ちばてつや、劇場アニメ『風のように』公開記念イベントに参加し、喜びを語る!!
『あしたのジョー』や『おれは鉄兵』などで知られる漫画家・ちばてつや氏原作の劇場アニメ『風のように』が、7月9日より下北沢トリウッドにて公開されたことを記念し、初日上映後にちば氏を招いてのトークイベントが行われた。

ちばてつや、劇場アニメ『風のように』の記念トークイベントに参加。
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上映後に行われたトークショーには、原作のちばてつや氏、監督の本多敏行氏、作画監督の野口征恒氏が登壇した。

左から野口征恒、ちばてつや、本多敏行。
ちばの描く漫画の凛とした目つきに、正義感、思いやり、潔さといった日本的なものを感じていたという本多監督は、今回のアニメ化にあたり、「2003年に行われたアニメ『フイチンさん』の披露パーティーで、ちば先生にお会いした際に熱い思いを伝えたところ、快諾をいただきました」と経緯を説明した。

本多監督、ちば氏とのエピソードを語る。
また、ちば氏は「日本の景気が良くなる一方、工場の乱立で川や海が汚され、紙の需要が高まり国内外の木々が伐採され、自然が壊されていた時代だった。私はそれが気になり、一時は『マンガが自然を壊しているんじゃないか?』と、漫画家を辞めようかと考えたほど」と当時を振り返り、「そんな背景もあり、自然は大事であり、自然があるから日本は美しい国なんだと、若者に伝えたかった」と作品への情熱を語った。

劇場アニメが完成するのを楽しみにしていた”ちば氏”が作品への熱い思いを伝えた。
アニメ版を見てちば氏は「原作は40数ページほどの短編作品。アニメになるとキャラクターが動いて音楽が流れ、主題歌『恋風』を歌う松本佳奈さんの声もすばらしい。五感すべてで楽しめて、マンガでは味わえない、新しい喜びでした」と語り、「原作にはないマムシが出てくるシーンもよかった。あのあたりは本当にハラハラした」と見所を紹介した。
『風のように』概要
『風のように』は、ちば氏が1969年に雑誌『週刊少女フレンド』の読み切りとして掲載した短編作品。
自然と、そこに暮らす人間がどのように共存できるか、70年に差し掛かろうとした時代に環境問題を提起した作品で、養蜂家の少年と、旅先で出会った少女の心のつながりを描いている。

『風のように』
(あらすじ)
『風のように』アニメ公式サイト
今回の劇場化にあたり、アニメ制作は『フイチンさん』『 「だるまちゃんシリーズ』などを手がけるエクラアニマルが担当する。また声優には、主役の三平役に野沢雅子、チヨ役に福原美波が起用された。

主役の三平役の声を演じる野沢雅子

主人公三平

チヨ(声:福原美波)

村の子供たち
アニメ制作会社エクラアニマル|