鮎川 龍二(あゆかわ りゅうじ)
八虎と同級生の美術部員。ロングヘアの美形で、「男性だが、心は乙女」のため学校でも制服の学ランとセーラー服の上下の組み合わせを変えることで女装している。「あユカわ」からユカちゃんと呼ばれている。
八虎とは何でも言い合える仲で、度々ケンカもするが、時には八虎に勇気を与えるきっかけやアドバイスをする。八虎が絵に興味を持ちはじめたのを見て、美術部の手伝いを頼み、入部のきっかけを作る。祖母が日本画を描いていたという理由で日本画を専攻してきたが、藝大の試験では自身の望む道は「日本画」ではないと受け入れて画用紙にバツ印だけ描いて途中退室をし受験辞退する。
高橋 世田介(たかはし よたすけ)
八虎が美大専門の予備校で出会った、同い年の天才少年。その才能と技術と孤高の性格で八虎を発奮させるライバル的存在。独学で東京藝術大学の油画専攻に現役合格し、藝大では八虎と同級生となる。「セカイ君」と言うあだ名で呼ばれているが、コミュニケーションが苦手で友達がいない。八虎の努力を認めつつも前向きな性格を疎み、毛嫌いしている。常にチェック柄の服を着用している。
佐伯 昌子(さえき まさこ)
八虎の高校の美術教師で、本業は絵画教室を運営している。穏やかな物腰の初老の女性教師だが、にっこり笑って物事の核心を突く、油断できないタイプ。美大の出身で、美大受験の厳しさを八虎に教えつつも、好きなことに向かっていけるように応援している。悩める八虎を導く大人の1人。
桑名 マキ(くわな マキ)
予備校のほとんどのクラスで八虎と一緒になった天才美少女。家族全員が東京藝大出身というサラブレッドで、絵の才能は群を抜いているが、姉の首席合格がプレッシャーになっており、現役合格がかなわず、一浪して藝大の彫刻科に入学した。
自分も受験の緊張やプレッシャーで余裕が無い中、体調不良で階段を登れずに蹲っていた八虎に、声を掛けるために走って駆けつけたり、八虎の荷物を上の階まで持ってあげたりと、面倒見も良く、漢気もある一面も。
橋田 悠(はしだ はるか)
世田介と同じ高校の美術コースに通っていた、お下げ髪の青年。多摩美術大学に通っている。世田介曰く、高校のころから美術の変態と有名人であり、藝大生の八虎や世田介より、藝大に知り合いが多そう、人を焚きつけるのが上手いとのこと。関西弁。作中で「絵描きフェチ」「美術フリーク」と呼ばれるほど、美術作品の鑑賞が好きで豊富な知識を持つ。予備校教師の大葉からは「典型的な知識や理屈が先行しているタイプ」と評価される。
村井 八雲(むらい やくも)
美術学部絵画科油画専攻で八虎の同級生。浪人経験者。次席で入学した。黒髪で、背中に大きなフクロウのタトゥーが入っている。”でっけえことは最強”で、入学後の自己紹介ではかなり大きい作品を持参。東京の風景の課題でも屋内に入らないほど大きな作品とマケットを提出した。八虎のことを気に入っていて、八虎が課題で行き詰まった際には釣りに誘ったり、講評会の後は一緒に飲みに行ったりしている。
マンガ「ブルーピリオド」の見どころ
「ブルーピリオド」とは、あの天才ピカソの青年時代「青の時代」の英語読みです。キュビズムを確立する前、若干鬱病っぽくなり青目の色調で哀し気な題材を描いていた頃のことを指します。
ごく普通の学校に通う人間にとって、「美大」とか「芸大」と呼ばれる大学で何をするかなどということは未知の領域ですよね。ましてや「藝大」など。今作では単純に描くことが好きでそれを極めたいと思い始めた主人公の藝大に入るまでと、藝大に入ってからのさまざまな苦悩を描きます。特に「絵を描く」だけでなく「アートを生み出す」ことの意義、評価の在りどころ、なぜ表現するのか、どこに向けて描くのか、そういった芸術と芸術に携わる人々の「レゾンデートル(存在意義)」を、苦悩し、もがき、いったん何かを掴みかけても崩れ、それでもなお探し続ける八虎を通してあらわしています。そしてその八虎のもがくさまがすなわち「ブルーピリオド」なのだと。
非常に難解なテーマながら、それを日常の授業や風景に置いて行く作者の力量はさすが。アートという深淵の世界に触れたいとき、ぜひ手に取ってほしいと思います。
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