いとうせいこう
1985年、いとうせいこうは日本で初めての日本語ラップアルバム「業界くん物語」をリリースし、日本にHIPHOPを広めたパイオニア的存在となっています。小説家、テレビタレント、文化人としてのイメージが強く、ラッパーだと知らない人もいるかもしれません。
音楽活動は現在も続けていて、「口ロロ」(クチロロ)というグループで活躍していたり、多くのラッパーたちと共演しています。今活躍しているラッパーたちから尊敬される存在で、ラップバトル番組「フリースタイルダンジョン」でも審査員を務めていますね。
いとうせいこうのフリースタイルはリリック力に定評があります。耳の奥を突くような刺激のある声質も説得力がありますし、メッセージの強さもこれぞHIPHOPという感じでかっこいいです!
レキシネーム「足軽先生」名義としてレキシの作品に参加しています。他にもMCUやDJ BAKUの作品にも参加。
いとうせいこう(@seikoito)さん | Twitter
スチャダラパー
1988年に結成し、1990年には高木完プロデュースでデビューしたスチャダラパー。それまで一般的ではなかったJ-HIPHOPを、世間に知らしめた存在ではないでしょうか。ゲーマーとしても有名で、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』のCM曲を担当したことや、ゲーム雑誌やコロコロコミックなどの子供向けのコミック雑誌にも連載を持っていましたね。
スチャダラパー7枚目のシングルとして、1994年にリリースされた「今夜はブギーバック」。小沢健二とのコラボレーション作品で、東芝EMI/イーストワールドレーベル、キューン・ソニーレコードから同時リリースされました。
それまでJ−HIPHOPが世間に浸透していなかったにも関わらず、50万枚を超える大ヒットを記録しました。その後のJ-HIPHOPの流れを変えた作品でもあり、この曲がなければ今のJ-HIPHOPシーンも違っていたかもしれません。
スチャダラパー
ECD(イーシーディー)
1996年、日比谷野外音楽堂にてさんピンCAMPを主催。
1982年、グランドマスター・フラッシュを知り、ヒップホップに興味を持ち、その後RUN D.M.C.の初来日公演を見て、ラッパーの道へ。
1989年、ヒップホップ・イベント、CHECK YOUR MIKEを主催。
1990年、シングル「Pico Curie」でデビュー。
1992年、初アルバム『ECD』をリリースした。
1996年、日比谷野外音楽堂にてさんピンCAMPを主催した。
2007年、松本哉が主催した高円寺駅前の政治運動にラッパーとして参加。
2011年、反原発活動に参加。楽曲『反原発REMIX』を発表する。
2012年、アルバム『Don't Worry Be Daddy』を発売。
2013年、在日特権を許さない市民の会などのデモ活動に抗議する「レイシストをしばき隊」に協力。
ECDがJ-HIPHOP界に残した功績といえば、なにより「さんピンCAMP」を主催したことではないでしょうか。それまでのHIPHOPイベントといえば、クラブイベントが中心となっていましたが、さんピンCAMPは日比谷野外音楽堂で開催され、日本で初めての大規模なHIPHOPイベントとして歴史に名を残しています。YOU THE ROCK★、キングギドラ、RHYMESTER、DEV LARGE(BUDDHA BRAND)、SHAKKAZOMBIE、SOUL SCREAMなど、たくさんのHIPHOPアーティストが出演していました。当時のHIPHOPファンは泣いて喜んだでしょうね。
Rhymester(ライムスター)
1989年に、早稲田大学ソウルミュージック研究会ギャラクシーで出会ったのをきっかけに結成されたライムスター。1993年に「俺に言わせりゃ」でデビューしました。高学歴ラッパーとしても有名で、メッセージ性の強いリリックは当時のB-BOYたちに大きな影響を与えました。現在でも人気は衰えることはなく、ソロでの活動も行いながら、キング・オブ・ステージの名の如く、日本を代表するヒップホップグループとして君臨しています!
「マニフェスト」は良くも悪くも注目を集めた作品となりました!ベストアルバムとして最高のアルバムだということは間違いないです!
RHYMESTER
King Giddra(キングギドラ)

K DUB SHINE、ZEEBRA、DJ OASISの三人で結成されたKing Giddra。デビューアルバムの「空からの力」は、今でもクラシックの名盤アルバムとして人気があります。90年代らしい重めのトラックに直球リリックが最高でした!
活動再開をしてからは、東北地方太平洋沖地震チャリティーライブや震災復興支援イベントを開催し、原発を批判した曲を発表するなど、社会問題への運動も行ってきました。2015年には、デビューアルバム『空からの力』の発売20周年記念ライブも開催しています!
Buddha Brand(ブッダ・ブランド)

今までとは違うスタイル。絡み合うラップの嵐。初めてBuddha Brandを聴いた時は、「カッコイイ…外人みたい…」と衝撃を受けたのを覚えています。「人間発電所」や「大怪我」など名曲も数多くあり、今でもサンプリングに使われるなど、伝説のユニットになっています。
2015年5月4日、45歳という若さでDev Largeは亡くなってしまいました。そのニュースに多くのファンが驚き、Buddha Brandを聴きながら涙したと思います。Dev Large追悼ライヴも開催され、J-HIPHOPに関わるほとんどのアーティストが一堂に会したことから話題となり、入場規制がかかるほど多くのファンが押し寄せました。
伝説間違いなし!DEV LARGE追悼イベント@渋谷VISIONに行ってきた! : 犯人はヤス
他にも、East End×Yuri、m.c.A.Tなどがメジャーシーンで活躍したことから、J-HIPHOPは誰もが知るジャンルになっていきましたね。時代を作ってきてくれた先駆者たちに感謝したいです!