松原千明
松原千明は、カネボウ「レディ80」のキャンペーンガールに選出され、芸能活動を開始。「レディ80」シリーズのCMに数多く出演しました。「レディ80口紅」のCMソングは、渡辺真知子の7枚目のシングル『唇よ、熱く君を語れ』です。さらに、過去のカネボウのCMモデル4人(夏目雅子、服部真湖、古手川祐子、壇ちひろ)とも共演しています。
相田寿美緒
相田寿美緒は、1983年、カネボウの水着キャンペーンガールに選出され、「'83夏のキャンペーン」の新商品「レディ80 ライトファンデーション」のCMに起用されました。彼女の "手ブラ" が印象的なCMです。CMソングは、YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の7枚目のシングル『君に、胸キュン。』。YMO最大のヒット曲で、曲名の "胸キュン" はCMのキャッチコピーです。
相田寿美緒は、のちにプロ野球選手の荒木大輔と結婚し、話題になりました。
松田聖子
松田聖子は、資生堂「エクボ」のCMではCMソングのみの起用でしたが、カネボウのCMでは、CMソングだけでなくCMモデルとしても起用されました。出演したCMは1984年、「'84春のキャンペーン」の新商品「バイオ口紅」。CMソングは、彼女の16枚目のシングル『Rock'n Rouge』です。キャッチコピーは「聖子の口紅」で、サビの「PURE PURE LIPS」の歌詞は、カネボウが事前に指定したフレーズと言われています。
沢口靖子
沢口靖子は、1984年「第1回東宝シンデレラ」でグランプリを受賞すると、1985年には、NHK朝の連続テレビ小説『澪つくし』に主演。同年、カネボウ「'85春のキャンペーン」の「BIOメイクシリーズ」のCMに起用され、人気に拍車をかけました。CMソングは、ALFEEの20枚目のシングル『シンデレラは眠れない』で、リードボーカルは坂崎幸之助です。
実は、沢口靖子が、ALFEEの曲を使ったCMに出演するのはこれが二度目。前回は江崎グリコの「グリコアーモンドチョコレート」のCMで、CMソングは『恋人達のペイヴメント』でした。
麻生祐未
麻生祐未は、1985年、カネボウの水着キャンペーンガールに選出され、「'85夏のキャンペーン」の新商品「サンセラミィ フレッシュパクト」のCMに起用されました。CMソングは、吉川晃司の5枚目のシングル『にくまれそうなNEWフェイス』でオリコン1位と大ヒット。麻生祐未はすでに女優やタレントとして活動していましたが、本CMによりさらに人気に拍車をかけました。
鈴木保奈美
鈴木保奈美は、1984年、第9回ホリプロタレントスカウトキャラバンで審査員特別賞を受賞(グランプリは井森美幸)。これをきっかけに1986年、女優としてデビューし、カネボウのベースメイクブランド「サンセラミィ」のCMに起用されました。キャッチコピーは「ちょっとや そっとじゃ くずれない。」その後、トレンディドラマに出演し、一大ブームを築いたことは言うまでもありません。
鈴木保奈美は、1990年代に入っても「キリア」「レヴュー」「テスティモ」など、長年にわたってカネボウのCMモデルを務めました。
小泉今日子
1987年当時、トップアイドルとして人気絶頂だった小泉今日子。資生堂のイメージの強い彼女ですが、最初の化粧品CMはカネボウです。カネボウの春の口紅「アクアルージュ」のCMに、CMモデル、CMソングの両方で起用されました。CMソングは、彼女の21枚目のシングル『水のルージュ』で、CMの人気とともに、本曲もオリコン1位を獲得。タイトルは、CMのキャッチコピーにもなっています。
南野陽子
1988年、『スケバン刑事』シリーズで人気を博し、女優、アイドル歌手として人気絶頂だった南野陽子。カネボウ「'88春のキャンペーン」の新商品「フィットネット口紅」のCMに起用され、さらに人気を博しました。CMソングは、彼女の11枚目のシングル『吐息でネット。』。南野陽子最大のヒット曲で、キャッチコピーは曲名と同じです。
浅香唯
1988年、『スケバン刑事』シリーズのテレビドラマ、映画の撮影が終わり、アイドルとして活躍していた浅香唯。異例の水着での起用となったのが、カネボウ「'88夏のプロモーション」の新商品「Cファンデーション」のCMです。CMソングは、彼女の10枚目のシングル『C-Girl』。浅香唯最大のヒット曲で、キャッチコピーは「夏はC」です。
工藤静香
1987年におニャン子クラブを卒業して以後、ソロとして順調に活躍していた工藤静香。1988年、カネボウ「'88秋のキャンペーン」の「フィットネットアイ」のCMに、CMモデル、CMソングの両方で起用されました。CMソングは、彼女の5枚目のシングル『MUGO・ん…色っぽい』で、キャッチコピーは「ん、色っぽい」です。作詞は中島みゆき、作曲は後藤次利のコンビで、中島みゆきはその後、工藤静香の楽曲の多くを手がけることになります。
最後にご紹介した3人は、結果的に、1980年代後半の「アイドル四天王」のうちの3人の楽曲およびCM出演となりました。前回の「資生堂編」の中山美穂と合わせると、4人勢ぞろいとなります。