ダークハーフ、その概要!

英雄神ローダと6人の聖騎士が魔王を封印してから1000年がたちました。
人々は闇の恐怖から開放され、永きに渡り平和を享受していたのです。
ところが最近、どこからともなく現れた「魔王復活」の不穏な噂が・・・
人々の間で交わされるようになっっていました。
主人公であるファルコはこの噂を聞きつけ、魔王が封印されている魔王の頂へと向かいました。
しかし、運悪く魔王の復活に巻き込まれ、命を落としてしまうのでした。
不思議な声に導かれて死の淵から蘇ったファルコは、復活した魔王を倒すべく再び立ち上がります。
一方で、1000年に渡る封印から解き放たれた魔王。
自らを封印した聖騎士6人に復讐するために動き出すのです。
配下である3人の魔人の手助けを借り、聖騎士を追い求めて街へと繰り出しては人々を惨殺していく。
果たして、世界を制すのは英雄か、それとも魔王か!?
かくして、旋律の戦いの火ぶたは切って落とされたのでした!

難易度は悪魔的!?そのゲームシステムとは!?

本作は、一般のRPGとはかなりかけ離れた独特のゲームシステムを採用しています。
そのため、以下の点から人によって好き嫌いがはっきり出るようです。
純粋な好き嫌いというか、難易度の問題でもあるように思えますが・・・。
<独自のシステム、ソウルパワーの悪魔さ加減>
このゲームには、ソウルパワーというものがあります。
ソウルパワーは歩くたびに減少し、0になるとゲームオーバーになるのです。
敵との戦闘に勝利すれば回復するものの、その回復量は決して多いとは言えません。
また、ソウルパワーはフィールドやダンジョンを歩くだけで減り続けます。
プレイヤーはソウルパワー不足の心配や不安からストレスを感じることもあるでしょう。
個人差にもよりますけれど・・・。
さらに、ダンジョンの仕掛けや罠が難解なのもこのゲームの特徴です。
特に、落とし穴など何度も無駄に歩き回される罠が多いのも悪魔的特徴です。
余計に歩く分、ソウルパワーの消費が増えるため、ユーザーがストレスを感じやすいかもしれません。
まぁ、個人差も絶対的にありますがね・・・。
さらにさらに、セーブの回数が限られています。
セーブ後にセーブポイントが消滅します。
でも、セーブ後に少量ではございますが、ソウルパワーが手に入ります。
戦闘の難易度は悪魔的ではないにしろ、高めです。
序盤から十分な育成を図らなかったプレイヤーには、悪魔的地獄が待ち受けています。
特に勇者側がやばいです。ちゃんと育成することをオススメします。
というわけで、このゲームは、上記のことからソウルパワーを大きく消費するゲームバランスになっているのです。
もちろん、クリア可能な仕様ですが、キャラクターの十分な育成が必須条件となってきます。
そして、ソウルパワーがなくなるとゲームオーバーになるシステムのため、ソウルパワーの消費をできるだけ抑制したいと思うプレイヤーは大きなストレスを感じることになる・・・かもしれませんが、個人差ありきでお考えください。
シナリオは節単位で進み、節の最初は一定のソウルパワー値から始まるが、節の長さがどこまでかを知らないと、ソウルパワーが間に合うか不安に陥りやすいのも、確かに事実です。でも、どのゲームも先のことまで読めませんけどね・・。
最後に、キャラクターの育成が不十分なまま次の節へ進むと、敵の悪魔的圧倒的な強さから(どんなけ強いんだ!?という話になってきますが、マジです。)かなりの苦労を強いられることになるでしょう。
そのため、本作のゲームバランスを知らない方にはかなり難易度の高いゲームだといえます。
また、それを知っていたところで、難易度が急激に下がるわけでもないのですがね・・。


ダークハーフの特徴を語る!


メインキャラクター紹介!
<ファルコ>
人間側の主人公です。
一度、魔王の復活により命を奪われますが、不思議な声の導きにより再び蘇り魔王に立ち向かうのです。7日後に迫る、人類滅亡という運命を覆すために・・・。
当たり前ですが、元斗皇拳は使えません。
「え!?片方が義足!?」という説も全くないです。


<ギルバルト>
ファルコのパートナー。優秀な魔導士なのです。
実はソリアだった!などという説はありません。
また、諸説もありません。


<クレール>
ギルバルトと同じ優秀な魔導士です。謎おおき女性です。

<ルキュ>
本作のもう1人(人間ではない)の主人公です。魔王という職業の人々から大変恐れられた存在です。1000年くらい前に英雄神ローダと6人の聖騎士たちによって無理やり封印されていましたが、現在は眠りから覚めて「7日で人類滅殺!」宣言をした偉大なる魔王様です。
最大の特徴は「宝箱に一切の興味を示さない」ことです。そのおかげで、ルキュでプレイしているときは、当の本人が「くだらぬ箱」呼ばわりで、アイテムが一切とれないという傍迷惑な状況に強制的に陥ります。

<魔士ヴェルギル>
ルキュの忠実な家臣の1人です。大きな鎌が大好きな男性です。職業:悪魔
<魔人ディヴィズゥ>
ルキュの家臣です。ルキュの参謀的存在でいろいろアドバイスしてくれます。
<魔妖アーヴァ>
やはり家臣の1人、冷血な魔女として恐れられています。
<英雄神ローダ>
英雄の神?神の中の英雄?よくわからない存在だがルキュを封印した人です。
封印するときに、ルキュとある約束をしていたようです。何の約束でしょうか・・・。

<聖騎士>
ローダのおかげで封印に成功、その時に魔王の力を得て不老不死になっています。
この不死身の6人を消し去るのがルキュの目的でもあるようです。
ダークハーフという名の映画も有名!

1993年のアメリカ映画、あの有名なスティーブン・キングの小説が原案です。「イット」とか「スタンドバイミー」とか「ミザリー」とか「グリーンマイル」やら「シャイニング」もそうだし、最近では「ミスト」、そして「ドリームキャッチャー」など、数々の名作を生み出している天才、それがスティーブン。キングです。
また、監督はゾンビ映画といえばこの人「ジョージ・A・ロメロ」!この2人が作り出した作品、それがこの映画「ダークハーフ」なのです。
超簡単にあらすじを説明すると・・・
ある少年「サド」が原因不明の頭痛に襲われ、状況がやばいのでとりあえず手術した。
すると、眼だの鼻だの口だの歯だの、頭の中から色々出てきてしまう。
これはどうやら双子して生まれ、片方が弱くて吸収されていた説で解決。
とりあえずその場しのぎで摘出して、23年ほど放置。
その少年「サド」はすっかり大人になり、結婚して双子の子もいた。
職業は小説家。裏ではバイオレンス小説を別名義で書いていた。
そんな「サド」にある男が近寄ってきてこう言った。
「俺様と勝負しろ!」・・・え!?何が!?
こうして、二人の男は何故か小説をもくもくと書き続ける勝負をし出すのです。
そして、その男こそかつて兄と呼んだ男ジョージだったのです。ジャギ様ではなく・・・。
これだと話の全容がまったくつかめない上に、何が何だか分からないでしょう。
結局、何が言いたいかというと・・・
この映画は、存在しないはずの双子の一人(脳の中で成長していたという方)が実は生きていて(生きている理由は追及してはいけないお約束の元)どちらが生き残るか(吸収されるか)勝負するというのがクライマックスシーン、これが今作の内容に微妙に似ていると思って、載せてみました。ただ、それだけです・・・。
ちなみに、映画について詳しくは、mihocinema.comというサイトを見て頂けたら幸いです。
ダークハーフの悪魔的な裏ワザ!
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皆様の声!
話がそれましたが、まとめます!
主人公が2人、いわゆるダブルキャストという作りで、さらに人間と悪魔、そして最後は対決!という凄く特徴的なRPGです。ENIXが実際、常勤の映画をモチーフに考えたかは謎ですが、少なからず映画の影響も受けているのではないかと、感じています。
作品の内容もそれなりに面白いものだと思います。で、結局最後はどうなるの?
それは、自身の目で確かめて頂きたい所存にございますが、少しだけ触れましょう。

実は7日目に最終決戦があり、そこでルキュとファルコが闘います。最初にどちらをプレイヤー側にするか選択することによって、エンディングを選ぶ仕組みです。ファルコを選択したら、ルキュがラスボスで、逆ならファルコがラスボスという感じです。
でも、結果的には本来の主人公は果たしてどちらだったのか?その事実が痛いほど判明してしまう内容でした。それは、自身の目でお確かめ下さい。

このゲームのスゴイ点は、交互に動かしていく善と悪のプレイヤーの行動によって、とても感情的に考えさせられる仕様になっているところです。
善プレイヤーのファルコで助けまくった村人を、悪プレイヤーのルキュで殺しまくるという、ある種のせつなさ全快にして希望全壊の内容と展開には感服いたしました。
ちなみにグッドエンドの条件は、人類殲滅です!
あと、少しだけ残念な点があるとすれば、システム面ではソウルパワーによる「ガス欠的ゲームオーバーが邪魔なのと、どうしても完全にルキュ主体に発展していくストーリー性でしょうか・・・。

このシステム好きな人は好きでしょうね。冒頭でも書きましたが個人差があるはずです。
邪魔だけど、個人的にはそこまで嫌いではなかったです。
ただし、6日目のルキュの罠だらけのところでは、本当に久々にゲームごときでキレそうなくらい、頭にきましたけど。
また、シナリオがルキュひいきに見えるのは、多分ファルコが全く喋らないからでしょう。
ルキュの会話の内容が結構笑えたりして、魔王様に好感を持ってしまうのは、このゲームの作り自体が影響していますね。
今思うと、この時代の懐かしきゲームには、他に類をみない特徴がふんだんに盛り込まれていたような気がします。このダークハーフというゲームも、そんな優秀で有数な傑作ではないでしょうか。

そんなわけで、最後にいつもの一言・・・
「このゲーム、かなりオススメです!機会があれば、ぜひトライしてみてください。」
ちなみに、このゲームでどうしてもエンディングが見たい方は、実機では難易度高過ぎて、ほぼ不可能に近いので、時間節約という意味も込めて「エミュレーター」でプレイすることをつよ~くオススメ致します!6日目のルキュの罠だらけのところを実機でクリアした人は、まさに神です。