イーストウッドが監督、主演を務めた 「許されざる者」
許されざる者 (1992年の映画)とは - goo Wikipedia (ウィキペディア)

Blu-ray 「許されざる者」
≪あらすじ≫引退した極悪人が再び銃を手にする・・・

デライラ(中)の治療をする娼婦達

娼婦達。一番右がリーダーでお節介者のアリス

愛する妻との出逢いで悪事を一切断ち、農夫として暮らしていたマニー

11年の時が、銃の腕を錆びつかせてしまっていた

馬に乗るのもやっとの有り様だったが、生活の為に再び人を殺めに出発する・・・

左からキッド、ネッド、マニー。賞金の一千ドルは三等分する約束
許されざる者(1992) | Movie Walker

左から小説家のボーチャンプ、保安官のリトル・ビル・ダゲット、殺し屋のイングリッシュ・ボブ

顔を傷つけられた娼婦デライラがマニーを献身的に看護した

一人目の標的だったカウボーイを仕留めるマニー

マニー達を庇い、口を割らなかった為、保安官ダゲットが執拗にネッドを鞭で打つ
そして、一人で酒場に乗り込んでいく。
酒場の入り口にはネッドの死体が棺桶に入れてあり、哀れにも晒されている。
中では保安官などが集まり、賑やかなムード。
正面のドアから堂々と中に入るウィリアム。彼はまず店長を撃ち殺す。
次に、保安官の地位を巧みに利用して暴力で人々を支配していたダゲットに弾丸を撃ち込んだ。そして、刃向った者達もを次々と殺害。
大銃撃戦の後もマニーは息一つ切らさず、「殺されたくない奴は裏口から出ていけ」と淡々とした口調で言う。そそくさと出ていく店内の者達。
昔の殺し屋時代同様、時折ウィスキーを飲み、平静を保つマニー。
そして、虫の息ながら反撃を試みるダゲットに「お前は生きるに値しないのさ」と、とどめの一発を与えた。
雨の降りしきる中、馬に乗り、マニーは子どもたちの待つ家へマニーは帰っていくのだった。

冷酷かつ冷静沈着なマニー
徹底的なリアリティを追求した映画

保安官ダゲットの後ろが、舞台となった「ビッグ・ウィスキー」のセット
イーストウッドはこの映画の脚本を製作の10年以上前から既に買い取っていた(それまではフランシス・フォード・コッポラが一時的権利を所有し、またケビン・コスナーも映画化を狙っていた)が、期間を置いたのは自身が主人公のマニーと同じ年齢になるのを待っていたためである。
また、当時落ち目だったイーストウッド自身もキャリアの今後をかけていた。ゆえにモーガン・フリーマンやジーン・ハックマンを集結させる事になった。
「暴力的な作品にはもう出演しない」と心に誓っていたジーン・ハックマン。脚本を読み、しかし、非常で理不尽な暴力が描かれているが、「これは暴力映画ではなく、暴力を否定する映画だ」として出演を受けた。結果としてアカデミー最優秀助演男優賞に輝いたのである。

アカデミー最優秀助演男優賞に輝いたジーン・ハックマン(保安官ダゲット役)
イーストウッド『許されざる者』の保安官は、何故家を建てているのか。 | k.onodera 小野寺系の映画批評
作品データ
【監督】 クリント・イーストウッド
【脚本】 デイヴィッド・ウェッブ・ピープルズ
【製作】 クリント・イーストウッド
【撮影】 ジャック・N・グリーン
【音楽】 レニー・ニーハウス
【配給】 ワーナー・ブラザーズ
【出演】クリント・イーストウッド、ジーン・ハックマン、モーガン・フリーマンetc.
この映画を機に「監督クリント・イーストウッド」の地位を確立していった。転機となった一作。
また、イーストウッドはこの頃から「マディソン郡の橋」や「ミスティック・リバー」のような文芸性の高い作品も製作していく事となる。