僅か40日足らずで沈静化したフラフープブーム。なぜ爆発的に流行したのでしょう

僅か40日足らずで沈静化したフラフープブーム。なぜ爆発的に流行したのでしょう

フラフープ(Hula hoop)とは、直径1mほどのプラスティック製などの素材で作られた輪です。そう、ただの輪なんです。そして輪の中に入って腰などを振って回転させて遊びます。フラダンスのように腰を動かしてフープを回すため「フラフープ」と名づけられたそうです。腰以外の首・腕・足などを使って、身体の各所で楽しむこともできます。


猫も杓子もフラフープ

フラフープ、覚えていますか?それにしても、ただの輪っかがなぜこんな大ヒット商品になったのでしょうか?そして、日本では人気が落ちるのも早かったのですが、それはなぜだったのでしょうか?

フラフープ(Hula hoop)は、登録商標になっているため、ただの「フープ (Hoop) 」と呼んでいるようです。そのためなのか、フープを回すことをフーピングといいますし、フラフープで技を披露する人をフーパーと呼んでいるんですよ。本来は遊具として発売されたようですが、パフォーマンス・競技・ダイエット用品としても使われています。

日本のフラフープ

フラフープが登場したのが、1958年のアメリカです。当時アメリカ国内で大流行したことで、その年の10月には東京都内の各デパートで、一斉に販売されました。積水化学のポリエチレン管を、アメリカの会社が加工するという逆輸入品でした。価格もお手頃で、大人向けが270円で子供向けが200円で売られています。

大人気となったフラフープは、1ヶ月で80万本というように、飛ぶように売れていきました。販売店には長蛇の行列が見られ、日本中で爆発的なブームとなったのです。当然問屋では品薄になってしまい、小売店が独自にポリエチレンのホースを繋げて作った商品を150円で売ることもあったそうです。

このフラフープは、美容と健康にもよいのだと宣伝されたため、子供だけでなく多くの女性も購入に走り、競技大会まで開催されています。この美容と健康志向も人気に火をつけた要因のひとつなのでしょうね。

フラフープ禁止令?

そんな猫も杓子もフラフープ状態だった中、11月にフラフープが原因とされる胃穿孔(いせんこう)で重態になる事件が起きました。胃穿孔とは、胃壁に穴があいて腹腔につき抜ける状態のことです。その後、横浜市と神戸市では、路上においてフラフープで遊んでいた子供が交通事故に遭遇、警察庁もこれを問題視します。

更に千葉県で少年3人が腸捻転(ちょうねんてん)などになったことから、千葉県東金市立東金小学校が児童にフラフープ禁止令を出したのです。それに続き宮城県でも、教育委員会が警告を発令、厚生省もフラフープと健康障害との関係を検討することになってしまい、ブームは一気に沈静化してしまうこととなりました。

空前の大ブームを起こしたフラフープでしたが、日本の皆さんが熱狂した期間は僅か40日足らずと、思わぬ終焉となったのです。因みにフラフープが原因とされた腸捻転の事例は、症状とフラフープに因果関係はないと科学的に否定されています。とんだとばっちりでしたね。2010年、千葉県東金市が市の中央公園にフラフープの記念碑を建立しました。腸捻転の原因はフラフープだとして禁止令を出し、国民が楽しんでいたブームを終わらせるきっかけをつくったことからなのでしょうかねぇ。

サーカスでもアイテムに

1960年代には、世界中のサーカスでフラフープを使うようになりました。そのパフォーマンスは、現代サーカスのパフォーマーであるオーストラリアンサーカスコメディエンヌや、30本のフラフープを使って演技をする「瀕死の白鳥」を演技するなど、多くの人が影響を受けたようです。近年では、シルク・ド・ソレイユの「アレグリア」などにフラフープのパフォーマーが登場しています。

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