『ルパン三世』シリーズの歴史(1967年から2016年まで)

『ルパン三世』シリーズの歴史(1967年から2016年まで)

原作漫画、テレビシリーズ、劇場用アニメ、テレビ特番の『ルパン三世』シリーズを振り返ってみましょう。アニメのストーリー構成や作画において、当時の文化的傾向やトレンドの取り入れ、大人向け要素と子供向け要素の組み込みバランスをどうするかが常に悩みどころですね。ルパン三世(第1シリーズ・1st series)の3種類のオープニングテーマとエンディングテーマは、どれも傑作でしびれます。45年も前にこれほどのものが生まれた凄さにいつも感激します。ルパンシリーズの楽しみ方は、作品それぞれを別物として楽しむことだと思います。ルパンはいつ何時でも誰にとっても正体不明なのですから。多様性を楽しむ。いろいろなルパンがあってよいと思います。


原作漫画(旧)『ルパン三世』(1967年『漫画アクション』8月10日号(創刊号)から1969年5月22日号まで連載。全94話。)

1967年『漫画アクション』8月10日号(創刊号)から1969年5月22日号まで連載。全94話。

モート・ドラッカー(Mort Drucker)の影響を色濃く残す、ひょろりとした線で描かれる長身の登場人物。最後の最後まで読者の裏をかくストーリー展開。両者があいまって本作独自の作風を醸成している。

原作はアニメ(特に第2シリーズ以降)とは全く趣が異なっており、ハードボイルド色の強い描写や性的な描写が頻繁に描かれる一方、アニメ作品に見られるジョークやギャグは少ない。

原作漫画(旧)『ルパン三世』の連載開始。1967年『漫画アクション』8月10日号(創刊号)

原作漫画(旧)『ルパン三世』第1話 「ルパン三世颯爽登場」 1967年『漫画アクション』8月10日号(創刊号)

週刊漫画アクション 昭和44年5月22日号

第94話(最終話) ルパン三世 最終回・さらば愛しきルパン

『ルパン三世』の単行本の中でも一番最初に出たのが、この1968年・1969年に発行された漫画アクションコミックス版です。
平綴じ雑誌形態のため普通の新書判などに比べて残りにくく、中でも1巻は出てきません。

第一巻 昭和43年8月1日
第二巻 昭和44年1月1日
「漫画アクション・コミック」
「ルパン 三世」

ルパン三世初単行本化!双葉社・漫画アクションコミックス『ルパン三世』全2巻

ルパン三世初単行本化「漫画アクションコミックス版ルパン三世 全2巻 ’68~’69年 双葉社」

ルパンの本当の素顔を誰も知らない・ルパン三世は正体不明の存在という原作の設定

ルパン家に伝わるルパンが尊敬するルパン一世の書いた「盗術書(盗みに対しての指南書)」第33条「いかなる時でも何者にも本当の顔をさらしてはならない」という教えに従っているためです。

そのためルパンの素顔は不明。声も変えており、まさにルパン三世は正体不明の存在です。

いかなる時でも素顔をさらすな。ルパンの本当の顔を誰も知らない・・・という原作の設定

ルパン三世は元々長髪だった

2006年2月1日放送 フジテレビ 「トリビアの泉」より

『ルパン三世』の作者であるモンキー・パンチさん(本名:加藤一彦)に聞いてみました。

Q:ルパン三世は元々長髪だった?

次元はルパンの変装が原型・ルパン三世の漫画の構想の原型は、『トムとジェリー』および『007(ダブルオーセブン)』

トークショーでは、モンキー・パンチさんが「(ルパンの)仲間の次元は、ルパンを変装させているうちにできあがった」「漫画の構想は、『トムとジェリー』で、銭形がトムでジェリーがルパンでした」などと実際に絵を描きながら秘話を説明。

モンキー・パンチさん秘話明かす「次元はルパンの変装が原型」「漫画の構想は、『トムとジェリー』」

仲間の次元は、ルパンを変装させているうちにできあがった。

次元は、ルパンの顔にひげと帽子と後ろ髪を足しただけであった。

銭形がトムでジェリーがルパン。「銭形とルパンの追っかけっこ・仲良くケンカする」が構想のコアな原型なんですね。

ルパン三世の漫画の構想の原型は、『トムとジェリー』

当時、人気のスパイ映画「007」シリーズの影響などもあり、作品に登場する腕時計や銃器、車などは実在するものが描かれることとなった。

峰不二子の設定・作画もボンドガールの影響を強く受けている。

原作者のモンキー・パンチさんが子供の頃に大好きだった『トムとジェリー』と『007(ダブルオーセブン)』から、とくに大きな影響を与えられたそうです。

次元大介の初期設定はころころ変わっている。「刑事」から「旧友」、「ルパンの相棒」として毎回のように登場するようになった

『週刊漫画アクション』1967年10月12日号
次元大介が最初に登場した第10話「ルパン殺し」

拳銃の名手という設定は五右ェ門加入以降徐々に加味されていったもので、当初は滑稽な役回りも多かった。

性格も初期と後期では異なり、初期はルパンと何でも話しあう文字通り「相棒」という名にふさわしい陽気な性格だったが、『新ルパン三世』中期以降口数が少なくなり「寡黙でクールなガンマン」の性格が強くなる。

原作漫画に初登場した次元大介は「ルパン殺し」とあだ名される刑事だった(正体はニセルパンを追うルパン)。

例えば第11話では古い知人、第19話では部下の1人、第20話では婦人秘密捜査官、第30話では探偵社の社長、第64話ではルパンの入学した東西京北大学の先輩(銭形警部も同大学に在籍で、その女)、第66話では同じ大学の同じ学部の同級生、第69話では敵対組織ネズミ一族の1人、第75話では不私刑(フリンチ)の部下、という具合で、知り合い・仲間ということもあれば初対面の赤の他人ということもある。

第11話では医者の父親を、第24話では科学者の兄をルパンによって殺されている。初回登場は原作第3話「死んでゆくブルース」であり、ルパンと共謀して罪を犯す。

『ルパン三世・新冒険』よりルパンの仲間として人物が固定される。

不二子のイメージ・モデルとなった人物は、『007』のボンドガールや小説『三銃士』に登場する女スパイのミレディーである。しかしこれは原作者自身も、後から気づいたそうである。

峰不二子は原作では一貫した人物設定はなく、話により異なった謎の人物として登場する。

ルパン三世 パイロットフィルム(1969年頃のシネマスコープ版パイロット・1971年頃のテレビ版パイロット) アニメルパン三世の原点的存在

原作者のモンキー・パンチは、当時放送されていたアニメに不満を持っていたため、アニメ化に反対していた。アニメ化の説得材料として13分弱のパイロットフィルムが製作された。この作品の出来のよさとリアルな描写に感動したモンキー・パンチはぜひアニメ化をお願いしたいとアニメ製作にOKを出した。

本来パイロットフィルムとして製作されたアニメーションであり、配給元やスポンサー、放送局に売り込むために製作されたものである。その後正式スタートしたテレビシリーズと比較して、より原作の作風に近く、ケレン味やアクの強さが際立った作りになっている。

劇場公開を前提として1969年に作られたシネマスコープサイズのものと、1971年頃にテレビ用にスタンダードサイズで作り直されたものの2種類がある。テレビ版パイロットは当初の映画化が実現しなかった経緯から作り直されたもので、内容的にはほぼ同じであるがキャストが異なっている。

テレビ版パイロットは再構成されてテレビシリーズのオープニングに使われた。最初のオープニングでは、パイロット版の映像を元にテレビシリーズ用にキャラクターの顔や服装を修正して新たに作画し直されていたが、2代目オープニングでは大半の部分でパイロット版の映像がそのまま流用されたため、カットごとに絵柄やルパンの服の色が異なる事態となっている。

また、ルパンがセスナ機から自動車に飛び移るシーンは、テレビシリーズ第2話「魔術師と呼ばれた男」で白乾児がルパンの運転する車に飛び移るシーンに、アジトから巨大凧で脱出するシーンはテレビシリーズ第8話「全員集合トランプ作戦」に流用されている。
(出典:wikipedia/ルパン三世 パイロットフィルム)

ルパン三世 パイロットフィルム

ルパン 「だがそんなことをやりそうな奴は見当がつくぜ」
次元 「ほう…… 誰だ」
ルパン 「あいつさ!」
(投げナイフでカーテンを裂くと、ナイフをトランプで受け止めた不二子がいる)
不二子 「さすがね、ルパン。 でも私じゃないわ」

(引用元:「パイロットフィルム シネマスコープ版」より 『劇場版 ルパン三世 DVD LIMITED BOX』収録「ルパン三世シークレットファイル」、東宝、2003年)

ルパン三世 パイロットフィルムの峰不二子

不二子の紹介映像の中でも印象的なのは、不二子が夕日の荒野をバイクで走る場面だ。

峰不二子の有名なシーン。ルパン三世(第1シリーズ)のエンディングで流用される。

テレビ版パイロットは再構成されてテレビシリーズのオープニングに使われた。

ルパン三世(第1シリーズ・1st series)1971年-1972年

『ルパン三世』(ルパンさんせい)は、アニメ『ルパン三世』の作品群の内、連続テレビシリーズとして1971年10月24日-1972年3月26日に本放送したシリーズ。
後続するシリーズとの識別のため、タイトルに第1シリーズ・第1期などと付記することがある。また、製作会社のトムス・エンタテインメントはソフト化以降、『ルパン三世 1st series』としている。

放送期間:1971年10月24日 - 1972年3月26日
放送回数:全23回
放送時間:日曜 19:30 - 20:00
放送局:日本テレビ系列
制作局:よみうりテレビ

第1シリーズはルパン三世の人気を支える土台となった名作としていまだ根強い人気を誇っている。

ルパン三世はかつて地上波での再放送が多かったが、2000年代以降はCS放送での再放送が主流になっている。またシリーズが多岐にわたっているために複数の放送局が放映権を取得している。各シリーズを放映している局は次の通り。
第1シリーズ・PARTIII - キッズステーション、ファミリー劇場
第2シリーズ ・Lupin the Third峰不二子と言う女- アニマックス
劇場版・テレビスペシャル - WOWOW、キッズステーション、日テレプラス
OVA版・第4シリーズ - 日テレプラス

ルパン三世(第1シリーズ・1st series)1971年-1972年 原作漫画のハードボイルドな雰囲気を再現した大人向けアニメの先駆け

ルパン三世(第1シリーズ・1st series)の3種類のオープニングテーマとエンディングテーマ(どれも傑作!)

ルパンの愛用拳銃:ワルサーP38・ac41型(1941年に製造されたワルサー純正のミリタリーモデル)

愛用拳銃:ワルサーP38
一般にはac41型(1941年に製造されたワルサー純正のミリタリーモデル)。かつてはP38と十四年式拳銃などを組み合わせたような外観の形式不明の拳銃や、装飾入りのシルバーメタリックモデルのP38を使用していたが、後者をかつての相棒に奪われ、ac41を使用するようになった。

その後も何回か壊されるなどして変わっている。本人曰く「図体だけの木偶の坊よりよっぽどいい」。ただし、山上正月の描いた漫画『ルパン三世Y』では、ワルサーP38の後継銃であるワルサーP99を愛用している。
出典 ルパン三世 (架空のキャラクター) - Wikipedia

ルパンの愛用拳銃:ワルサーP38・ac41型(1941年に製造されたワルサー純正のミリタリーモデル)

ワルサーP38(独: Walther P38)は、ドイツの銃器メーカーであるカール・ワルサー(カール・ヴァルター:Carl Walther)社が開発した軍用自動式拳銃である。第二次世界大戦中にはドイツ陸軍に制式採用されている。
原型は1934年頃から開発が進められ、1937年に「ワルサーHP」の名称で完成した。翌1938年に制式採用され、P38の名称が与えられた。それまで30年以上にわたりドイツ軍制式拳銃であったルガーP08に代わる存在であったが、実際には完全置き換えまでには至らなかった。
弾薬は、9x19mmパラベラム弾を使用する。装弾数は単列マガジンによる8+1発で、特殊なロングマガジンも存在する。7.65mm弾仕様も少数生産された。
ドイツ語では、「Walther=ヴァルター」「P=ペー」「38(achtunddreißig)=アハト・ウント・ドライスィヒ」と発音する。日本語の呼称は英語の発音「ウォルサー・ピー・サーティーエイト」を変形した呼び方である。

ワルサーP38 ミリタリーモデル

ワルサーP38 - Wikipedia

次元大介の愛用リボルバー銃は S&W M19 コンバット・マグナム

愛用リボルバー銃は S&W M19 コンバット・マグナム(アニメでは4インチ、『ルパン三世Y』では2.5インチ)。様々な銃器を扱うがこの銃が最も使用頻度が高い。『EPISODE:0 ファーストコンタクト』では「じゃじゃ馬」と評していて、『GREEN vs RED』では「40年も使ってる」と語っている。

映画作品や『峰不二子という女』ではS&W M27 .357マグナム(4インチ)を愛用する。『峰不二子という女』第2話で、M27を手にする前はルガーP08を使用していた。

次元は拳銃使用の際にホルスターを使わず、ズボンとシャツの間(もしくはズボンとベルトの間)に挟んで持ち歩くことが多い。パイロットフィルムではスラックスのヒップポケットから抜く描写が、『TV第1シリーズ』の初期オープニングとTVスペシャル『ルパン暗殺指令』。『EPISODE:0 ファーストコンタクト』ではヒップホルスターを使用している描写が存在する。ショルダーホルスターを使用しているルパンとは対照的に腰の背部にしまっているのが特徴。

次元大介の愛用リボルバー銃は S&W M19 コンバット・マグナム(アニメでは4インチ、『ルパン三世Y』では2.5インチ)

S&W M19は、スミス&ウェッソン(S&W)社が開発した回転式拳銃。1955年の発売当初はコンバットマグナム(Combat Magnum)と称されており、1957年にモデルナンバー制度が導入されたあとも、引き続き通称として用いられている。

S&W M19 コンバット・マグナム(4インチモデル; ニッケルフィニッシュ)

S&W M27は、スミス&ウェッソン(S&W)社が開発した回転式拳銃。.357マグナム弾と同時に発表され、その使用に公式対応した同社初の量産銃であり、当初はその名を冠して、単に.357マグナムと称されていた。モデルナンバー制度が導入されたあとでも、引き続き通称として用いられている。

S&W M27 .357マグナム

ルパン三世の相棒で拳銃の名手。拳銃を持っていない状態から弾丸を発射するまでのスピードが驚異的に速く、その速さは「速撃ち0.3秒」とまで言われるほどである(作中では0.7秒と言われているところがある)。

寡黙でクールな凄腕のガンマン。仲間思い。ルパンの頼もしい相棒。

石川五ェ門の「斬鉄剣」で切れない物一覧

斬鉄剣で切れない物一覧(実際に作中では下記の物が斬られていない)

TV第1シリーズ
金満邸の屋敷の床板(第15話)

TV第2シリーズ
超人間化したスコーピオン総帥ミスターX(第1話。素手で受け止められ折られる)
ジャンボ・ルビー(第14話)
飛行船のシャッター(第15話)
卵形金庫(第19話)
ゾンビ(第14話など。切れたが復活されてしまったこともある)
吸血鬼(第34話)
墓場の落とし穴の蓋(第51話)
コンニャク(第61話)
敵マフィアに盗まれて(不二子に依頼)リモコン飛行機に装着された斬鉄剣に対し、ルパンたちは大量のコンニャクでコーティングした飛行機で突っ込み、斬鉄剣を奪還する荒業を見せた。なおコンニャクだけが切れないというのは『TV第2シリーズ』第61話のみの設定だが、「良く切れる刀が唯一切れないのがとても柔らかいコンニャク」というおかしさからたびたび他のメディアで紹介され、有名となっている。
インベーダー金庫(第111話)
マイアミ銀行の金庫(第143話。ただしシミュレーション上の話であり、実際に斬りつけた訳ではない)
超硬質ガラス(第148話。ただし全く切れない訳ではなく、傷を入れる事はできた。何度も斬りつけててようやく「崩す」ことができた)

ルパン三世 PartIII
銭形の作った巨大ガムテープ(第13話。切れてはいるが粘着剤がまとわりついている)
ベイルート移動銀行の壁(第23話。ただし、キャタピラと銀行のつなぎ目は切れる)
特殊防弾ガラス(第47話)
ピンカートンの金庫(第45話)

TVスペシャル版
パンドラの箱(『ヘミングウェイ・ペーパーの謎』。ただし、最終的には何気ない軽い一撃で真っ二つに割れた)
超斬鉄合金(『燃えよ斬鉄剣』。ただし、最終的には同じところを寸分の狂いもなく何度も斬るという五ェ門の技により切断に成功)
貞千代の刀(『トワイライト☆ジェミニの秘密』。根元からたたき折られる。ただ作中では特に貞千代の刀に関する説明は無いため、この刀が斬鉄剣を上回る代物なのか、それとも他の技や仕掛けによるものなのか詳細不明)
オリジナル・メタル(『天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』。ルパンがオリジナル・メタルの切断を依頼し挑戦したが、逆に刃こぼれしてしまった。五ェ門はこのオリジナル・メタルの硬度を逆利用し、斬鉄剣の研ぎ石として利用した)

劇場版
合金チョッキ(『ルパンVS複製人間』)
同作品で、上記の合金チョッキによって先が折れ、折れた部分はルパンがもらい受けた。この刃先は、ルパンとマモーとの戦いで使用され、ルパンはマモーの発射したレーザーを反射して防御した。

漂流島の防御システム(『DEAD OR ALIVE』。切れたがナノマシンの自己修復機能によって再生してしまった)
出典:wikipedia/石川五ェ門_(ルパン三世)

石川五ェ門の「斬鉄剣」で切れない物一覧

峰不二子

TVシリーズでは、ルパンが苦労して手に入れた宝を、そのあとルパンの隙を突いて宝を奪い去るシーンも多いが、逆にそのあと不二子に災いが振りかかったり、不二子は宝を入手できずに終わったことも多い。

ルパン一味では五ェ門と同じように単独行動または別行動することが多く、劇場版もしくはテレビスペシャルでは途中でルパンと合流しているケースが多い。また、ときどき政府機関や各国政財界の大物から特別な依頼を受けることがある。『TV第2シリーズ』第32話「ルパンは二度死ぬ」の冒頭では、婦人警官の姿で銭形とともにパトカーに乗って登場し、ルパンが狼狽している。

話によっては宝石や金品が目当てで、ゲストキャラクターと手を組み、ルパン一味を一時的にせよ敵にまわすこともしばしばである(その一方で『TV第2シリーズ』第56話「花吹雪 謎の五人衆 後篇」の冒頭で、白浪五人衆に五ェ門が籠絡された際には「五ェ門が裏切った」と五ェ門を批判している)。もっともルパン一味も不二子の裏切りを前提にして作戦を立てていることがほとんどであり、終盤不二子が金品宝石を手にできず、痛い目にあう描写がよく見られる。

ただし、物欲や所有欲こそ旺盛であるが権力欲や出世欲は一切なく、『TV第2シリーズ』 第63話「罠には罠を!」では、ホワイトハウスを指して「あの中には、私の欲しい物は何もないわ」と切り捨てている。

峰不二子は誰もが見とれるグラマーな美女だが、性格は外見に反して自分の欲望に忠実な悪女で、目的のためならためらいなく他人を裏切る。

後半の峰不二子は妖艶な謎の悪女的女性イメージが薄まりマイルドで落ち着いた印象になる。

初めてアニメ化された1971年のルパン三世 (TV第1シリーズ)ではエンディングアニメーションや本編でオートバイにツナギで疾走しているが、監督を務めた大隈正秋によると、この不二子像は1968年に公開された映画『あの胸にもういちど』でマリアンヌ・フェイスフルが演じたレベッカ役をモデルにしたのだという。

オートバイにツナギで疾走している峰不二子

ハーレーダビッドソンWLAベースのカスタム車

オートバイにツナギで疾走している峰不二子

ハーレーダビッドソン WLA ミリタリー・モデル

ルパンの愛用タバコ:ジタン・カポラル

2012年 LUPIN the Third -峰不二子という女-(スピンオフ)より

ルパンの愛用タバコ:ジタン・カポラル

2004年 テレビスペシャル第16作『ルパン三世 盗まれたルパン 〜コピーキャットは真夏の蝶〜』より

ジタン・カポラルを吸うルパン

ジタン・カポラル

ルパン三世(第1シリーズ・1st series)のルパンの愛車

ルパン三世(第1シリーズ・1st series)のルパンの愛車「メルセデス・ベンツSSK」

メルセデス・ベンツSSK

ルパン三世(第1シリーズ・1st series)のルパンの愛車「メルセデス・ベンツSSK」

メルセデス・ベンツSSK

アニメ「ルパン三世」公式サイト

ルパン三世NETWORK

全話の作風は大人向けのハードボイルドタッチな演出が多い前半と、子供も見る事をある程度考慮したギャグタッチな後半に分けられる

ルパン三世(第1シリーズ・1st series)は原作のテイストを色濃く反映したハードボイルドな作風から軽快でコミカルな路線に変更していった。

ただ前半の原作に近い大人向けのハードボイルドな作風も、数年におよぶ各地での再放送を通じて、どんどん高い評価を受けるようになります。

後半はファミリーで楽しめるコミカルさを交えた展開に。これがルパン三世(第2シリーズ・2nd series)の土台になる。

ルパン三世(第1シリーズ・1st series)は低視聴率のため約半年後の全23話で放送が打ち切りとなった。数年後の再放送で人気が高まっていった。

新聞広告などにも大人向けとして広告されたそれまでにないアニメとしてスタートしたが、視聴率は厳しいものとなる。 当時、アニメは作ればたいていの場合はある程度の視聴率が取れると考えられていた時代(例えば、同じ東京ムービーの作品の巨人の星などは20%を超えていた)だったが、初回6%、その後も3%などといった桁違いに低い視聴率をとり、即打ち切りも仕方ない状況だった(同局の歴代ワースト記録で、今も破られていない)。 ひとつの原因としては、大人向けと広告したのが、1970年代の家庭での倫理観にそぐわず、意識的に子供に見せまいとした親側の圧力などが考えられていた。初回から峰不二子の衣装作画やルパンとのからみ、退廃的な世界観は現代の視点でも扇情的なものであったが、作品の内容そのものはそこまでアダルトではなかった。 宮崎は後年、大隅時代からAプロ時代のルパン像の変化を、“富裕の倦怠を紛らわすために泥棒をする退廃したフランス貴族の末裔から、常にスカンピンで何かオモシロイことはないかと目をギョロつかせているイタリア系の貧乏人への変化”と称している。高畑勲、宮崎駿演出のルパンは、視聴率は9%程度と序盤よりは安定していったものの、約半年後の全23話で放送が打ち切りとなった。 しかし、数年後の各局での再放送で、夕方の放送枠にもかかわらず、局によっては20%台という異例の高い視聴率を叩き出し評価が高まり、その質が改めて評価されることとなった。 ただし、大隅は後年、再放送の人気が高まった理由を当時のテレビ局で聞いた際、「余計な説明をしていない、新しさが未だにある」など、視聴率が低かった理由と全く同じであった、と語っており、再放送の人気が高まった理由は、必ずしも宮崎・高畑両名の参加による路線変更のみによるもととは言えない。 そして本放送終了から約5年後、再放送時の人気を背景として新作アニメ(『TV第2シリーズ』)が製作される事になった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%91%E3%83%B3%E4%B8%89%E4%B8%96_(TV%E7%AC%AC1%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA)

ルパン三世 (TV第1シリーズ) - Wikipedia

ルパン三世『峰不二子』の美貌の変遷を振り返りましょう - Middle Edge(ミドルエッジ)

劇場用実写版第1作『ルパン三世 念力珍作戦』1974年8月3日

『ルパン三世 念力珍作戦』(ルパンさんせい ねんりきちんさくせん)は、モンキー・パンチの漫画『ルパン三世』を原作とし1974年8月3日に公開された実写版映画。

本作品でのルパンファミリーは、ルパン三世を目黒祐樹、次元大介が田中邦衛、峰不二子を江崎英子、銭形警部を伊東四朗がそれぞれ演じた。なお、原作の石川五エ門に相当する役は本作に登場しない。
ルパン役を演じた目黒は後年テレビ番組で「監督とも話し合った結果、原作の通りに作るのはまず無理との判断になったので、原作を意識せず好きなように作ってみようということになった」「個人的にはとても気に入っている役」「再び映像化するなら是非演じてみたい」とコメントしている。

原作で頻出する「♂マークと♀マークを絡ませた濡れ場表現」を、忠実に映像化している。
内容とあまり関係のないタイトルの「念力珍作戦」は、東宝側からの「何か時代性のあるタイトルにしろ」との指示で、当時流行の超能力ブームにかこつけてスタッフがつけたものである。
(出典:wikipedia/ルパン三世_念力珍作戦)

劇場用実写版第1作『ルパン三世 念力珍作戦』1974年8月3日

ルパン三世(第2シリーズ・2nd series)1977年-1980年

『ルパン三世』(ルパンさんせい)とは、漫画家モンキー・パンチ原作のテレビアニメ『ルパン三世』の1977年10月3日から1980年10月6日に放送された2番目のシリーズである。

『ルパン三世』のテレビシリーズ中で、最も有名なシリーズである。現在まで引き継がれる「ルパンのモンキー面」や「赤いジャケット」のイメージ、テーマ曲「ルパン三世のテーマ」もこのシリーズで生まれたものである。

前作『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』(以下、『TV第1シリーズ』)は、本放送時は低視聴率から打ち切りになったが、再放送にて高視聴率をあげていた。これを受けて本作品は、『TV第1シリーズ』後半の方向性を継承して放送された。

長期に渡る放送期間の中で、ハードボイルドなエピソードから、脚本の浦沢義雄と作画の青木悠三のコンビによるスラップスティック調のコメディーまで、多彩なエピソードを幅広く揃えるのもこのシリーズの特徴である。ヒロインの峰不二子が肉感たっぷりのグラマラスなビキニの水着姿を披露している回が比較的多いのもこのシリーズであった。

日本テレビ系放送ながらプロ野球中継や大晦日特番がない月曜日という恵まれた時間帯だったこともあり、3年間に155話が製作され、ルパン三世のTVアニメ全3シリーズ中、最も長期間放送された。また本作放送中の1978年と1979年には、劇場映画作品が2作製作されている(『ルパン三世 ルパンVS複製人間』、『ルパン三世 カリオストロの城』)。
(出典:wikipedia/ルパン三世_(TV第2シリーズ))

ルパン三世(第2シリーズ)1977年-1980年

ルパン三世(第2シリーズ・2nd series)はファミリーで楽しめる国民的アニメになった

基本的にレギュラー5人は揃っており、ルパン、次元、銭形は毎回登場していたが、五右ェ門と不二子は稀にストーリー上の絡みがなく未登場の回も何話かあった。また不二子はその回のゲストキャラクターが変装する回があった。

「銭形は凄腕の刑事である」というのが原作の設定かつ作者の本来のイメージであるが、本作品においては、「ドジ刑事」扱いされている。ルパン三世のコミカルなイメージを下支えするのが「銭形=ドジ刑事」という要素が強くなった。

ルパン三世(第2シリーズ・2nd series)のレギュラー5人

第2シリーズの特徴であるファミリーで楽しめるコミカルさを交えた展開も、第1シリーズ後半の路線を継承したものだろう。

ファミリーで楽しめるお色気とドンパチと痛快さのバランスがちょうど良いのがルパン三世(第2シリーズ・2nd series)の特徴。

最高視聴率は30.5% 1979年1月22日、第67話「ルパンの大西遊記」(ビデオリサーチ調べ、関東地区)

ルパン三世(第2シリーズ・2nd series)の4種類のオープニングテーマ

ルパン三世(第2シリーズ・2nd series)のルパンの愛車(多彩な車を乗り分ける)

ルパン三世(第2シリーズ・2nd series)のルパンの愛車:アルファロメオ・グランスポルト・クアトロルオーテ

グランスポルト・クアトロルオーテ(Gran Sport Quattroruote)は、イタリアの自動車メーカーアルファロメオが1965年から1967年まで生産した2ドア・オープンカーである。

アルファロメオ・グランスポルト・クアトロルオーテ

ルパン三世(第2シリーズ・2nd series)のルパンの愛車:アルファロメオ・グランスポルト・クアトロルオーテ

ミニ(Mini )は、イギリスのブリティッシュ・モーター・コーポレーション(BMC)が生んだ大衆車。自動車としての必要最小限を形にした設計は、登場当時、革命的とまでいわれた。

ミニ (BMC)

1957年に発売、以後1977年まで20年間の長期に渡り生産された4人乗りの小型自動車である。主任技術者は初代にも関わっていたダンテ・ジアコーサ。

空冷エンジン、RRを採用し、全長×全幅×全高は2970×1320×1325mmとなっている。正式名称はFIAT NUOVA 500(新フィアット500)であるが、一般にはイタリア語で500を意味するチンクェチェント(Cinquecento)の呼称で知られている。旧500のトポリーノと区別するため、NUOVA 500(新500)と称される。初代500の直接後継モデルではなく、異なるコンセプトで新規設計された同クラス・別系統車種である。

先行して発売されていた600(1955年発表)のメカニズムが多くの点で流用されており、同様にモノコックボディのリアエンジン・リアドライブ車となった。

2代目のフィアット500(2代目 NUOVA 500)(1957 - 1977年)正式名称はFIAT NUOVA 500(新フィアット500)

「五右ェ門危機一髪」ではルパンの弱点を聞き出すため凄まじい拷問にかけられる。

石川五ェ門「仲間を売るくらいなら喜んで死ぬ」として一言も口を割らなかった。

ルパンが助けに来る

『TV第2シリーズ』第152話「次元と帽子と拳銃と」では「特定の規格の帽子の鍔を射撃のときの照準合わせに使い、着用しなければ命中率が落ちる(作中では全く命中しない)」という設定があったが、これは、この回限りで使われた特異な設定であり、基本的な次元の設定ではない。

次元は原作や『TV第1シリーズ』第2話「魔術師と呼ばれた男」、『TV第2シリーズ』第75話「不二子に花嫁衣裳はにあわない」第137話「華麗なるチームプレイ作戦」や『PartIII』のオープニングや『ヘミングウェイ・ペーパーの謎』や『ルパン一家勢揃い』にみられるように、帽子なしでも変わらぬ射撃の腕を見せるのが通常である。

次元大介は帽子なしでも変わらぬ射撃の腕を見せるのが通常である。

1978年度春の東宝チャンピオンまつり:劇場用アニメ 『ルパン三世 ベネチア超特急』1978年3月18日公開

『ルパン三世 ベネチア超特急』(ルパンさんせい ベネチアちょうとっきゅう)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』で1977年11月21日に第8話として放送されたものを劇場用35ミリ版フィルムにブロー・アップ再編集して、1978年度春の「東宝チャンピオンまつり」にて併映したものである。また、この作品はセガ(後のセガ・インタラクティブ)製のシューティングゲーム『ルパン三世 THE SHOOTING』の最初のステージとして登場する。

ヨーロッパ横断超特急には犯罪組織のボス、ドン・マルチーノと彼が盗み集めた名画や宝石が乗っている。これらを全て強奪しようと計画したルパンであったが、それを知った銭形警部も列車に乗り込んでくる。果たしてルパンはお宝を強奪できるのか?
(出典:wikipedia/ベネチア超特急)

1978年度春の東宝チャンピオンまつりにて併映したもの「劇場用アニメ 『ルパン三世 ベネチア超特急』1978年」

劇場用アニメ第1作『ルパン三世 ルパンVS複製人間』1978年

『ルパン三世 ルパンVS複製人間』(ルパンさんせい ルパンたいクローン)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第1作。
公開当時のタイトルは単に『ルパン三世』であったが、家庭用ビデオソフト発売の際にパッケージタイトルとして『ルパンVS複製人間』という副題が付いた。オープニング映像のタイトルクレジットはビデオソフト等でも劇場公開時のままとなっている。

日本テレビ系全国ネットで放送されていた『ルパン三世・TV第2シリーズ』(以下、『TV第2シリーズ』)の高視聴率を受け、製作費5億円をかけて製作された。ルパン三世と、自らを神と名乗る謎の人物マモーとの、賢者の石を巡る争奪戦を描く。「世界初の長編アニメビジョン」と宣伝で謳われ、作画においてビスタサイズを想定して通常より大判のセル画を用いている。

本作は「初期の頃の大人向けのルパンが見たいという声にお応えします」という制作趣旨が明示されており、当時放送中だったTV第2シリーズの広い年齢層向け作風とは異なり、『ルパン三世 ・TV第1シリーズ』(以下、『TV第1シリーズ』)初期の作風に近づけるという意向が明言されていた。東宝宣伝部によると本作は『007シリーズ』のアニメ版という位置付けとし、ポスターと本編にヌードや性的表現を登場させるなど、ターゲットとする観客層は大人を想定していた。地方での同時上映作品はアガサ・クリスティ原作、ジョン・ギラーミン監督の『ナイル殺人事件』という大人向けの作品であり、こちらがメインであった。

ところが、いざ公開が始まると事前の予想とは異なり、実際の観客層は『TV第2シリーズ』を視聴中の中高生が中心だった。そのため、10億円の配給収入を上げて次回作(『ルパン三世 カリオストロの城』)の製作が決定すると、ターゲットとする観客層は15~16歳中心に改められた。
(出典:wikipedia/ルパン三世_ルパンVS複製人間)

劇場用アニメ第1作『ルパン三世 ルパンVS複製人間』1978年

キャラクターデザインは『TV第1シリーズ』、『TV第2シリーズ』とも異なり、椛島義夫によって新たに描き起こされた。また、愛車は『TV第1シリーズ』初期で使用されていたメルセデス・ベンツSSKが採用された。

『ルパン三世 ルパンVS複製人間』の時の愛車『メルセデス・ベンツSSK』

、『ルパン三世 ・TV第1シリーズ』初期の作風に近づけるという意向が明言されていただけあり、エロ・グロなシーンが多い

マモー
不二子に賢者の石を持ってくるように依頼した謎の怪人物。その正体はクローン技術によって不死を達成し、己自身を生み出し己自身を育むことで1万年を生き、歴史を影から動かしてきたと自称する者。次元曰く「並みの人間では到底勝てねえ化物」。念動力を送り込む事で、小型機械を埋め込まれた自分の分身となるクローンを操っていた。しかし、クローンを延々と生産し続けた結果、コピーを繰り返せば像がぼやけるように遺伝子情報の劣化が生じ、クローンもまた単なる劣化コピーと化して不死は限界に達し、賢者の石に最後の望みを託した。部下には科学者やフリンチの様な大男達、そして自分のクローンの不良品等がいる。
劇中に登場したマモーの一体目は次元の銃弾を額に撃ち込まれ、二体目はルパンにレーザー攻撃を仕掛けるが、ルパンが拾っていた斬鉄剣の破片で反射されたレーザーの直撃で焼死。最後は本拠地奥深くに隠れていた本体、すなわち130代目の巨大な脳をロケットに乗せ、宇宙の彼方にある不死の異文明へと旅立ち、そこで真の神となって再臨することを図るが、ルパンが仕掛けた、腕時計を使った時限爆弾でロケットごと爆破された。爆破されたロケットから飛び出した脳はそのまま太陽へと飛んで行き、長い生涯に幕を下ろす。マモーの正体を知ったルパンは「神どころか薄汚ねえ化け物」と酷評し、その最期に対しては、「マモー、感謝しな。やっと死ねたんだ」と皮肉を言った。

マモー

神がかったマモーの超越した力に心が折れてしまった次元・・・ルパンは単身マモーの本拠地に乗り込み、ついにマモーとの決闘を迎える。

マモーの二体目はルパンにレーザー攻撃を仕掛けるが、ルパンが拾っていた斬鉄剣の破片で反射されたレーザーの直撃で焼死。

この作品を所見のとき、子供過ぎた私は、マモーは気味が悪い宇宙人だと思ってました。話を理解できなかったです。

本作は大人向きの見所だらけの傑作です。

マモーの二体目のグロイ死に方・・・

本拠地奥深くに隠れていたマモーの本体、130代目の巨大な脳!グロい。

劇場用アニメ第2作『ルパン三世 カリオストロの城』1979年

『ルパン三世 カリオストロの城』(ルパンさんせい カリオストロのしろ)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第2作。宮崎駿の映画初監督作品。1979年12月15日公開。 公開時のキャッチコピーは、「前作をしのげないのなら 2作目を作る意味がない」、「巨大な城が動き始める! 影の軍団が襲ってくる!」、「生きては還れぬ謎の古城でついにめぐり逢った最強の敵!」。

興行的には前作に及ばなかったが、後のテレビ放送や上映会などが繰り返されたこともあって人気が高まっていき、宮崎の演出やレイアウト手法はその後のアニメ業界に影響を与えることとなった。

構想や製作の期間はわずか半年という短さであり、宮崎は「この作品で初めて自分の体力の限界を知った」と語っている。途中で製作期間内に終わらないと考えた宮崎は下水道でのシーンの絵コンテを書き直しており、不満を語っている。最終的に、製作は予定された期間より1か月延びている。
(出典:wikipedia/ルパン三世_カリオストロの城)

劇場用アニメ第2作『ルパン三世 カリオストロの城』1979年

本作の主な舞台であるカリオストロ公国の人口は3,500人で、世界で一番小さな国連加盟国と設定されている。壮麗な塔を持つカリオストロ城と城下町、古代ローマ時代に作られた水道橋を持ち、美しい山々と湖に囲まれている。また、劇中の新聞やルパンが伯爵に送った予告状から、フランス語が公用語のようである。

その一方で、世界中で流通する紙幣を精巧に真似た偽札を製造しているとされ、東西冷戦下においては国際的に無視できない影響力を与えていた。世界最高レベルの偽造技術を誇り、時に本物以上と称されるその幻の偽札は「ゴート札」と呼ばれている。

劇中のルパンの台詞によれば、古くはブルボン王朝を破滅させ、ナポレオン軍の資金源となり、1927年の世界恐慌の引き金となるなど、中世以降の世界情勢の裏に常にその影を見せていたという。

劇中の静止画では、第二次世界大戦当時、ゴート札が連合国軍の資金源になっていたような描写がみられる。

ルパンが某国の国営カジノから盗んだ金がこのゴート札だった事が彼が再びカリオストロ公国に目をつける理由となった。

「偽札界のブラックホール」の通り名で知られる通り、400年もの間、偽札製造の秘密を守るため世界中の政府機関、諜報機関、軍部の調査をかいくぐってきた。調査に訪れた者は一人として生きて戻ってきた者はおらず、その者たちは証拠隠滅のために「地下」に葬られ、大量の死骸として今も残っている。

日本の明治政府もこの偽札を調べていたようで、偵察任務を任せられた日本軍の軍人が「地下」で自害していた(因みに「地下」に葬られて生還したのはルパンと銭形の二人だけである)。

しかし、現代ではその偽札製造の技術力は往年に比べて落ちているとされ、完成したサンプルも伯爵から「いい出来ではない」と品質の低下を指摘されていた。

カリオストロ公国の設定「偽札界のブラックホール」

クラリス・ド・カリオストロ
声 - 島本須美
実質のヒロイン。ヨーロッパ・カリオストロ公国の公女で、大公家最後の姫。大公家に伝わる「銀の山羊の指輪」の所有者。7年前の火事により両親を亡くして以来、長らく修道院に入っていたが、両家を統一し国を手中に収めようとする伯爵に結婚を強いられる。非道な行為を続ける伯爵に反発し、婚礼衣装の仮縫いの隙を突いて脱走する。伯爵の部下達が運転する特殊車から逃げていた際にルパンと出会い、一時は助けられるが、再び捕らわれる。
幼少時、カリオストロ城からの逃亡中に負傷し行き倒れていた駆け出し当時のルパンを助けた。

クラリス・ド・カリオストロ

宮崎は「善人ルパン」を描くため、ルパンの年齢をそれまでのイメージよりかなり高く設定し、「ファンの知っているルパンよりも人生経験を積んできたのだから、当然これまでのイメージと異なっていても不思議ではない」とした。

物語の中盤あたりから、16歳のクラリスがルパンを「おじさま」と呼んでおり、ルパンを演じた山田自身もこの作品でのルパンに「歳をとったおじさんルパン」という認識で臨んでいた。

歳をとった善人ルパン

宮崎や大塚がデザインしたキャラクターや小道具、イメージボードは『TV第1シリーズ』に準じており、『TV第2シリーズ』や『ルパンVS複製人間』では赤だったルパンのジャケットが『TV第1シリーズ』と同じ青緑色に戻され、ルパンの車も『TV第2シリーズ』のアルファロメオではなく『TV第1シリーズ』後半に登場したフィアット・500になっている。

ルパンの愛車:フィアット・500

石川五ェ門「今宵の斬鉄剣は一味違うぞ」

カリオストロ伯爵(グラフ・ラザール・ド・カリオストロ)
声 - 石田太郎
カリオストロ公国の事実上の支配者。伯爵家当主で、表向きは傲岸不遜ながらも紳士的だが、本性は冷酷非道。裏では本物以上といわれた偽札「ゴート札」の製造を取り仕切っており、世界各国の闇の部分と深くつながっている。7年前の火事で大公が死亡したため、それ以降は摂政としてカリオストロ公国の実権を握っている。

伯爵家に伝わる「金の山羊の指輪」の所有者であり、それに対する「銀の山羊の指輪」を持つクラリスとの政略結婚により、2つの指輪に秘められたゴートの秘宝を手に入れようと目論む。

一旦はルパンを撃退するが、再度侵入してきた彼に指輪を奪われ、時計塔の文字盤上で最後の対決を迎える。指輪の秘密とクラリスを交換しようと持ちかけてきたルパンを騙し討ちにし、クラリスと共に湖へ叩き落として2つの指輪を手に入れたが、先祖の残した財宝の実態と指輪が時計塔の仕掛けの作動スイッチとなっていることを知らなかったため、動き出した時計の短針と長針の間に挟まれ死亡する。
劇中ではほぼ一貫して「伯爵」と呼ばれ、ファーストネームは劇中では呼ばれない。

カリオストロ伯爵(グラフ・ラザール・ド・カリオストロ)

クラリス「いいえ、あの方は何も盗らなかったわ。私のために戦ってくださったんです。」

銭形警部「くそぉ、一足遅かったか。ルパンめ、まんまと盗みおって・・・」

クラリス「はい」

銭形警部「イヤ、奴はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です。」

不朽の名作『ルパン三世 カリオストロの城』(アニメ「ルパン三世」の劇場映画第2作)の見所。クラリス・ルパン三世一家・銭形警部が活躍する名シーンと名言のまとめ。 - Middle Edge(ミドルエッジ)

ルパン三世 PARTIII(第3シリーズ)1984年-1985年

『ルパン三世 PARTIII』(ルパンさんせい パートスリー)は、漫画家モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』のTV第3シリーズ。1984年3月3日 - 1985年12月25日に土曜 19:00 - 19:30に放送された。

過去の2シリーズの番組名が『ルパン三世』と同一だったのに対し、本作は第3作目であることが『PARTIII』という番組名で区別できる唯一のシリーズ。

本シリーズは、過去の『TV第1シリーズ』、『TV第2シリーズ』によって作品世界が確立、劇場映画第1作『ルパン三世 ルパンVS複製人間』の興行的な成功また劇場映画第2作『ルパン三世 カリオストロの城』の高い評価(公開当時の興行成績は思わしくなかった)により“国民的アニメ”となったルパン三世だったが、今作ではそのイメージに敢えて従わず、原作からの抜粋を中心にハード&アダルト路線を軸とした作品が目立つようになっており、全く違った一面を出したシリーズとなっている。

タイトルの「PARTIII」表記及びレギュラー陣同キャストの起用で同じ世界観つながりは明確であるが、それ以外はあくまで独立した作品となっている。
(出典:wikipedia/ルパン三世_PARTIII)

ルパン三世 PARTIII(第3シリーズ)1984年-1985年

ルパン三世 PARTIII(第3シリーズ)は原作からの抜粋を中心にハード&アダルト路線に挑戦した意欲作(アダルトな雰囲気を十全に楽しめる作品が多い)

総作画監督を置かず、各回担当者に自由に任せたことで、各回ごとに担当者の個性が出ていて面白い。作画が崩れているとマイナス評価の原因にもなっているが・・・

大人向けの内容と担当者ごとの作画の違いを個性として評価できるかどうかで、ルパン三世 PARTIIIをどう評価するか違ってくる。

担当者によって作画が大きく異なるのが『ルパン三世 PART Ⅲ』の特徴

作画は好みが分かれるでしょう。

ルパンや峰不二子の作画が担当者によってぜんぜん違う

読売テレビ版ルパン三世(=PART Ⅲ)は、日本テレビ版ルパン三世(=第2シリーズ)と同じ路線のルパン三世にすることはできないという大人の事情と意地があった

ルパン三世 PARTIIIの制作局は『TV第1シリーズ(旧ルパン三世)』と同じ読売テレビに戻っている。

当初、旧ルパン三世を製作した読売テレビは日本テレビ版の新ルパン三世人気に激しい対抗意識を持っており、日本テレビ版ルパン三世とは意図的に異なるルパン三世を意識して製作された。

東京ムービー新社にも日本テレビ版ルパン三世と同じように製作しないで欲しいとオーダーを出している。

・・・このように、ルパン三世 PARTIIIが前作とぜんぜん違うのは、大人の事情もある。

ルパン三世 PARTIII 第30話「カクテルの名は復讐」に使用された原作:SEXYルパン・3「ロールス セーラー」(漫画アクション 1984年7月11日号)

劇場用アニメ第3作『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』1985年

『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第3作。

本作品は、1985年7月13日に封切られ、バビロンの黄金をめぐるルパンとニューヨークマフィアのボス、マルチアーノとの争奪戦を描く。
本作の主題歌「MANHATTAN JOKE」は、当時アイドルだった河合奈保子が唄っており、河合は声優として特別出演している。「MANHATTAN JOKE」はオープニング、エンディングで使われ、オープニングは前置き的なストーリー展開もなく、いきなりタイトルバックから始まる。

TVシリーズ『ルパン三世 PartIII』(以下、『PartIII』)放送中の映画化である本作は、前作で監督を務めた宮崎駿の推薦で押井守が監督を務める予定だった。

しかし、当初の準備稿があまりに実験的であったため、その内容を危惧した制作側が押井を降板させ、TV版スタッフから吉田しげつぐが新監督に参加し、さらには映画監督の鈴木清順(TV第2シリーズ監修、『PartIII』第13話「悪のり変装曲」脚本)を共同監督に迎え、TVシリーズのスタッフを移行させて制作したという経緯がある。

押井版の内容については、押井守本人も断片的にしか発言していないために全容は不明だが、「ルパン三世の映画でありながら、ルパンを否定する」あるいは「世界中にもう盗むモノが無くなり、怪盗としてのアイデンティティを喪失したルパン」な作品にしようとしたといわれる。

『PartIII』放送中だったことから、ルパンもTVシリーズに合わせてピンク色のジャケットを着用。絵柄は『PartIII』後期のポップなデザインとなっている

。一方で、ルパン、不二子以外のメインキャラクター(次元、五ェ門、銭形)の造形および衣装カラーリングは『PartIII』のものは採用されず、青木悠三の手でTV第2シリーズに近いものにリファインされている。

また、ルパンも物語冒頭部分ではTV第1シリーズの青ジャケットを連想させるカラーリングのジャンパー姿で登場している。

なお、銭形は劇中でルパンに「ドジでマヌケでアンポンタン」、婦人警官軍団に「能なし」と言われる扱いである。
(出典:wikipedia/ルパン三世_バビロンの黄金伝説)

劇場用アニメ第3作『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』1985年

ロゼッタ
声 - 塩沢とき(老婆)/河合奈保子(正体)
バビロンの黄金の謎を探る正体不明の謎の老婆。遠い昔に神に使わされて地球に降り立ち、バビロンの黄金を求めて地球をさまよっている。実際は水も滴る美女だが、他人を欺く為か老婆に化けていた。別れ際の台詞から、ルパンのことを本気で愛していた模様。

ロゼッタ(老婆)

76年ごとにやってくるハレー彗星が地球に近づき、黄金のバベルの塔を運び出す。ロゼッタは宇宙人で、バベルの塔を探しに地球に来、ハレー彗星と共に持って帰れるわけだった。ルパンは塔を追いかけ、粉々に爆破、金のかけらが空中を舞う。

ロゼッタ(正体)

劇場用アニメ第4作『ルパン三世 風魔一族の陰謀』1987年

『ルパン三世 風魔一族の陰謀』(ルパンさんせい ふうまいちぞくのいんぼう)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第4作。東宝系で1987年12月に劇場公開された日本のアニメーション映画である。もともとはシリーズ初のOVA作品として企画されていた。

アニメーションの制作は『ルパン三世 カリオストロの城』、『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』を担当した東京ムービー新社の子会社テレコム・アニメーションフィルムが請け負った。テレビシリーズ放映中の劇場版やテレビスペシャルとは異なり、テレビ局は製作に名を連ねず、東宝と東京ムービー新社が製作している。

本作品はもともとOVAとして企画制作が進められていたが、ビデオ販売に先駆けて劇場公開されることになった。1987年12月18日に東宝系で封切られたが、東京ではテアトル池袋、大阪では玉造東宝で、上映館数はごくわずかに留まった。

テレコム・アニメーションフィルム公式サイトではOVA作品として紹介されているが、実際にビデオリリースがなされたのは劇場公開の後、1988年4月である。本作がOVA作品なのか劇場用映画作品なのか、扱いが分かれることもある。
(出典:wikipedia/ルパン三世_風魔一族の陰謀)

劇場用アニメ第4作『ルパン三世 風魔一族の陰謀』1987年

ルパン三世 TVスペシャル第1作『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』1989年

『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』(ルパンさんせい バイバイ・リバティー・ききいっぱつ!)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』のTVスペシャルシリーズ第1作。1989年4月1日に日本テレビ系の『土曜スーパースペシャル』にて放送された。

高度情報化社会となった現代において、ルパンに関するあらゆる情報はデータ化され世界中の警察が管理していた。そんなご時世に嫌気が差し引退を考えるルパンだが、結局は次元が現在進めている計画に加わってしまう。

その計画とは、自由の女神像に隠された世界最大のダイヤモンドを取り出すことだ。奇想天外な方法で自由の女神像ごと強奪したルパンは、その際に天才少年マイケルと出会う。ルパンに協力を申し出た彼から代わりに依頼されたのは、コンピュータのデータを自在に改竄できる「ニューウイルス」を作った母親を探し出してほしいとのこと。自分に関する警察の情報を無効化させるためにも、渡りに船とばかりに早速行動を開始するルパンだが?
<allcinema>

ルパン三世 TVスペシャル第1作『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』1989年

『ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎』(ルパンさんせい ヘミングウェイ・ペーパーのなぞ)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』のTVスペシャルシリーズ第2作。1990年7月20日に日本テレビ系の『金曜ロードショー』にて放送された。視聴率は19.6%。

泥棒業界の謎とされてきたアーネスト・ヘミングウェイのヘミングウェイ・ペーパーを巡る、ルパン・コンサノ・カルロスの三つ巴の争奪戦を描く。

ルパン三世 TVスペシャル第2作『ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎』1990年

ルパン三世 TVスペシャル

1989年 第1作『ルパン三世 バイバイ・リバティー・危機一発!』
1990年 第2作『ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎』
1991年 第3作『ルパン三世 ナポレオンの辞書を奪え』
1992年 第4作『ルパン三世 ロシアより愛をこめて』
1993年 第5作『ルパン三世 ルパン暗殺指令』
1994年 第6作『ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』
1995年 第7作『ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』

『ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』(ルパンさんせい もえよざんてつけん)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』のTVスペシャルシリーズ第6作。1994年7月29日に日本テレビ系の金曜ロードショーで放送された。視聴率は24.9%で、これはTVスペシャルシリーズの歴代1位を記録している。

本作品の製作時点でルパン三世を演じる山田康雄の体調がかなり悪化していたため、声は前作にも増して勢いがなくファンを心配させた。その不安は結果的に的中することとなり、これが24年間ルパンを演じてきた山田の事実上の遺作(CM等も含めれば、同年末に収録され、翌年1月から放映されたエクソンモービル(ESSO石油)の企画で登場したルパン三世を演じたものが最後の出演)となった。

演出についてはキャラクターデザインを『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』(以下、『TV第1シリーズ』)を思わせるものにしてみたり、タイトルの背景をホワイトにしてみたり、敵のボスの声優にミスターX(コミッショナー)を演じていた滝口順平を起用するなど、初期の作品のイメージに近づけている。

特に、武器製造庫で爆弾を投げるようにして仕掛けるシーンは、コミッショナーの登場した、『TV第1シリーズ』第1話「ルパンは燃えているか…?!」での演出に近いものである。

また、不二子のシャワーシーンは完全に露出させるなど、この作品までのTVスペシャルに比べて大人向けの作品に仕上がっている。直近の流行に対しても取り入れており、かなり人間離れした剣技を見せる描写は、対戦格闘ゲームの影響が見られる。

ルパン三世 TVスペシャル第6弾『燃えよ斬鉄剣』1994年

「ルパン三世 燃えよ斬鉄剣」 ルパンの声優・山田康雄の遺作であり、TV第1シリーズの作風に近い作品です。 - Middle Edge(ミドルエッジ)

劇場用アニメ第5作『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』1995年

『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場映画第5作。製作は東京ムービーと日本テレビグループからなる「ルパン三世製作委員会」。アニメの実制作は、東京ムービー傘下のテレコム・アニメーションフィルムが行なった。キャッチコピーは「今世紀最大の犯行予告」(TVCM:山田康雄版)。

本作品は、1995年4月22日に封切られ、前作『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』以来、10年ぶりに製作された作品。OVAとして製作され、小規模ながら劇場公開もされた『ルパン三世 風魔一族の陰謀』から数えれば8年ぶりとなった。

本作の製作は、1989年に始まった日本テレビ系『金曜ロードショー』で放送されているTVスペシャルの好調を受けたものである。脚本にはTVスペシャルを長年担当してきた柏原寛司を起用。総監督には実写畑から伊藤俊也を招聘する試みを行ったが、絵コンテを担当した友永和秀によると、アニメスタッフ側とのルパン像に関して意見の食い違いが生じて、当初の伊藤色は薄まっているのだという。

内容は湾岸戦争後のアメリカの覇権を意識したものであるが、カルト教団が予言に従って自作自演のテロを行なうというストーリーが、結果的にオウム真理教事件と同時進行する形となって一部で話題になった。ただし製作途中の段階まで一連の事件がオウム真理教によるものとは一般には知られておらず、オウム真理教事件に便乗したものではなかった。

なお、本作品製作中にルパン三世の声優を演じてきた山田康雄が死去したことから、ルパン三世の声優が栗田貫一に変わり、ヒロインの少女の声を安達祐実が演じたことも話題になった。
(出典:wikipedia/ルパン三世_くたばれ!ノストラダムス)

劇場用アニメ第5作『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』1995年

劇場用アニメ第6作『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』1996年

『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』(ルパンさんせい デッド・オア・アライブ)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』の劇場版第6作。1996年4月20日公開。

本作品は、原作者であるモンキー・パンチがシリーズ史上初めて監督を担当した作品でもある。また、前作『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』より、2代目ルパン三世の声優としてデビューした栗田貫一が、本作品でもルパンを演じている。他の映画やTVシリーズと比較して、キャラクター全員が最も原作に近い風貌で描かれている。

タイトルの意味は直訳すれば「死んでいるのか? 生きているのか?」だが、転じて「生死を問わず」となり、作中でルパンが「生死を問わず」指名手配されたことにも関連する。しかし、裏の意味は直訳のまま「死んでいるのか? 生きているのか?」であり、劇中の首狩り将軍、パニシュの正体につながる暗示でもある。

ズフ国は国王と王子パニシュが殺害されて以来、首狩り将軍による独裁政権が敷かれていた。将軍は国王が漂流島に隠したといわれる財宝を狙っていたが、今まで軍隊をもってしてもその財宝を手に入れられなかった。無数の白骨の転がるこの島にルパン達も足を踏み入れたが、島に備えられた驚異的な防御システムを前に撤退を余儀なくされたのだった。

この島の防御システムの正体は何なのか。ルパン達はその鍵を握るとされる将軍の娘エメラに接近するが、銭形が仕掛けたおとり作戦にはまってしまい、アジトを将軍の軍隊に急襲される。そしてエメラの囮となってルパンのアジトに潜入した女性工作員オーリエンダーはルパンたちから奇妙な話を聞かされる。将軍に殺されたはずのパニシュ王子を街で見たというのである。王子に対して特別な感情を抱くオーリエンダーは彼を求めて街へ繰り出す。同時期ルパンには100万ドルの懸賞金が懸けられ、銭形やズフ国家警察長官クライシスだけでなく、賞金稼ぎにも追われる身となる。そして物語は王子の出現に伴うズフ国の動揺とルパンの仕事とが並行して展開していく。
(出典:wikipedia/ルパン三世_DEAD_OR_ALIVE)

劇場用アニメ第6作『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』1996年

ルパン三世 TVスペシャル

1996年 第8作『ルパン三世 トワイライト☆ジェミニの秘密』
1997年 第9作『ルパン三世 ワルサーP38』
1998年 第10作『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』
1999年 第11作『ルパン三世 愛のダ・カーポ〜FUJIKO'S Unlucky Days〜』
2000年 第12作『ルパン三世 1$マネーウォーズ』
2001年 第13作『ルパン三世 アルカトラズコネクション』
2002年 第14作『ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト』
2003年 第15作『ルパン三世 お宝返却大作戦!!』
2004年 第16作『ルパン三世 盗まれたルパン 〜コピーキャットは真夏の蝶〜』
2005年 第17作『ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』
2006年 第18作『ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ』
2007年 第19作『ルパン三世 霧のエリューシヴ』
2008年 第20作『ルパン三世 sweet lost night 〜魔法のランプは悪夢の予感〜』
2009年 特別企画『ルパン三世VS名探偵コナン』(読売テレビとの共同制作)
2010年 第21作『ルパン三世 the Last Job』
2011年 第22作『ルパン三世 血の刻印 〜永遠のMermaid〜』
2012年 第23作『ルパン三世 東方見聞録 〜アナザーページ〜』
2013年 第24作『ルパン三世 princess of the breeze 〜隠された空中都市〜』
2016年 第25作『ルパン三世 イタリアン・ゲーム』

LUPIN the Third -峰不二子という女-(スピンオフ)2012年

『LUPIN the Third -峰不二子という女-』(ルパン ザ サード みねふじこというおんな)は、モンキー・パンチの漫画作品『ルパン三世』のスピンオフテレビアニメ作品。2012年4月から6月まで日本テレビにて放送された。全13話。

テレビアニメ『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』の放送開始40周年を記念し、27年ぶり[4]に連続テレビアニメシリーズとして制作された。前年のテレビスペシャル『ルパン三世 血の刻印 〜永遠のMermaid〜』で一新されたキャスティングでのテレビシリーズであり、栗田貫一はルパン役に就任して初の連続テレビアニメシリーズとなる。

従来のシリーズと異なり、峰不二子を主人公とし、ルパン、次元、五ェ門、銭形警部ら5人の若いころの活躍を描いている。『ルパン三世』のアニメシリーズでは初めてルパンが登場しないエピソードも存在する。プロデューサーの浄園祐によると、本作の設定は原作漫画が連載された「1960年代後半から1970年代前半」をイメージしているとのこと。ストーリーも従来のテレビシリーズに見られる1話(もしくは前後編)完結とも異なり、13話(1クール)のエピソードでストーリーを構成するテレビドラマに近いものをとっている。

シリーズ初の深夜アニメであるため、原作版をリスペクトした前衛的かつエロティシズムに溢れたアダルトテイストの作風となっており、従来の作品では少なかった乳首の露出も多い。またルパン三世のテレビシリーズでは初めて、原作漫画の「♂マークと♀マークを絡ませた濡れ場表現」が登場している。
(出典:wikipedia/LUPIN_the_Third_-峰不二子という女-)

LUPIN the Third -峰不二子という女-(スピンオフ)2012年

劇場用実写版第2作『ルパン三世』 (2014年の映画)

『ルパン三世』(ルパンさんせい)は、2014年8月30日に全国東宝系で公開された日本映画。モンキー・パンチの同名漫画を原作としたオリジナルストーリーの実写作品。監督は北村龍平、主演は小栗旬。

『ルパン三世』の実写映画は、1974年に公開された『ルパン三世 念力珍作戦』以来40年振りとなる。また、『念力珍作戦』では登場しなかった石川五ェ門も、本作で実写映画に初登場する。制作には4年以上の歳月がかけられ、日本・タイ・香港・フィリピン・シンガポールで撮影が行われた。

ルパン三世 - 小栗旬
次元大介 - 玉山鉄二
石川五ェ門 - 綾野剛
峰不二子 - 黒木メイサ
銭形警部 - 浅野忠信

劇場用実写版第2作『ルパン三世』 (2014年の映画)

ルパン三世(第4シリーズ・2015年TVシリーズ)2015年-2016年

『ルパン三世』(ルパンさんせい)は、漫画家モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』のTV第4シリーズ。日本では2015年10月から2016年3月まで放送された。

2014年10月にフランスのカンヌで開催された『MIPCOM』で発表された。ルパン三世が主人公のテレビシリーズとしては『ルパン三世 PartIII』以来30年ぶりとなり、プロデューサーの浄園祐は本作を「大塚康生ルパンの継承」と語っている。

総監督には「ルパン三世シリーズ」にアニメーター・作画監督として参加した友永和秀、シリーズ構成には『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』で脚本を務めた高橋悠也が起用された。また、キャラクターデザインの横堀久雄は、バイク王のCM「次元のバイク愛篇」を制作し好評を得たことが起用の理由となっている他、「テレコム・アニメーションフィルム内外のアニメーターから"制作に参加させて欲しい"という依頼が数多くあった」と浄園は語っている。

オープニングでは大野雄二が再度編曲した「ルパン三世のテーマ」が使用されている。テレビシリーズで「ルパン三世のテーマ」が使用されるのはTV第2シリーズ以来35年振りである。

ルパンたちの年齢は20代後半 - 30代前半に設定され、イタリア・サンマリノが舞台となる。イタリアを舞台としたことから、ルパンのジャケットは「こじゃれた感じにしたい」「イタリア側から好評を得た」という理由で青がデザインされた。

また、過去の3シリーズは一話完結で過去の話の内容が後の話に影響することはほとんどなかったが、本作はルパン一味と銭形警部以外にシリーズを通しての準レギュラーキャラクターが登場し、それぞれの回では後の話に繋がる伏線が張られてシリーズ全体のストーリー構成が構築されている。次回予告のナレーションは、基本的にルパンだけが行っていた従来のテレビシリーズとは異なり、メインキャラクターが交代で担当している。
(出典:wikipedia/ルパン三世_(2015年TVシリーズ))

ルパン三世(第4シリーズ・2015年TVシリーズ)2015年-2016年

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