映画『エーゲ海に捧ぐ』版画家・池田満寿夫が描いた退廃とエロティシズム

映画『エーゲ海に捧ぐ』版画家・池田満寿夫が描いた退廃とエロティシズム

映画『エーゲ海に捧ぐ』で思い出すのは、1979年ジュディ・オングの歌った『エーゲ海のテーマ〜魅せられて』の大ヒットです。映画には元ポルノ女優で国家議員に当選し、政治家になった若い頃のチチョリーナが出演しています。版画家の池田満寿夫が監督を務めた退廃とエロティシズムの世界をのぞいてみませんか。


映画『エーゲ海に捧ぐ』のテーマソング「魅せられて」

映画『エーゲ海に捧ぐ』といえばジュディ・オングさんの歌う『エーゲ海のテーマ〜魅せられて』当時話題になったこの衣装はエーゲ海のイメージをテーマに作られたドレスです。

歌詞の「Wind is blowing from the Aegean」は、Wind is blowing from the Aegean」は、「風はエーゲ海から吹いてくる。」という意味です。

「エーゲ海のテーマ〜魅せられて」はワコールが協賛してタイアップ

当時、下着メーカーワコール「フロント・ホックブラ」のテレビCMに、映画『エーゲ海に捧ぐ』のイロナ・スターラ(チチョリーナ)の映像が使われていました。このCMソングが「エーゲ海のテーマ〜魅せられて」でした。

『エーゲ海に捧ぐ』の原作・監督は、版画家・池田満寿夫

『エーゲ海に捧ぐ』の原作者は、映画の監督をつとめた、版画家の池田満寿夫氏です。
池田氏の作品に見られるエロティシズムとは、情欲に陶酔している女性であり、そのモデルは特定の人物ではなく、ファッション雑誌やポルノ雑誌の女性を見て想像した池田満寿夫のイマジネーションといわれています。

小説『エーゲ海に捧ぐ』は、1976年池田 満寿夫が42歳の時に執筆しました。同年、野性時代新人文学賞を受賞。1977年には『エーゲ海に捧ぐ』は芥川賞を受賞しています。

小説『エーゲ海に捧ぐ』

エーゲ海に捧ぐ (中公文庫) 文庫

池田 満寿夫 (著) 小説『エーゲ海に捧ぐ』は、映画のストーリーとは少し違います。日本に妻のいる男がサンフランシスコで繰り広げる白人女性とのエロティックな行為の描写が印象的です。

映画『エーゲ海に捧ぐ』あらすじと登場人物

映画『エーゲ海に捧ぐ』は、1979年4月21日東宝東和より公開されました。
日本語吹替ではアニタ役のイロナ・スターラ(チチョリーナ)の声を当時TVのバラエティ番組にも出演し、注目されていたAV女優の黒木香さん(現在は引退されています)がつとめました。
また、黒木さんがアダルトビデオ(AV)デビューしたのはイタリア留学の費用を工面するためでした。

『エーゲ海に捧ぐ』の主人公は美大生のニコス(クラウディオ・アリオッティ)、彼には、アン(マリア・ダレッサンドロ)という恋人がいます。後ろ姿ニコスは、若い頃の池田満寿夫氏に似ていますね。

コスは、イタリアローマの下宿先の独身の女主人エルダ(オルガ・カルラトス)と肉体関係になってしまうんです。そして、愛欲の果てにニコスとエルダは結婚します。

『エーゲ海に捧ぐ』の下宿先出の情事は、1977年に制作された、山本晋也監督の日活ポルノ「未亡人下宿 下もかします四畳半」を思い出します。

妻エルダの妹、話さないリーザ

エルダには言葉を話さない聴覚障害者の妹リーザ(サンドラ・ドブリ)がいます。

『エーゲ海に捧ぐ』有名画廊の娘アニタ

エルダと結婚したニコスは有名画廊の経営者と知り合い、その娘アニタと出会います。ふたりはすぐにいい仲になります。ニコスの妻のエルダの目を盗み情事を続けます。

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