ』。クールビューティーキャラにドジっ子キャラが突っ込まれる図式はお約束。
『火野レイ』も『月野うさぎ』と同レベルのお馬鹿キャラクター。90年代以降は、お馬鹿キャラが基本になってくる。
『火野レイ』と『月野うさぎ』は原点としては『魔女っ子メグちゃん』の「神崎メグ」と「郷ノン」のキャラクター設定を継承しているでしょう。
『愛野美奈子』 愛すべきアホキャラ。月野うさぎとキャラクター設定がかぶっている。お馬鹿コンビとしての演出例も多い。
『愛野美奈子』 月野うさぎとキャラクター設定がかぶっている。お馬鹿コンビとしての演出例も多い。
『愛野美奈子』と『月野うさぎ』はお馬鹿コンビ
『愛野美奈子』と『月野うさぎ』はお馬鹿コンビ
『愛野美奈子』と『月野うさぎ』はお馬鹿コンビ
2000年代の少女向けアニメヒロインのキャラ設定 コミカルな側面や共感性が強調される。仲間・チームワークが強調。全員の成長が描かれる。
『Yes!プリキュア5』(2007年)およびその続編『Yes!プリキュア5GoGo!』(2008年)のメイン主人公「夢原のぞみ・キュアドリーム」
サンクルミエール学園に通う夢原のぞみは、少しドジだが元気いっぱいな中学2年生の女の子。
「夢原のぞみ」は「明るいおバカ」キャラの極み。勉強も運動も全部ダメ。さらに何をやっても全部ドジばかりという究極のドジっ子キャラ。
ドジっ子キャラの朝寝坊やあわてて階段から転げ落ちるのはお約束。
ドジっ子キャラは料理や家事は全部苦手というのもお約束。
具合が悪くて寝込んだ母の手伝いをするのぞみ。何をやっても失敗ばかり・・・
「夢原のぞみ」の隠れた能力が『人並み外れた食欲と嗅覚』
リーマンショックによる世界的な大不況の影響を受けて、明るい・笑える楽しい物語を重視したことも背景にあるでしょう。子供が笑って楽しめる作風を重視したのではないか。
水無月かれん/キュアアクア 1960年代から70年代のお嬢様キャラ。生徒会長、成績優秀で、スポーツ万能なタイプ。
水無月かれんは「明るいおバカ」キャラが多いプリキュアの中で、知性のプリキュアとして、 皆の司令塔となって活躍してくれます。
『夢色パティシエール』(2009年)の「天野いちご」 アニメ版ではよく階段で転ぶなどドジな面が強調された。
『夢色パティシエール』の主人公「天野いちご」
『夢色パティシエール』(2009年)の「天野いちご」 アニメ版ではよく階段で転ぶなどドジな面が強調された。
「天野いちご」は典型的なドジっ子。チームの輪を作る気配りとムードメーカーとして成長していく。
主人公「天野いちご」は「がんばりやのドジっ子」。ドジ・失敗を通じて急成長していく。
ドジで泣き虫な「キャラメル」
天王寺 麻里(てんのうじ まり) 「天野いちご」と「天王寺麻里」の関係は「岡ひろみ」と「竜崎麗香」の関係にきわめて近い。
後輩の憧れの存在である「天王寺 麻里」(てんのうじ まり)と「ハニー様」
ドジっ子の主人公の急速な能力のインフレに追いつかれていく憧れの天才女王キャラ系の宿命。能力の天井にぶち当たる。
悟りを開いた「天王寺 麻里」はまさに自由に生きる完璧な女性へと成長していく。ハニー様も満足。
「小城美夜」は憎めないタイプの「お嬢様系おバカ」キャラの典型。根は優しい。
「小城美夜」は憎めないタイプの「お嬢様系おバカ」キャラの典型。物語のコミカルパートを促進する。
「小城美夜」は負けても屈せずに、さらにスケールアップしていく。いちごチームの成長と物語に不可欠な存在。
『スマイルプリキュア!』(2012年)の主人公「星空 みゆき」(ほしぞら みゆき) / キュアハッピー 笑顔・スマイルを重視した物語。
『スマイルプリキュア!』(2012年)の主人公「星空 みゆき」(ほしぞら みゆき) / キュアハッピー
ドジっ子の顔面レシーブはお約束
「明るいおバカ」キャラのヒロインがコミカルな多様な変顔を見せるのが子供に受ける。
子供が大爆笑の話「修学旅行!みゆき、京都でドン底ハッピー!?」 みゆきの悲惨な修学旅行の発端は・・・京都で試しに引いたおみくじが「大凶」だった
「みゆき」の修学旅行のお菓子を、「キャンディー」が全部食べてしまった・・・
「みゆき」は池に落ちる
人形がドミノ倒しの様に倒れみゆきを直撃。
着物姿の佐々木先生にお茶をぶちまけてしまい、こっぴどく怒られる。
お茶まみれの佐々木先生『こらぁ!』とブチギレ。謝るみゆき達。
「みゆき」は清水の舞台から転げ落ちそうになったが、スポーツが得意な「緑川なお」になんとか救ってもらう。
道路の溝に落ちる
犬に追いかけられる
お土産の下敷きになる
子供に大爆笑の回「みゆきとキャンディがイレカワ〜ル!?」 星空 みゆきとキャンディの入れ替わり
マジョリーナの発明品「イレカワール」!という指輪のせいで・・・
星空 みゆき「私とキャンディ…、入れ替わっちゃった~!」
「星空みゆきの姿のキャンディー」が授業を受けることに・・・いきなり小テストだが、キャンディー「テストって何クル?」
「星空みゆきの姿のキャンディー」は全力で英語の小テストをがんばったが、英語のテストで自画像アートを描き、0点。
社会の授業でも、星空 みゆきの姿のキャンディーの回答は、あまりにもフリーダム過ぎた。幼稚園児のレベルだ。
「みゆき姿のキャンディー」のあまりの暴走っぷりに、机の影で泣いている「キャンディー姿のみゆき」。
「みゆき姿のキャンディー」は理科の化合実験をやるが・・・
やはり爆発させる
バスケットすればボール持ったまま去っていく「みゆき姿のキャンディー」。大ハッスル。『どこまで行くんや』とあかね。『何処まで行っちゃうの私!』とみゆきが言う。
決して成績が良くはない「星空 みゆき(キャンディー姿)」もあまりの酷さにぶち切れてしまう。
一生懸命がんばっているつもりの「みゆき姿のキャンディー」は不服だ。
キャンディー(星空 みゆき姿)の精神年齢は幼稚園児レベルくらいのようだ。
「クルクル光る未来の光!キュアキャンディ!!」
「プリキュア!ハッピーシャワー!!」