松本人志のエッセイ「遺書」 尖がってた頃の爆弾発言!今はかなり丸くなりましたよね

松本人志のエッセイ「遺書」 尖がってた頃の爆弾発言!今はかなり丸くなりましたよね

1994年に発売され、大ベストセラーとなった松本人志のエッセイ「遺書」。週刊朝日に連載されたコラムが書籍化された一冊。また、過激な発言内容も話題となりました。その発言と現在の彼の現状も比較してみました。


尖った攻撃的な発言が多かった 「遺書」

「遺書」 1994年発売 朝日新聞社

読者レビュー

若い頃から不世出の天才ぶりを発揮していた松本人志

終始「怒り」が充満している連載

大御所・横山やすしのこだわりに対して

横山やすしが司会を務めたテレビ番組「ザ・テレビ演芸」に、新人のダウンタウンが出演し、漫才をやり終えた直後、
「チンピラの立ち話じゃ!」と舞台袖から飛び出してきて、どなられたというエピソードを松本が披露。

この回のタイトルは「あのとき横山やっさんを殴っといたらよかったわけ」でした。

チンピラはお前じや、というツッコミを入れられないほど、彼はわめき散らした。オレは何度も手が出そうになったが、とりあえずガマンすることにした (殴っといたらよかった)。番組が終わってからも、漫才とはこういうもんだとお説教が続いた。    ただ、何もオレはこの場をかりて、横山やすしの悪口を書きたいわけではない。師匠と言われる人たちの多くは、「あんなもん漫才じやない」とか「漫才とは……」などとわけの分からんこだわりのようなものを持っている。それに対して、オレは怒りを感じるのだ。    もともと漫才とは、そんなこ難しいものではないのだ。舞台の上で、二人がおもしろい会話をする、それだけのことなのだ。    チンピラの立ち話でおおいに結構だ。チンピラが立ち話をしているので、聞いてみたらおもしろかった。最高やないか! それこそオレの目指す漫才なのである。    間が悪い、テンポがどうした……関係ない。笑えるか笑えないかがいちばん大事なことであり、テクニックは後からついてくるものである。    最近、若い漫才師が育たないいちばん大きな理由がそこにあることをなぜ気づかないのだろうか? 漫才を思うあまり、逆に漫才を衰退させているのだ。皮肉な話である。そんな奇妙なこだわりは、一刻も早く捨てるべきだ。

http://kyoto-gakusyuu.jp/tusin03/030804.htm

※昭和57年「ザ・テレビ演芸」出演時の貴重映像
「そいつの家燃やしてん」等、TV向きではない漫才内容に激しくキレるやっさん。
あの甲高い声を久々に聞きました!

ちなみに当時はライト兄弟のコンビ名でした。

いいともの客に対して

いいともレギュラー時のダウンタウン

無神経な番組ADに対して

上記エピソードは、松本が出演していた深夜番組でのワンシーン。
番組を盛り上げる為に、ADが前説時に何気なく言った「笑ってあげてください」の一言に対して、「体じゅうの血管が全部浮き出るほどムカついた」と書いてありました。
客にコビを売って、笑ってもらうのではなく、笑わせるつもりでやるべきと説きます。

「客にコビたような笑いなど、クソくらえだ!」と書いた後に、同期のトミーズについて批判しています。
彼らの番組のエンディングで、観覧車1人ひとりに握手をしていた事に対して、コビを売ってるようにしか見えなかったそうです。「トミーズがおもしろければ、そんなことをしないでも、ファンは減らない。」と強く言及しています。

遺書では他にも、道を知らないタクシーの運転手や面白い話をしてとせがむクラブ(お話する店)の女性にもキレています。
運転手には、道を知らないことを恥だと思わないのか。クラブの女性には、金を払ってきているのに、何故笑わせねばならないのか、客を楽しませる仕事を放棄している点に憤慨しています。

何の仕事にもプロ意識を求める松本人志の人生哲学がよく分かるエピソード。
触ると火傷しそうな当時30歳前後の松本人志は、話術含めキレッキレでした!

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