魔法少女ちゅうかなぱいぱい!
「東映不思議特撮シリーズ」は1981年から1993年まで放送されていました。石ノ森章太郎さん原作、東映制作の子供向け特撮ドラマです。
最初はロボット8ちゃんからスタートし、ロボット物が続いていました。その後、2年連続で探偵団シリーズが放送されたのち、1989年から美少女シリーズが放送されました。
シリーズ第一作となったのは「魔法少女ちゅうかなぱいぱい!」子供心に、ぱいぱいって、いいの?と思ったことを覚えています。
ストーリーは人間界から近いけれど人間は存在を知らないという中華魔界のお話。中華魔界はわがままな五目殿下の支配下にありました。五目殿下はヒロインであるぱいぱいに求婚するのですが、パイパイには別に恋人・レイモンドがいました。五目殿下はレイモンドを魔法でラーメンに変えてしまいます。ラーメンになったレイモンドは逃げる途中にナルトを落としていきます。ぱいぱいはそのなるとを拾ってレイモンドを追いかけて人間界にたどり着きます。
恋人を探すぱいぱいの人間界での珍道中を描いたコメディですね。
当初は他のシリーズと同じく1年間放送する予定だったのですが主演の小沢なつきさんが撮影を放棄したため、急遽7月で終了しました。
魔法少女ちゅうかないぱねま!
2作目のちゅうかないぱねま!は、ぱいぱいが途中終了したことで急遽制作された番組。本来なら違う世界観のお話が作られますが準備期間もなかったということでぱいぱいと同じ世界観で、人間界の人物は続投しています。ぱいぱいの最終回にはいぱねまを演じた島崎和歌子さんも出演していました。
中華魔界の大富豪の娘、いぱねまは名門聖中華魔女女子学院に通っていたのですが、本来の実力はその学校に通うほどはありませんでした。聖中華魔女女子学院の院長とその姉の陰謀で破産に追い込まれ、学校の小公子としてこき使われることに。
しかも破産したことで両親は失踪。いぱねまは両親を探して人間界にやってきます。そこでぱいぱいが家政婦をしていた高山家に出会い、いぱねまも高山家に居候しながら両親を探すことになります。
美少女仮面ポワトリン
1990年に放送されたのは「美少女仮面ポワトリン」。
ごく普通の女子高生村上ユウコはある日近所の神社で神様に出会います。そして美少女仮面ポワトリンに変身する力になる力を授けられます。町内(とついでに宇宙)の平和を守るために戦う運命になったのでした。
ちなみにポワトリンというのはフランス語で「胸」という意味だそうです。結局ぱいぱいと一緒ですよね。
ちょっと変わった犯罪者たちが起こす事件を、ポワトリンに変身したユウコが解決していくという物語。
ポワトリンを演じたのは乙女塾3期生の花島優子さんです。
変身ものなので変身ペンダントなども登場しました。変身する時の「コスモマジック・メタモルフォーゼ」という呪文や、「愛ある限り戦いましょう。 命、燃え尽きるまで。 美少女仮面! ポワトリン!」というセリフも流行しましたね。平均視聴率15%の人気作となりました。
不思議少女ナイルなトトメス
1991年に放送されたのは「不思議少女ナイルなトトメス」。
こちらも主人公は普通の高校生中島サナエ。新しい土地に引っ越してきたことを先祖に報告しに生まれて初めて墓に行ったところ、不注意で墓を壊してしまいます。
それがきっかけで先祖である初代トトメスが封印していた51匹のナイルの悪魔を解放してしまいました。初代トトメスからの命令で2代目トトメスとして悪魔退治をすることになります。
決め台詞は「美しく戦いたい、空に太陽がある限り。不思議少女ナイルなトトメス」でした。やはり決め台詞があると子供はマネしたくなりますよね。
トトメスを演じたのは乙女塾5期生の堀川早苗さんでした。
うたう!大龍宮城
1992年に放送されたのは「うたう!大龍宮城」
地球の環境汚染が原因で壊滅的な被害を受けた竜宮城の乙姫たちが人間界にやってくるという浦島太郎をテーマにしたドラマ。2作連続変身少女ものでしたがこちらはまた異世界ものですね。竜宮城の亀やたい、ひらめなどが擬人化して人間界にいるというなかなかシュールな設定でしたね。
人間界で疲れ果てていた竜宮城のメンバーは、竜宮城にいた頃のように歌って踊って過ごすことで本来の心を取り戻していきます。という設定になっていたため、ミュージカル仕立てになっていたのもこのドラマの特徴です。
主人公の乙姫は桜っ子クラブにも出演していた中山博子さんです。
有言実行三姉妹シュシュトリアン
1993年に放送されたのは「有言実行三姉妹シュシュトリアン」こちらは唯一のグループもので3人がヒロインです。
山吹家の両親は以前から不仲で、正月早々から離婚寸前に陥っていました。3人の娘雪子・月子・花子は気晴らしにカラオケに行ったのですが、そこで今年の干支である十二支の1人、お酉様に出会います。
三姉妹はお酉様によって両親の中を取り持つ代わりに、有言実行三姉妹シュシュトリアンとして、妖怪退治をすることになります。家庭円満と世界平和のために三人は戦っていきます。
長女の幸子は山吹雪子さん。次女の月子は石橋桂さん。三女の花子は石橋桂さんでした。
1992年からテレビアニメ『美少女戦士セーラームーン』が放送スタートし、競合したことなどが原因で玩具売り上げが低迷したことなどが原因で1年放送の予定が3クールで打ち切りになってしまいました。
このシュシュトリアンをもって美少女シリーズおよび「東映不思議特撮シリーズ」は終了。打ち上げにはシュシュトリアンの出演者だけでなく、過去のシリーズの出演者やスタッフも集まり盛大に行われたそうですよ。