『デビルマン』シリーズ(1972年)悪魔の体と人間の心を持つ悪魔人間=デビルマン、後世に絶大な影響を与えた傑作

『デビルマン』シリーズ(1972年)悪魔の体と人間の心を持つ悪魔人間=デビルマン、後世に絶大な影響を与えた傑作

デビルマンは漫画版とテレビシリーズがほぼ同時期に、漫画版は青少年にも過激なホラー・恐怖漫画として、テレビ版は悪魔の変身ヒーローとして子供でも受け入れられるくらいのテイストの物語として開始されました。基本設定は同じでもまったくの別物でした。その後に続く永井豪先生の作品もスターシステム的にデビルマンの世界観を引き継いでいる作品が多くあります。おさらいをしてみましょう。


漫画版『デビルマン』(週刊少年マガジン・1972年25号 - 1973年27号) 黙示録的な世界観を持ったホラー、エロ・グロ・バイオレンス

『デビルマン』は、永井豪により1972年から1973年にかけて製作された日本の漫画作品、およびこれと同時期に制作・放送されたTVアニメ。

変身ヒーローもの企画として、永井豪が自作品『魔王ダンテ』(「ぼくらマガジン」連載)をベースに「悪魔をヒーローとした作品」として基本設定を行い、漫画版は永井豪が執筆し、『週刊少年マガジン』の1972年25号(6月11日号)から1973年27号(6月24日号)にかけて全53話で連載された。

同時期に、NETテレビではテレビアニメ版で脚本担当の辻真先がオリジナルストーリーを構成した。
(出典:Wikipedia「デビルマン」)

漫画版『デビルマン』(週刊少年マガジン・1972年25号 - 1973年27号) 黙示録的な世界観を持ったホラー、エロ・グロ・バイオレンス

不動明(ふどう あきら)
主人公。人間の心に悪魔の力と姿を持つデビルマン。合体したデーモン、アモンが強い能力を持っていたことにより、並みの悪魔以上の能力を得ることになった。

デビルマンとなり得る資質「善良で純粋な心」を持ち正義を愛する若者。元来は小学生時代「東小のサイレン」と呼ばれた泣き虫で臆病な性格であったが、デビルマンになった事で精神に影響を受け、好戦的な性格に変わった。

両親が海外勤務中(OVAでは消息不明、小説版では死去)につき、牧村家に居候している。
スポーツに燃えるより、図書館で本を読んでいる方が性に合っている。

後半は組織的な攻撃を仕掛けてくるようになったデーモンに対抗するため、世界中からデビルマンを集めてデビルマン軍団を結成する。
(出典:Wikipedia「デビルマン」)

不動明(ふどう あきら)

デビルマン(悪魔人間)
人間がデーモンと戦う唯一の手段として、デーモンと合体してその能力を獲得し、かつ人間としての意志を失わなかった者を指す。

「善良で純粋な心」を持ち正義を愛する若者とデーモンが合体することによりデビルマン(悪魔人間)になれる

アモン
明と合体したデーモン。「地獄の野獣」「勇者」の異名を持つデーモン屈指の戦士だった。

『週刊少年マガジン』連載時には名前のみの登場だったが、「愛蔵版」第二巻の加筆にてシルエットが登場した。また、小説版や『AMON デビルマン黙示録』では1キャラクターとして登場している。
(出典:Wikipedia「デビルマン」)

悪魔の体と力(デーモン屈指の戦士・勇者アモン)と人間の心(不動明)を持つ悪魔人間=デビルマン

1970年代は作者の思想や哲学、魂やエネルギー、ダイナミズムをそのままぶつけた濃い作品が多い。

デビルマンの作品の根底にあるのがダンテの「神曲」であることは有名な話。
人間とは何かという根源的な問題。人間が心に抱える闇と狂気をも描いている。

漫画「デビルマン」には1970年代当時のホラー・オカルトブームの影響、エロ・グロ・バイオレンスの潮流の影響が強く出ている。

デビルマンとシレーヌとの戦いにおいて、永井は「少年誌初のセックスシーン」にチャレンジしたく、「人間同士ではなく悪魔同士だ」と、デビルマンにシレーヌをレイプさせようとしたが、これにはあくまで「少年」誌である、などと、掲載誌側からストップがかかってしまったと言う。

シレーヌ
デビルマン明への最初の刺客。美女をベースに、頭に巨大かつ美しい羽根を、手足に強力なカギ爪を持つ。セイレーンがモチーフ。

部下たちを倒した明の隙をつき、捕縛する。そのまま大魔王ゼノンのもとに連行しようとするが、飛鳥了の横槍で失敗し、地上で明と死闘を繰り広げた末に重傷を負う。その時加勢としてカイムらが出現、決死の合体によりカイムの角で明を貫くが、とどめを刺す直前に勝利を確信した微笑を浮かべたままこときれる。

「愛蔵版」ではアモンに憧れを寄せる場面が追加されており、それゆえにアモンの身体を乗っ取った明を激しく憎んでいることが強調されている。

なお、辻真先の小説に当てた永井豪の解説では、シレーヌの名前とイメージは辻がアニメ用に作ったもので、そこから永井がキャラクターデザインをし、このキャラクターを気に入った永井が漫画に逆輸入した事が明かされている。
(出典:Wikipedia「デビルマン」)

シレーヌ

悪魔王(大魔王)ゼノン
デーモン族を統率する魔王。力強い角と蹄を有している。4つの顔が特徴で、正面に角を生やした狼の顔、左肩に人間の美女の顔、右肩に角を生やした人間の男の顔、腹部に大きな耳を付けた獣の顔が、付随している。
テレパシー能力を活用し、人類に宣戦布告を行う。

悪魔王(大魔王)ゼノン

大魔神サタン
12枚の翼を持つ美しい姿の堕天使。かつて「神」の片腕として共に地球に飛来したが、神がデーモンを嫌悪し滅ぼそうとしたことに反発し、デーモンと共に神と戦った。神の力の前になすすべもなく滅亡しかかっていたデーモンにとっては救世主であり、デーモンが神とあがめる存在。

男女の特性を併せ持つ両性生物である。

漫画版、OVA第2作および実写版では飛鳥了の正体とされている。

飛鳥了は当初は使い捨てのキャラクターの予定であり、永井がその正体や裏設定を思いついたのは物語中盤以降だった。
(出典:Wikipedia「デビルマン」)

大魔神サタン(飛鳥了の正体)

暴徒と化した人間の手で最後の希望だった恋人も奪われ、人間に失望した明

人間のために戦うデビルマンですが、その人間によって美樹やその弟が殺されてしまいます。とてもショッキングな内容。

大切な美樹が悪魔ではなく人間の手によって・・・

牧村夫妻は、悪魔特捜隊による拷問で惨殺され、美樹も暴徒と化した町の住人たちに惨殺される。

姿は悪魔でも心は人間のデビルマン、姿が人間でも心が悪魔の人間こそ真の悪魔か・・・

最後の希望だった恋人も奪われ、人間に失望した明は、デビルマン軍団を率い、地上の覇権を賭け、サタン率いるデーモン軍団との決戦を決意する。サタンもまた、明との決戦は避けられないことを分かっていた。

地獄へ落ちろ人間ども

黙示録的な世界観へ発展:「デビルマン軍団」と「デーモン軍団」の最終決戦、「天使の軍団」が迫りくる神々との戦い

かつて地球を支配していたデーモンは創造主たる神に滅ぼされようとしたが、それに反発したサタンがデーモン側について戦い、勝ち、次の神との戦いのために永い眠りについたこと。

目覚めたとき、人類が地球を荒らしていたので許せず、それを滅ぼそうと決めたこと。しかしそれは、神が行おうとした愚考と同じことでしかなかったこと。サタンは明に謝罪する。そのとき、まさに「天使の軍団」がそこに迫りきていたが、サタンはただ明の死に静かに涙する。

20年ののち、人類は滅亡し、デビルマン軍団とデーモン軍団との最終決戦・アーマゲドンが始まる。やがて戦いは終わり、半身を失った明に、サタンは語る。

デビルマン軍団との戦いで、消耗しきったサタンも生き残ったデーモン軍団も力は残っておらず滅びる運命だろう・・・

「天使の軍団の光の玉に明の遺体とサタンも消滅させられる。そして神々によって世界は新たに再生させられる」・・・というのが作者の最終回の意図であったようです。

最終決戦後、天使軍団(ミカエルの軍団)が攻めてきたところ(天使の軍団の光の玉の出現)で物語は終了。

漫画版『デビルマン』とテレビアニメ版『デビルマン』の関係:同一の基本設定を使用した別物

テレビアニメ版『デビルマン』

放送期間:1972年(昭和47年)7月8日から1973年(昭和48年)3月31日
放送回数:全39話(NET(現テレビ朝日)系列、初放送は38話)
放送時間:毎週土曜日20時30分 - 20時56分(1972年10月以降は20時55分まで)
放送局:NET(現テレビ朝日)系列

デビルマンの容姿は生物として描かれた漫画版よりも整ったフォルムでデザインされ、ベルトやショートパンツ状の衣服を配して、変身ヒーローらしさを強調している。 等身大から約30mまでの巨大化が可能で、基本的には相手の妖獣に合わせたサイズで応戦している。

毎回送られてくるデーモン族の刺客=妖獣と戦うため、不動明は「ディヴィール(シナリオ表記より)」の掛け声とともにデビルマンに「変身」して戦う。

当初、妖獣たちは裏切者であるデビルマンの粛清を主な目的とするが、物語中盤以降は、妖獣の行う無差別テロに牧村美樹らが巻き込まれ、明がそれに介入・阻止するのが基本フォーマットとなる。
(出典:Wikipedia「デビルマン」)

テレビアニメ版『デビルマン』(1972年・NET(現テレビ朝日)系列)

デビルマン / 不動明
声 - 田中亮一
ヒマラヤ山中に父・不動教授と共に旅行に来ていた際、転落したクレバスの底でデーモン族に襲われ、ゼノン親衛隊の副官であるデーモン族一の勇者デビルマンに憑依されてしまう。

以後、自我はデビルマンのものとなり、不動明の意識や記憶はデビルマンに吸収されてしまっている。しかし、美樹に対する恋愛感情などは明の意思がデビルマンに影響している。本来は気弱な性格だったが、デビルマンになってからはかなり好戦的になっている。

喧嘩や授業妨害などで教職員からは不良扱いされているが、陽気で人の善さも見せることがあり、さほど孤立していない。

美樹への愛情に目覚めてからは、人間・不動明として生きていく事を決心し、美樹を守るためにデーモン族を裏切る事になった。

やがて、自分が生きる人間界を守ることも意識するようになり、最終登場となった『マジンガーZ対デビルマン』においては「俺には味方もへったくれもねえ、ただ戦うことしか知らないデーモン族よりは人間界の方がまだマシってことだ」と語っている。

原作と異なり学生服は着用せず、明のイニシャル“A”を胸につけた黄色いTシャツと、ジーンズを着用している。冬服としてライトブルーの長袖を着用した時期もある。

移動には赤いオートバイを使用。『マジンガーZ対デビルマン』においては、兜甲児を相手に人間離れしたバイクテクニックを披露した。
(出典:Wikipedia「デビルマン」)

デビルマン / 不動明

牧村美樹
声 - 坂井すみ江
本作のヒロイン。デビルマンが人間界に留まる事を決定付けさせた人物。彼女の優しさ、美しさを護ることがデビルマンの真の目的であると主題歌2番で歌われている。漫画版と比べても変更が少ない。明とは別のクラスである。

牧村美樹「明君は明君だもん」

魔王ゼノン
声 - 柴田秀勝
デーモン族の長。本作に関してはサタンは未登場で彼が最高実権者となっている。普段は蝙蝠のようなシルエットで登場するが、第10話では頭部に3面、胸部と腹部に2面、頭部に2本の角を持ち、全身を毛に覆われた正体を現した。

魔王ゼノン

第10話では頭部に3面、胸部と腹部に2面、頭部に2本の角を持ち、全身を毛に覆われた正体を現した。

魔将軍ザンニン
声 - 増岡弘 / 中曽根雅夫(第12話 - 第14話)
第4話〜14話に登場。人間界征服とデビルマン討伐で後れをとっている魔王ゼノンが業を煮やして呼び寄せた初代幹部。性格は直情型。しかし胸の目は光線反射板でありデビルビームをも跳ね返す。尻尾は鞭として使用。魔将軍と呼ばれているだけあって他の妖獣からも恐れられている反面、傲慢な性格ゆえにロクフェル、ファイアム、マーメイムと造反者も多かった。デーモン族の拠点であったヒマラヤの地下でデビルマンと決戦に及び、戦死する。後に『マジンガーZ対デビルマン』で復活し、妖獣軍団の指揮を執った。

魔将軍ザンニン

妖将軍ムザン
声 - 矢田耕司
第15話〜25話に登場。ザンニン亡き後、後任として登場した二代目幹部。ザンニンよりは部下を思いやる面もあるが自分に従順でない妖獣には容赦がない。特にデビルマンの親友であったドランゴには「デビルマン打倒か死」という非情な選択を迫った。エバイン、サイコジェニー、メグ、ベラと女性部下が多いのも特徴。多数の尻尾がある。肩書きは、当初はザンニンと同じ「魔将軍」だったが、第23話から「妖将軍」になっている。異次元空間をコントロールする能力を持ち、名門学園全体を異次元空間に封じてデビルマンと対決するが敗北した。

妖将軍ムザン

妖元帥レイコック
声 - 里見京子
第27話〜35話に登場。三代目幹部で、ゼノンの後継者と目される女性デーモン族。下半身は4つ足の獣の姿をしているが、一度裸身を見せた際に下半身の妖獣が肉体の一部ではないことが明らかになり、デビルマンとの最終決戦では2足姿で戦っている。前任の2名よりは頭脳的で人間心理を利用した作戦を展開した。装飾物の宝石類はすべて妖獣(ジュエル、ミニヨン、ケネトス)であり杖はキルスキイ、ドレスは彼女の妹のアルロンであり常に部下と一心同体であったが、すべてデビルマンに倒されてしまった。時間を操る能力を持ち、時間の流れを静止と見まごうほど遅くした町の中で、デビルマンと対戦したが、ベルトのバックルが本体であることを見抜かれ敗北した。

妖元帥レイコック

漫画『バイオレンスジャック』(1973年 - 1990年、週刊少年マガジン・週刊漫画ゴラク他)・・実は漫画版デビルマンの続編

バイオレンスジャック
荒廃した関東に、突如現れた巨人。身長は場面によって異なるが220~250cmと言われる事が多い。ゴリラのような筋肉とオオカミの牙、そして鉈のように巨大なジャックナイフを持つ。

関東を逞しく生き抜こうとする人々に味方する一方、傍若無人な振る舞いをする者には容赦ない。更に「バイオレンスジャック」を自称する女・子供・青年などもいて、その謎は多い。

「現れるところバイオレンスの嵐が吹き荒れる」と噂され、一般的には疫病神的なイメージが浸透している。

その正体は、デビルマン不動明。デビルマンがバイオレンスジャックとなり、関東に生きる人々を、時に守るため戦い、時に導いていた。女・少年(時に青年)の分身を持つ。また光輝く鳥に化身することもある。
(出典:Wikipedia「バイオレンスジャック」)

バイオレンスジャックの正体は「デビルマン不動明」だった・・・

デビルマンがバイオレンスジャックとなり、関東に生きる人々を、時に守るため戦い、時に導いていた。

OVA『デビルマン』

『デビルマン 誕生編』 1987年11月1日発売。キングレコード

『デビルマン 誕生編』 1987年11月1日発売。キングレコード

『デビルマン 妖鳥死麗濡編』 1990年2月25日発売。バンダイビジュアル

『デビルマン 妖鳥死麗濡編』 1990年2月25日発売。バンダイビジュアル

『デビルマン OVA COLLECTION』 2003年3月28日発売。バンダイビジュアル

2003年になってバンダイビジュアルより誕生編・妖鳥死麗濡編がセットとなった「OVA COLLECTION」(DVD)が発売されている。

デビルマン OVA COLLECTION [Blu-ray](誕生編・妖鳥死麗濡編)

『AMON デビルマン黙示録』2000年5月24日発売。

『AMON デビルマン黙示録』2000年5月24日発売。

『デビルマンレディー』(DEVILMAN LADY)

漫画版『デビルマンレディー』(1997年 - 2000年、週刊モーニング)

不動ジュンは本作の主人公でデビルマンレディーに変身する。

性格は活発でスポーツなどの高校教師をしているが、元は優秀な水泳選手だった。水泳部の合宿中にアスカ蘭の策略によりデビルマンレディーとして覚醒し、生徒達が変身したデビルビーストを倒す。その後、自らの戦いたいという欲求と身近な誰かを守りたいという目的のためにビーストと戦いを展開した。

中盤以降は戦いを重視する為に学校を退職。アニメ版ほど自分の変化に思い悩む事はなく、早期に自分の変化を受け入れ戦い続ける。

しかし、ジュンの正体は実は地獄から脱出し転生した「飛鳥了(サタン)」の女の部分であり、サタンの男の部分であるアスカと融合し完全なサタンとなった。

最後はデビルマンやデビルマンライガーらデーモン軍団を率いてミカエルの軍団との戦いを開始した。下に弟がいる。

漫画版『デビルマンレディー』(1997年 - 2000年、週刊モーニング)

アニメ版『デビルマンレディー』(1998年)

ファッションモデルをしている22歳の女性。実家は仙台。短大卒業後、モデルになる為に上京した。物語開始時は都心のマンションで一人暮らしをしていたが、後に滝浦和美が押しかけてきて同居することになる。デビルマンとして覚醒後、HAではビーストを駆る“ハンター(エグゼクター)”として扱われ、HA関係者からはコードネーム「ハンターJ」と呼ばれる。尚、ベイツのみが唯一、何度かだけ「デビルマンレディー」や「レディー」との呼称を用いた。

ある夜、突然自宅に現れたアスカ蘭により連れ出された倉庫で狼型ビースト・ウルヴァーに襲われ、命の危機に追い込まれた影響により「デビルマン」として覚醒する。翌朝それが悪夢ではなく現実だと自覚した際には衝動的に自殺を試みるも踏み切れず、結果、表面上はさほど変わらぬモデルとしての日常に戻りつつ、アスカの呼び出しに応じてはハンターとしてビーストを狩る二重生活を送ることとなる。

元来の陰気な性格も相まって、不条理な運命への絶望、先の見えぬ凄惨な戦いに対する葛藤と虚無感、そして獣の欲望への自己嫌悪に絶えず苦しむ。物語中盤では、和美の存在や前田の励ましもあってか「たとえ世界に居場所がなくとも“人”として生き続けたい」との前向きな思いも持っていることを吐露しているものの、その後、徐々に、しかし確実に狂い行く世界と自分自身への苦悩はむしろ日増しに深刻となり、情勢悪化とともに本人の精神もまた追い詰められていく。それは、和美との間に起こる束の間の幸福と最悪の悲劇により決定的となってしまう。

物語終盤では、楽園にてアスカに犯され、インフェルノに堕とされる。一時的に絶望し状況を受け入れようとするも、同じくインフェルノに堕ちていたかつての敵、そして和美との邂逅によって、アスカを討つことを決意。死んでいった全てのビーストやデビルマンの力と怨念、そして和美の愛をその身に凝集させ、復活。

インフェルノを脱し“悪魔”として地上に再臨し、“神の子”アスカと対峙する。終始不利な戦いとなるが、両翼、両腕を失いながらも逆転勝利する。そして月日が流れ、復旧し以前の活気を取り戻した街に、一人孤独に歩くジュンの姿があった。和美に似た少女や、尻尾が生えた子供達が元気に駆けていくのを静かに見送りながら、彼女は人知れず雑踏の中へ消えて行く。

アニメ版『デビルマンレディー』(1998年)

アニメ版『デビルマンレディー』のキャラクター相関図

デビルマンレディーはアスカ蘭の変身した姿「ゴッドチャイルド」と戦う。終始不利な戦いとなるが、両翼、両腕を失いながらも逆転勝利する。

『激マン!』 『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)2010年6月4日号より「デビルマンの章」の隔号連載を開始した。

激マン!(2010年 - 、週刊漫画ゴラク)
永井豪をモデルとした漫画家が主人公の自伝的漫画。「デビルマンの章」にて主人公「ながい激」がデビルマンを連載するまでの経緯と、連載時の舞台裏が描かれている。

劇中で漫画版『デビルマン』の連載が開始されてからは、ながいが描いた『デビルマン』本編のページを作中に挿入し、その演出意図や制作秘話などが並行して語られている。本作の『デビルマン』は再録ではなく新規描き下ろしであり、この章に関しては漫画版『デビルマン』のリメイク版的な側面も含まれる。

デビルマンの章
『デビルマン』執筆の舞台裏を中心に、編集部とのやりとりや、それに並行して連載していた『ハレンチ学園』の連載終了の経緯などが描かれる。

作中で『デビルマン』のページが何度も挿入されるが、当時存在しなかった携帯電話や兵器が出てきたり、ソビエト連邦がロシアに変更されたりするなど、内容の一部が現代風に変えられている。

また、挿入シーンには過激すぎて没になったシーンや、シレーヌ以降は勢いがなくなったことで連載打ち切りが決まって、泣く泣くカットしたと称するシーンも描かれている。

『激マン!』(2010年 - 、週刊漫画ゴラク)デビルマンの章

これは少年マガジンでは、やはりボツになってもしかたがない。

漫画「デビルマン」連載時は過激すぎて没になったシーン「見開きでのデビルマンによるシレーヌの空中ファック(レイプ)・シーン」

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