「ミニコンポ」
ミニコンポは音響機器の一形態。ミニ・コンポーネント・システムの略。
時代や地域、メーカー、販売店などによって定義内容に幅があるものの、一般的に据置型でスピーカーが分離できるオーディオ・システム一般を指しています。
ミニコンポの全景
元々はレコードプレーヤー、アンプ、スピーカーなどが独立した製品として提供されるコンポーネントステレオに分類され、19インチラック実装のプロ用オーディオ機器を範とした幅17インチ(約432ミリ)のフルサイズコンポを横幅で80%程度に縮小したサイズの製品を、当初はミニコンポと呼ばずミニ・ステレオと呼びました。
各社の発売が集中したミニコンポ元年ともいえる1978年当時、ミニコンポという名称を使用していたのはパイオニアのMiniシリーズとアイワのマイスペースシリーズのみ。、A4サイズを採用したTechnicsはコンサイスコンポ、当時最小のB5サイズで発売した東芝Aurexではマイクロコンポという名称を用いていましたが、分かりやすさから次第にミニコンポという名称が普及していくことに。
音楽パッケージの形態がLPレコードからCDに移行すると更に小型化が進んでいきました。
「ステレオ」の普及は1960年代から
そもそもの「ステレオ」普及は1960年代から始まります。上記のように1970〜1980年代に流行したコンポーネントステレオに代表される、大型のシステムが大半でしたが、より小型のステレオとしてレシーバーとレコードプレーヤーをひとつの筐体に収めて、スピーカーを付属したモジュラーステレオが1960年代後半から登場しました。後にカセットデッキが搭載されたモデルも登場して1970年代後半までステレオのエントリーモデルの主流となっていきまいた。
イコライザーやサラウンド音声に感動
1980年代後半になるとCDプレーヤーが標準となり、若者の目を引く派手なグラフィックイコライザーの搭載や、一部の高級機ではレーザーディスクプレーヤーの搭載、テレビと連携したサラウンド音声にも対応するなど多機能化が進みます。
私たちが羨望のまなざしを向け始めたのはこの頃だったかもしれませんね。筐体はプラスチックなどでコストダウンしやすい黒色がボディーカラーの主流になって行きました。
イコライザーがカッコよかった!
中学生や高校生の頃にお小遣いをはたいて購入した人も多いのではないでしょうか。当時はただただ大きくて低い音が出そうなコンポが欲しかった!!
また当時ブラウン管テレビの音声よりも、ミニコンポに音声出力部を繋いだほうが格段に良い音が出ましたよね。うちはリビングのテレビが14インチとち画面は小さかったのですが、ミニコンポに繋いで大きな音で歌番組を観ていましたよ。
オールインワンの低価格路線でおなじみ「aiwa」
1990年代に入ると、アイワが各ユニットの接続が不要な一体型(オールインワン)のミニコンポを発売し、低価格モデルが普及し始めます。圧倒的に値段が魅力的でしたよね。でもちょっとカッコよくなかったんだよなあ。。。
ケンウッドは高級なのでアイワ(aiwa)でした。 ミニコンポやラジカセ、アイワのオーディオ機器を振り返る。 - Middle Edge(ミドルエッジ)
みんな憧れたKENWOOD
90年代にMDが台頭すると、カセットデッキに代わりMDデッキを搭載した機種が登場。
低価格モデルの価格競争が激しくなる一方で、ケンウッド、オンキヨー、デノン、ティアックなどからは、小型サイズの高級オーディオといった趣きを持ったミニコンポが登場します。
ミニコンポの頂点!KENWOOD ROXYとは? - Middle Edge(ミドルエッジ)
みなさんはコンポをゲット出来ましたか?
aiwaを買ってもらった筆者の当時の家庭内会話
そう、当時団地住まいだった筆者。
仮にKENWOODがゲットできたとしても、置く場所などなかったのでした。
1991年のコンポ売れ行きランキング
【ミニコンポ】1991年の売れ筋ブランド別ミニ・コンポ!ランキング【+さくらや売れ筋ランキング1991年3月】 - Middle Edge(ミドルエッジ)
魅力的だった各社のミニコンポ
私は中学生の頃、友達がミニコンポ買うことになるとみんなで一緒に秋葉原まで繰り出して、一日中歩き回って買うのが定番でした。
この頃に金額交渉を覚えたのも懐かしい思い出ですね。カセットテープのおまけを何十本ももらったりして。
目移りしちゃうほど、コンポの売り場は楽しかったですね
以下、代表的な各メーカーからリリースされたミニコンポシリーズを列記します。出来るだけ当時のCM動画も探してみました。やっぱりいいタレントさんが登場してますよね~。
アイワ
-My Pace
-STRASSER
-CDざんまい
オンキヨー
-Radian
-ESSAY
-INTEC
-FR
-CR(最上位機種はネットワークオーディオに対応)
-X-UD/X-U
ケンウッド
-ROXY
-ESPACE
-ALLORA(後にはNEW ALLORAと表記)
-FORVISM(LDプレーヤー搭載)
-K's
-WOODSTOCK(CDラジカセとシリーズ名を共用)
-Avino
-AFiNA
-Kseries(最上位機種はネットワークオーディオに対応)
-ProDino
山水電気(サンスイ)
-CLUB SANSUI
-E-COMPO
シャープ
-OPTONICA・LIVE-50
-ZETA
-MD COMPO
-MD Studio(MDシステムとシリーズ名を共用)
-Auvi
ソニー
-PRESICE(プリメインアンプとチューナーの幅を215mmにまで小型化)
-NewYork(日本初のプリメインアンプ・FM/AMチューナー・カセットデッキ一体型レシーバーシステムの祖)
-FALCON(パワーアンプをスピーカーに内蔵させることでユニットの小型化を実現)
-Liberty
-STANZ
-pixy
-COMPO S
-Qbric
-pepz
-Listen
-SoundGate
-BitPlay(Windows 2000搭載のAVコンポ)
-NETJUKE
-MAP-S1(ネットワークオーディオ対応CDレシーバーシステム)
-HAP-S1(CDプレーヤーの代わりにハードディスクを搭載)
-CMT-SBTシリーズ
デノン
-Lapisia
-ef
-PRESTA
-CONCEPT
-音聴箱
-Fシリーズ
-Mシリーズ
-Nシリーズ
東芝
-Aurex
日本ビクター
-CREATION
-ROBOT COMPO(発売当初はクリエイションシリーズの一つ)
-COMPO34
-MEZZO
-Arte
-HMV
-O Compo
-Lip×Lap
-aosis
-ETERNO
-Memory COMPO
-WOOD CONE(最上位機種はネットワークオーディオに対応)
パイオニア
-Mini Component
-Private(クラスで唯一レーザーディスクプレーヤーを搭載)
-Private PRO(プレミアムミニコンポの祖となったシリーズ)
-WAVE(Privateベースの上位機)
-SELFIE←私はコレでした!
-FX(各ユニット間、光ケーブルによりフルデジタル接続)
-RMX
-FILL
-L+
-I-D(DVDプレーヤー搭載)
-X-Zシリーズ
-MusicTap(PLC搭載)
-XC-HMシリーズ(上位機種はネットワークオーディオに対応)
-X-CMシリーズ
-X-EMシリーズ
パナソニック
-コンサイス(初めはテクニクスブランドでの生産、その後現在のパナソニックブランドでも生産)
-コンサイス・G
-HALFコンポ
-RESTY(上位機種にはDCCデッキ搭載)
-P-COMPO
-D-dock
-SC-PMシリーズ
-SC-PMXシリーズ(上位機種はネットワークオーディオに対応)
日立製作所
-Lo-D
-Wing
-PeeWee
ブラザー工業
-JOYSOUND(シリーズ名ではなく、ブラザーのオーディオブランド)
BOSE
-AMS
-WestBorough
-3・2・1(AVコンポ)
ヤマハ
-TIFFANY(ASTシステム搭載)
-TOP-ART
-CinemaStation(AVコンポ)
-Piano Craft
-MCR-Nシリーズ
更なる憧れ「ウーファー」
スーパーウーファーに憧れました
部屋でも車でも!僕たちのコンポの主役はスーパーウーファー!その名称の由来と機能面について確認。 - Middle Edge(ミドルエッジ)
ミニコンポの前はラジカセでした!
みんな好きだった懐かしのラジカセ
やがて時代はMDへ
【MD/ミニディスク】レンタルCDをダビングしまくったあの頃
高根の花だったLD(レーザーディスク)
【レーザーディスク物語】いまの若い人たちはLDなんて知らないんだろうなあ