謎の覆面レスラー『ウルトラマン』
1979年、ドラゴン・藤波辰巳への刺客として初来日。
初代タイガーマスクとの対戦が印象深いウルトラマンだが初来日はそれより以前の1979年に藤波辰巳への刺客として初来日している。
ウルトラマンの名前でメキシコで活躍している覆面レスラーで、空中殺法が得意だと紹介された。
入場テーマ曲はもちろん、『ウルトラマンの歌』
本物のウルトラマンから花束を贈呈されるウルトラマン
ウルトラマンのネームバリューと、来日早々で藤波と引き分けた実力は話題になった。
6人タッグではアントニオ猪木とも対戦している。
シングルでは25戦18勝5敗2引き分けとまずまずの戦績であったが、地味な試合展開で観客を引き付けるような試合は作れず、人気を定着させるまでには至らなかった。
初代タイガー・佐山聡の対戦相手として再来日。
漫画・アニメで人気を博した『タイガーマスク』と、特撮作品で人気を博した『ウルトラマン』。
ともに日本を代表するスーパーヒーローから誕生したプロレスラー同士の対戦は、『ヒーロー対決』として大きな話題を呼んだ。
夢のヒーロー対決
初公開されたスペース・フライング・タイガードロップの餌食に…
1982年6月18日の蔵前国技館大会での対戦(WWFジュニア王座に挑戦)では、初公開のスペース・フライング・タイガードロップを受けてから完全にグロッギー状態。
バックドロップやフライングボディアタックを失敗して場内の失笑を買った。
9分48秒、ジャーマンスープレックスに敗れる。
スペース・フライング・タイガー・ドロップ
キレのある動きとメキシコ仕込みの空中殺法で随所に見せ場を作ったが、それをはるかに上回る初代タイガーマスクの圧倒的なパフォーマンスに埋もれてしまった。
タイガーとは違った持ち味をもつダイナマイトキッドのようにはなれず、かといってウルトラマンを名乗る以上はブラックタイガー、小林邦明のように悪役になるわけにもいかなかった。
テレビではタイガーマスクとウルトラマンの『ヒーロー対決』として大きく煽っていたため、ウルトラマンには過度な期待が掛けられており、タイガーマスクに匹敵する実力を見せることができなかったことに対する失望は大きかった。
こうした理由から、メキシコから来た覆面レスラー・ウルトラマンは、タイガーマスクのライバル候補と期待されながら1982年6月~7月の短い期間しか対戦することがなかった。
【初代タイガーマスク VS ウルトラマン対戦成績】
4勝0敗1分け(両者リングアウト)
覆面レスラー・ウルトラマンの正体は?
ウルトラマンを名乗った覆面レスラーの正体は、メキシコ人のベンチュラ・チャペス・ペレス。
ベンチュラ・チャペス・ペレス(Ventura Chavez Perez)
ウルトラマンの素顔