『攻殻機動隊』(原作漫画・1991年)の映像化作品『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995年)などのおさらい

『攻殻機動隊』(原作漫画・1991年)の映像化作品『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995年)などのおさらい

攻殻機動隊は、主人公の「草薙素子」(義体化した人間・サイボーグ)のように、人間の記憶や人格(人間が本来的に持つ自我や意識=この作品では「ゴースト」と定義される)が肉体を離れて外部記憶媒体へ移動した場合、人間は人間であり得るのかという点を問いかけています。 劇場版アニメ『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995年)を中心におさらいをしてみましょう。その他の攻殻機動隊の映像作品も軽くおさらいします。


草薙素子は「人形使い」と融合し失踪する

自我を持ちネットの中で自己学習・自己増殖する人工知能と人間のゴースト(自我・人格)が融合する・・・どういうことでしょうね?どうなるのでしょう?考えさせられます。

草薙素子は「人形使い」の義体の電脳にダイブしたいと言う。

義体と草薙素子は公安6課のヘリから狙撃され破壊されてしまう(スナイパーに首を撃たれる)。

しかし、その前に両者はすでに融合しており、ネットの海に深く潜り込んでゆく。

押井監督は、草薙素子を結婚させてあげたくて・・・これは彼女とネットの結婚式だと言っている。

ネットの中の自我を持った人工知能(AI)と草薙素子のゴーストの融合・・・ネットとの融合(=ネットとの結婚式という表現)?

人間使いは、草薙素子とネットがより密接・シームレスにつながるインターフェース(触媒)な役割を果たすように思えます。

ネットそのものと素子が完全に融合したのでなく、素子とネットとの融合度合い(つながり方)が、以前よりもいっそう高まる効果が出そうです。

それ以上に、草薙素子と「人形使い」の融合における最大の効果は、「人工知能」と「人間の自我」の融合です。人間と人工知能の同調性の強化。

こうなると人間と人工知能を隔てるものは何なのか?分からなくなってきます。考えさせられる作品です。

草薙素子は「人形使い」と融合する=「草薙素子」と「ネット」の融合?

素子は首だけになってしまう。
バトーの防御のおかげで、素子のゴーストは無事。
素子のゴーストが無事なら、新しい義体に乗せかえるだけだ!

人形使いの義体と草薙素子は公安6課のヘリから狙撃され破壊されてしまう(スナイパーに首を撃たれる)。

見た目が若い少女になった素子。

狙撃されて首だけになった素子はバトーによって秘密裡に持ち出され、闇ルートの少女の義体に組み込まれていた。

人形使いとの融合も果たし、若いからだの新しい義体も手に入れた新型の草薙素子は満足して去っていく。

今後、人工知能がますます人間の能力に近づくこと、人工身体が進化することは間違いないでしょう。人間が作るハードウェア、ソフトウェア的な進化はどんどん進むでしょう。

ただ、もっとも難しいのは、やはり人間の生命の部分。人間の生命が科学的に解明されていく中で、人間の生命もハードウェア的、ソフトウェア的に革新や飛躍的な進化が起こるのでしょうか?

精神や自我が自分のどこに宿っているのか、わかりませんが、
攻殻機動隊のように、いつか人間の肉体とゴースト(自我・人格)を
分離することが可能になるのだろうか?
ゴーストだけの存在で生命が保たれるのだろうか?そんなことが可能になるのか?

人工知能が人間並みにどんどん賢くなっていくのは、起こりそうですね。
いろいろ考えさせられる作品です。

テレビアニメ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(S.A.C.) 2002年10月1日 - 2003年11月30日(全26話)

『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(こうかくきどうたい スタンドアローンコンプレックス)は、士郎正宗原作のSF・テレビアニメ。「攻殻機動隊 S.A.C.」「攻殻S.A.C.」「攻殻S」などと略称されることもある(S.A.C.の部分は一般的にエスエーシー、またはサックと読まれる)。

本作は2002年にスカパーのパーフェクト・チョイスにて初めて放送された。アニメ作品として以降シリーズ化されている(詳細は後述)。なお、本項では続編シリーズの内容についても一部触れている。

第2話の「暴走の証明 TESTATION」が「平成14年度文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞」、そして『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズ全体が「東京国際アニメフェア2003 公募・アニメ作品部門優秀作品賞」をそれぞれ受賞している。

当シリーズを160分にまとめた総集編『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man』も制作されている。
本作の続編となる『S.A.C. 2nd GIG』も製作され、DVD/ビデオ累計出荷本数は、合わせて150万枚/本以上に及んでいる。

西暦2030年、電脳化が一般化され情報ネットワークが高度化する中で、光や電子として駆け巡る意思を一方向に集中させたとしても、「孤人」が複合体としての「個」となるまでには情報化されていない時代。

複雑化する犯罪に対抗するため、内務省直属の独立防諜部隊として設立された「公安9課」(通称「攻殻機動隊」)の活躍を描く。サイバー犯罪の捜査やテロリズムの抑止・検挙、要人警護、汚職摘発など極秘裏な任務は多岐にわたるが、遂行していくうちにある一つの事件が浮かび上がっていく。

出典 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX - Wikipedia

テレビアニメ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(S.A.C.) 2002年10月1日 - 2003年11月30日(全26話)

テレビアニメ『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』 2004年1月 - 2005年1月(全26話)

『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』(こうかくきどうたい スタンドアローンコンプレックス セカンドギグ)は、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』の続編となるSF・TVアニメ。スカパーのパーフェクト・チョイスでは2004年より放送された。前作で解散に追い込まれた公安9課が再結成してからの物語となっている。
当シリーズを約160分にまとめた総集編『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX Individual Eleven』が製作された。
「STAND ALONE COMPLEX」シリーズとしては続編『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』も製作されている。

出典 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG - Wikipedia

テレビアニメ『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』 2004年1月 - 2005年1月(全26話)

『イノセンス』(2004年3月6日公開・全国東宝洋画系)

『イノセンス』 (INNOCENCE) は、押井守監督による日本の劇場用アニメ映画。2004年3月6日に全国東宝洋画系で公開された[注 2]。押井が監督した1995年公開のアニメ映画『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』の続編にあたり、本作は自身にとっても前作の公開から約9年ぶりとなるアニメ監督作品である。

2004年、第25回日本SF大賞受賞。また、第57回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門にて上映された。アニメーション作品がカンヌのコンペ部門に選出されるのは史上5作目、日本のアニメ作品では初である。

少佐こと草薙素子が失踪(前作『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』のラスト)してから4年後の西暦2032年。

少女型の愛玩用人造人間「ロクス・ソルス社製 Type2052 “ハダリ(HADALY)”」が原因不明の暴走を起こし、所有者を惨殺するという事件が相次いで発生した。

被害者の遺族とメーカーの間で示談が不審なほど速やかに成立し、また被害者の中に政治家や元公安関係者がいたことから、公安9課で捜査を担当することになり、公安9課のバトーは、相棒のトグサとともに捜査に向かう。

『イノセンス』(2004年3月6日公開・全国東宝洋画系)

リニューアル版『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊2.0』(2008年7月12日公開)(3DCG映像を中心にリニューアルされた)

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995年)を3DCG映像を中心にリニューアルしたもの。

2008年に、押井の新作映画『スカイ・クロラ』上映記念として、本作のリニューアル版『攻殻機動隊2.0』を上映した。『2.0』では新作カットが使用され一部が3DCGとなり、さらに全体的な色調がブルー/グリーン系から、イノセンスと同様のアンバー(オレンジ)系となった。また、音響がサラウンド(5.1ch/6.1ch)化され、キャストの一部・台詞・音楽・SEが、アメリカのスカイウォーカー・サウンドの協力のもと、リニューアルされている。

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊2.0』(2008年7月12日公開)

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