芸能界入りからドラマデビューまで
坂井真紀さんは1970年東京都生まれ。1990年、20歳の時に4代目リハウスガールに選ばれ芸能界入りします。
1992年には東京ビューティーセンター(TBC)のCMにも出演。『ぜったいきれいになってやる』のセリフが印象的で、このCMで坂井さんを覚えた人も多いのではないでしょうか。
1992年に「90日間トテナム・パブ(The 90 Days)」という深夜ドラマでドラマデビューします。デビュー作でいきなりの主演でした。しかもスペシャルドラマではなく連ドラです。深夜ドラマとはいえすごいですよね。名前は「マキ」という役だったので名前を覚えてもらうためのドラマという感じですね。1992年から数々のドラマに出演していました。
1993年からは歌手としても活動していて5枚のシングルと1枚のアルバムをリリースしています。
「ダブル・キッチン」「長男の嫁」
1993年には二世帯住宅をテーマにした嫁姑ドラマ「ダブル・キッチン」に出演。
主演は山口智子さんと高嶋政伸さん。山口さん演じる嫁の花岡都と野際陽子さん演じる姑の真知子のバトルが面白かったですよね。
坂井さんは真知子の娘で大学生の花岡るみを演じています。高嶋さん演じる忍が兄で横山めぐみさん演じる静が姉の3兄妹の末っ子です。嫁姑問題にもどちらの味方ということでもなく、しっかりと自分を持った女性という感じでした。トカゲを飼っているという一面もあり、ちょっと個性的で印象に残るキャラでしたね。
その後、1994年に放送された「長男の嫁」にも出演。こちらも嫁姑を描いたホームコメディですね。嫁は浅野ゆう子さんで姑は同じく野際陽子さん。
坂井さんは野際さん演じる中村節子の息子の光三郎(山口達也さん)の恋人、小ノ木珠子を演じました。こちらも明るい役でしたが、家庭に恵まれず中学を卒業して劇団に入ったという過去のある女性でした。
私の運命

「私の運命」は1994年に放送されました。こちらは当時としても珍しかったのですが2クールで放送されたドラマで、坂井さんは主演でした。
坂井さん演じる佐藤千秋は、幼い頃に両親が離婚。さらに父がなくなり兄の守(段田安則さん)に育てられてきました。24歳で鈴木次郎(東幹久さん)と婚約するのですが、婚約直後に肺がんが発覚します。さらに同時に兄と血がつながっていないこと、次郎の子供を妊娠していることなどを知ります。
不安な中数々の選択に迫られますが予定通り次郎と結婚します。次郎は挙式後に自分の余命を知って自暴自棄になります。次郎の死後、千秋は出産し女手ひとつで息子を育てることになります。
次郎の母真理子(野際陽子さん)も次郎の父親を早くに亡くし、女手ひとつで育てたという経験があり、最初は反発しあう2人ですが実の母娘以上の絆を気づいていきます。
坂井さんは明るい役が多く、サバサバした印象でしたが代表作であるこのドラマはかなり暗かったですね。
まだ恋は始まらない
ひと夏のプロポーズ
1995年には小泉今日子さん主演の「まだ恋は始まらない」に出演。
坂井さんは小泉さん演じる神崎茜の妹、比奈子を演じています。
茜は同じ会社の永井(竹野内豊さん)と婚約していました。ある日、妻から突然離婚を切り出された高沢幸一郎(中井貴一さん)が娘に送った手紙を拾ったことから運命が変わっていきます。
娘の由紀は幸一郎と暮らしたがっていることを知り、茜はなんとか2人を会わせようとします。2人関わっていく中で茜の心が動き始めます。
比奈子は、じつは高校生のころから永井に思いを寄せていました。ですが姉の婚約者であることからあきらめていたのですが、姉の心変わりに気が付き、永井とよりを戻させようと画策し、地震はあきらめるために別の男性と付き合おうとする、という役どころでした。
世紀末の詩
1998年には野島伸司さん脚本の「世紀末の詩」に出演。このドラマは視聴率は振るわなかったのですが隠れた名作とも呼ばれています。
婚約者に振られた野亜(竹野内豊さん)と大学教授になれなかった百瀬(山崎努さん)がそれぞれ自殺をしようとしていたところ、坂井さん演じるミアという少女が笑ってみていたことから、奇妙な3人の同居生活が始まります。
ミアは不思議な存在で、自らを「死神」だといいます。片言の日本語で話し、よく食べるのですが過去は一切不明でした。
「世紀末の詩」は毎回ゲストが登場し、二人の男が「愛とは何か」を語り合うというドラマでした。1話完結のエピソードなのですが毎回ハッピーエンドではなかったですね。
坂井さんが演じた役の中でもかなり個性的でした。一時期あまりドラマに出ていない時期もありましたが最近はまた精力的に出演されています。今後の坂井さんのドラマも楽しみですね。