アニメのオープニングテーマ、かなりカッコいいです
進撃の巨人
2009年9月9日に講談社の少年マガジン編集部から発行が開始された『別冊少年マガジン』10月号(創刊号)で連載を開始。
新人作家の初連載作品であるにもかかわらず2011年には第35回講談社漫画賞の少年部門を受賞するなど、各方面から高い評価を受けた。
本作の世界観はダーク・ファンタジー的な要素が強く、少年漫画としては残酷な描写も多く描かれている(人間達が巨人に襲撃・捕食されるシーンや、身体が損壊するシーンなど)。
作者によると、出版サイドからは「人体の断面を描いてはいけない」という程度の表現規制しか受けていないという。
舞台設定
人間VS巨人
で断片的に公開される設定以外には謎が多く、文明の破局を経た退行後の世界であるのか、完全な架空世界であるのかなども明確にされていない。
本作品単行本の表紙カバーを外すと、巨人から逃げて海を越え、もう1つの土地の壁の中に移住する人々を描いた中世の古文書風の絵が見られる。絵に書き込まれた文字は一見解読不能であるが、逆さにすると、カタカナで記された日本語になっている。
いわゆる「勧善懲悪」といったシンプルな世界観はない
そもそも人類と巨人のどちらが正しいのかも、現段階では不明
強大な侵略者に対して無力な人間、という設定は昭和アニメと近い。
しかし例えばウルトラマンや仮面ライダー、キン肉マンや孫悟空といったヒーロー(正義の味方)が登場し、人類の敵と対峙する勧善懲悪モノとは異なり、進撃の巨人では強い味方が不在、あるいは強さの制御不能な状況下で次々に人類が追い込まれる展開。
早い段階から次々と主要キャラクターが倒れていく。
社会的評価
本作は様々な社会的評価を受けている。
代表的なものは『オトナファミ』2010 August号掲載「NEXTブレイク漫画ランキングBEST50」第2位、『ダ・ヴィンチ』(メディアファクトリー)2010年9月号にてプラチナ本への選出、『このマンガがすごい! 2011』オトコ編第1位、全国書店員が選んだおすすめコミック2011第1位、第4回マンガ大賞第7位、第35回講談社漫画賞少年部門受賞、第1回SUGOI JAPANマンガ部門グランプリなど。
また評論家の宇野常寛は「この作品は「ゴジラ」第1作に代表されるような昭和時代の怪獣映画や変身ヒーロー物の作品内にて、国家や戦争といった個人ではどうにもならない物のイメージを持って登場した“大きなもの”を備えている。しかし21世紀となった現在では“大きなもの”のイメージを過去のようにステレオタイプな悪役にせず新たに更新する必要があるものの、その姿はまだどう変わるか分からない。それでも“分からない大きなもの”をどう受け止めるかというテーマに対して主人公達は正面から格闘していて、その本質から逃げない姿勢が読者を惹き付けているのではないか」と評している。
昭和の漫画にはない絶望的な世界観
物語はまだ途中ですが、この先にハッピーエンディングが待ち受けているとは思えません。
強いヒーローを応援する、ではなく誰を信じればよいのかわからない。
信じたキャラクターが生き残り続けるかもわからない。
そんなところが「進撃の巨人」の特徴であり、多くの人から支持されている世界観なのだと思います。