片桐はいりの 映画&映画館LOVE 172cmのスタイルのよいボディ、つぶらな瞳、極端に張ったエラ、オカッパ頭、奇跡の取り合わせ、唯一無二の存在感

片桐はいりの 映画&映画館LOVE 172cmのスタイルのよいボディ、つぶらな瞳、極端に張ったエラ、オカッパ頭、奇跡の取り合わせ、唯一無二の存在感

自称「映画館出身」、名前も「映画館もぎり」に改名したいというほど映画館LOVE。女優としてどれだけ売れようが、決して「もぎり」スピリッツを忘れない片桐はいり。真夜中になるとガラスの靴を履いてカボチャの馬車で姿を消すという。ウソだけど。


本名は「片桐由美」
172cmのスタイルのよいボディ、つぶらな瞳、極端に張ったエラ、オカッパ頭という唯一無二の存在感、そして「裸同然もコスプレも辞さぬ」覚悟で、舞台、映画、ドラマ、そして様々なジャンルのテレビ番組にも出演。
しかし本人いわく肩書は、女優やタレント、芸能人でもなく、
「映画館出身」
名前も片桐はいりではなく
「映画館もぎり」
にしたいというくらい映画と映画館を愛している。

1963年1月18日、
「東京の南の外れの下町」
という東京湾に近い大田区大森で生まれ、両親と弟の4人家族で育った。、
家は、祖父母から続くもので母屋の横に蔵があり、表玄関はお寺のような立派で、食事どきにはレコードでクラシック音楽をかかるような家庭で育った。
「人並外れた暑がり」
で小学校では冬に教室にダルマストーブが出され、日直がコークスを取りにいって休み時間にくべるシステムだったが、頼まれもしないのにストーブ番を買って出て、炭の量を最小限にした。
中学校は、黒柳徹子も通ったカトリック系の中高一貫校、香蘭女学校をお受験し、合格。
ストーブではなくセントラルヒーティングだったので、特別に夏用制服を着ることと窓際の席に座ることを許され、スキマ風でしのいだ。
毎日、大好きな「アルプスの少女ハイジ」の主題歌を歌っているうちにクラスメイトに
「はいり」
と呼ばれるようになり、テストの答案用紙の名前の欄にも「片桐はいり」と書くようになった。
また「サザエさん」も好きで原作者の長谷川町子の自宅を訪問してサインをもらったこともあった。
勉強では算数、数学が苦手で
「数字が並んでいるのをみるだけで脳がブズズとフリーズ」
中・高と学年最下位を争い、追試中、腕組みする先生に
「お願いだから頑張って計算して1問でもいいから答えを埋めて」
といわれ、白目をむいた。

ちなみに中学時代、数学の最下位を争った八千代ちゃんは
「数学はビリでも、なぜか大物感を漂わせる不思議な存在だった」
というが、そういう片桐はいりは、周囲を笑わせる、笑わそうとする人間で、身の回りで起こったことを、どう伝えたら1番ウケてオトせるか、その構成を考えながら登下校。
大人になり女優になっても
「自分が面白いと思えるように演じ、自分が笑えるかどうかを大切にしている」
「演技でも、プッと思わず吹き出しちゃうような意外性が必要だと思ってますし、私の中で笑えないものはやりたくないって思ってしまいます」
少しガンコな面もあり、学校で絵を描いているとき、先生に
「片桐さん、お花を描いたのねー」
といわれると、花を描いているのに人から決めつけられるのが嫌いなので
「いえ、違います。
お花じゃないです」
と否定した。
「あまのじゃくですよね。
普通の感じにおさまりたくないというか、そういうところがあった。
今でも『これってこういうもんでしょ』っていう安易な決めつけが大嫌い。
台本読んで、そういう考えを感じとったら多分やらない。
そんなもんでしょってくくらないで!って思っちゃいます」

映画との出会いは、幼稚園のとき。
親に連れられ、有楽町の日比谷映画(現:TOHOシネマズ日比谷)で、ウォルト・ディズニーが製作したアニメ映画「101匹わんちゃん」を観た。
それ以来、映画が大好きになり、どんな映画を観ても、たいていは口がきけないくらい感動。
あまりに入り込みすぎて、終わると一言もしゃべれなくなってしまい、「101匹わんちゃん」を観たときは、ビルが建ち並ぶ日比谷の街並みに
「ここはロンドン?」
スティーヴン・スピルバーグ監督作品、巨大ホオジロザメの恐怖を描いた「Jaws」を観た後は、湯船に浸かれなくなった。
風呂はしばらくするとなんとか入れるようになったが、海で泳げるようになるまで数年を要した。

小学生のとき、母親と共にお出かけし、渋谷の東急名画座で「ローマの休日」を鑑賞。
それはヨーロッパ最古の王室の王位継承者で、欧州各国を親善旅行で訪れていたアン王女が、こっそり夜のローマの街へ脱け出し、アメリカ人新聞記者、ジョーと出会う物語。
映画が始まって最初は、アン王女を演じるオードリー・ヘプバーンを
「エラが張ったおかしな顔」
と思っていたが、話が進むうちにどんどんチャーミングにみえてきて、最後は
「キレイ」
「カワイイ」
と大興奮。
物心ついたときからオカッパ頭とエラの張った顔で
「仁鶴」
「仁鶴の娘」
「ホームベースガヘルメットをかぶってる」
などといわれ続けてきたので
「角ばった顔に生まれても美しいと称えられる人がいる!」
と衝撃を受けた。
そして普段、滅多におねだりなどしないのに、頭を下げてパンフレットを買ってもらった。
その表紙にはティアラをつけたアン王女が微笑んでいて、それを勉強机に据え、毎日、朝夕、鏡のように眺めた。
すると堂々と口角を上げて、歯をみせて笑えるようになった。

「映画に出会ったとき、それまで脳内で妄想していた夢の世界が目の前に広がっていて、その中に入っちゃえるような感覚を覚えました。
映画館へいくことで宇宙にもいけたし、外国の人と友達になることもできた」
という片桐はいりは、中学、高校とお小遣いをやりくりしながらマメに映画へ通った。
家から学校まで30~40分。
学校が終わった後、有楽町まで約40分。
映画を観てから家に帰ると必然的に遅くなった。
「帰りが遅くなるたびに父親に怒られたけど、この特別な課外活動のおかげでグレもせず、大した間違いも犯さず、とりあえずまっとうな大人になれたのだと今も信じている」
たまにクラスの友達と一緒に映画にいくと
「離れた場所で観させて」
といって、独りで背筋を伸ばして身じろぎもせずにスクリーンに観入った。
「だいたいせっかくロバート・レッドフォードやポール・ニューマンと同じ世界にいるときに、なぜ学校の友達のヒソヒソ声で呼び戻されなければならないのかわからなかった。
勉強とか学校生活というものにはうまく馴染めなったわたしには、放課後や週末ごとの映画通いは、日曜の礼拝に通うような、それは神聖な行事だった。
映画を観ている間だけ何かから救われる。
そんな映画好きの夢がパンパンに膨らんでいた中学時代、新聞広告で「あゝ野麦峠」という映画のエキストラとして10代の少女が大量募集されていることを知ると、使命を感じ、勇んで応募。
しかしやがて送られてきた書類をみると募集要項に
「地毛で結えるように髪の毛は肩より長くなくてはならなりません」
とあったため、生まれてからずっと刈り上げオカッパ主義だったため、断念した。

香蘭女学校を卒業後、成蹊大学文学部日本文学科へ進学。
受験勉強中、
「大学に入ったら映画館で働きながら映画を観まくるんだ」
と決めていた片桐はいりは、幼い頃から通い慣れた日比野、有楽町、銀座界隈の映画館に片っぱしに電話した。
映画が好きなら、演者や制作者を志し、それに携わる仕事を探してもよさそうだが、
「ウットリするようなラブシーンの後ろで何十人のスタッフがカメラやマイクを構えているなんて想像すらしたくない。
目の前の光景がつくりものだなんて考えたくもなかった。
だからいくら好きでも映画の中で働きたいとは思わなかった。
とにかくスクリーンのそばにいたい。
映画のそばで働ける仕事がしたい」
日比野スカラ座、日劇、有楽座、丸の内ピカデリーは、東宝や松竹の直営で、働いている人は全員、正社員。
唯一、学生アルバイトを採用していたのが銀座4丁目の交差点、和光の裏にある銀座文化劇場(現「シネスイッチ銀座)だった。
「中高生の頃、名画座なのに1本立てで、しかも250円という手軽さが気に入って通っていた、なじみの映画館だった。
父親が死ぬまでJRのことを『国鉄』と呼んではばからなかったように、わたしも新しいシャレた名前を呼び慣れず、今なお『銀座文化』と呼んでいる」

銀座文化劇場のアルバイトは、

売店の売り子
切符売り場
入り口での受付、半券を切る「もぎり」業務

と3種類の仕事があったが、片桐はいりは入り口に配属された。
そして十数名いるもぎり嬢の1人となって、客を呼び込み、入場券をもぎって
「半券、お持ちください」
といって進路へ誘導し、ドアの開け閉めを行った。
映画館で働くようになって初めて誰もいない劇場を体験。
「朝一の開場前、最終回の客がはけた後、がらんどうの大きな空間を独り占めできる気分は最高だった」

「出札小屋」と呼ばれた切符売り場は、アルバイトでも少し経験を積んだ「お姉さん」が入る場所だった。
片桐はいりは、人手が足りないときに初めて入り、エラい目に遭った。
もぎりをしていて、客と金銭のやり取りが発生するのはパンフレットの販売のみ。
その350円の50円がうっとうしく感じられるほど
「算術」
が苦手な片桐はいりは、出札小屋で千円札だけでなく、五千円、一万円と数種の紙幣がやり取りされているのをみて、白目をむいた。
そしておつり間違えなどのミスを連発。
以後、まったく任されることがなくなり、同期や後輩が出世していくのをみながら、7年間、純粋にもぎり続けた。

切符売り場が「お姉さん」なら、売店は「おばちゃん」
3カ所ある売店では、ビール、コーラ、ファンタ、アイスモナカだけの冷凍ボックス、ポップコーン、ポテトチップス、せんべい、キャラメル、スルメなどが揃い、おばちゃんがアルバイトの若者を従えていた。
売店のおばちゃんは、週6日勤務の正社員で、映画館のヌシ的存在。
中でも1番権力があった吉村さん。
20代に美容師を少しだけした後、映画館入りし、以後、人生の大部分をもぎりとして映画館を渡り歩き、銀座文化劇場で初めて売店担当になった。
支配人も一目置く実力者で、片桐はいりにとってはもぎりの大先輩だった。

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