山田裕貴→山田和利(プロ野球選手)
山田裕貴は、徳川家家臣・本多忠勝役で出演。のちに、徳川四天王の一人となる重要人物です。ドラマでは、血気盛んで歯に衣着せぬ物言いをするところもありますが、家康を思う忠義心や的確な判断力のある頼もしい家臣を演じています。
父親は、元プロ野球選手の山田和利。中日・広島で活躍した選手で、中日時代には1988年のリーグ優勝に貢献し、広島時代の1995年には二桁本塁打を記録しました。現役引退後は、古巣の中日・広島でコーチを務め、いずれもリーグ優勝に貢献しています。
2018年には、息子が中日対ヤクルトの始球式に登板しました。

山田裕貴:2018年8月10日 ナゴヤドームにて
山田裕貴が父・和利の背番号30を着けナゴヤドームのマウンドに登板(写真7枚) - 映画ナタリー
大森南朋→麿赤兒(俳優)
大森南朋は、徳川家の筆頭家老・酒井忠次役で出演。のちに、徳川四天王の一人となる重要人物です。ドラマでは、家康の家臣をまとめ、家康に提言する頼もしい重臣として活躍しています。
父親は、俳優の麿赤兒。兄は映画監督の大森立嗣で、兄が監督した映画『まほろ駅前多田便利軒』では、麿赤兒・大森南朋の親子共演が実現しています。因みに、麿赤兒の本名は大森宏です。
中村勘九郎→中村勘三郎(歌舞伎役者)
六代目中村勘九郎は、京都の豪商・茶屋四郎次郎役で出演。ドラマでは、家康に尽くす商人で、"金平糖を入手した人" と言った方がわかりやすいかもしれません。
父親は、歌舞伎役者の故・十八代目中村勘三郎。NHK大河ドラマでは、1999年の『元禄繚乱』で父親が、2019年の『いだてん〜東京オリムピック噺〜』で息子が主役を演じています。親子で大河ドラマ主演を果たしたのは彼らと、緒形拳・直人親子だけです。
野村萬斎→野村万作(能楽師)
野村萬斎は、駿河・遠江・三河の三国を治める大名・今川義元役で出演。ドラマでは、典型的な "バカ殿様" として描かれることの多い義元ですが、本作では、家康が尊敬する父親のような存在として、威厳を持って描かれました。
父親は、能楽師の野村万作。お茶の間では、1977年に放映されたネスカフェゴールドブレンドのCM「違いがわかる男」がおなじみです。
眞栄田郷敦→千葉真一(俳優)
眞栄田郷敦は、武田信玄の息子・武田四郎勝頼役で出演。ドラマでは、瀬名と松平信康の計画を織田信長に漏洩し、その後の展開に大きな影響を与えました。
父親は、俳優の故・千葉真一。千葉の再婚相手との間に誕生した次男で、兄は同じく俳優の新田真剣佑、また、女優の真瀬樹里は異母姉です。因みに、本名も "まえだ ごうどん (Gordon Maeda)" ですが、漢字では "前田郷敦" と書きます。Gordonの名の由来は、父親が海外で脚本を書く際に使っていたペンネームとのことです。

眞栄田郷敦:2022年10月 第35回東京国際映画祭にて
中村七之助→中村勘三郎(歌舞伎役者)
二代目中村七之助は、石田三成役で出演(予定)。
父親は、歌舞伎役者の故・十八代目中村勘三郎で、先述した兄の六代目中村勘九郎は、茶屋四郎次郎役で先行して出演しています。実は、父親が主演した1999年の大河ドラマ『元禄繚乱』に出演しており、この時は親子共演で大石内蔵助・主税の親子役を演じました。また、兄が主演した2019年の『いだてん〜東京オリムピック噺〜』にも出演しており、兄弟そろっての大河ドラマ出演はこれが二度目です。
駿河太郎→笑福亭鶴瓶(落語家)
駿河太郎は、北条氏政役で出演(予定)。
父親は、落語家・タレントの笑福亭鶴瓶です。太郎は、元々はミュージシャンとして活動していましたが、30歳を機に俳優に転向。2011年、2014年のヤマキのCM、2013年のTBS系ドラマ『半沢直樹』では、鶴瓶との親子共演を果たしています。因みに、笑福亭鶴瓶の本名は、駿河学です。
佐藤浩市→三國連太郎(俳優)
佐藤浩市は、真田昌幸役で出演(予定)。
最も有名な二世俳優の一人で、父親はもちろん、俳優の故・三國連太郎です。長年、親子間に確執がありましたが、三國の晩年には解消されており、2008年には、ANAのCMで親子共演を果たしています。親子二代に渡って超有名俳優という希少な例と言えるでしょう。因みに、三國連太郎の本名は、佐藤政雄です。
その他では・・・
その他では、空誓上人を演じた三代目市川右團次の父親が日本舞踊飛鳥流家元の故・飛鳥峯王、語りの寺島しのぶの父親が七代目尾上菊五郎、母親が富司純子です。
2023年7月現在、ようやく「本能寺の変」が終わったところ。これから秀吉の時代へと移り、関ヶ原、江戸幕府はまだまだ先です。ドラマの展開が気になりますが、違った視点で、二世俳優の演技にも注目したいところです。