パソコン通信とインターネットの違い
モデム
モデムの通信速度
年月が経つごとに通信速度が向上していきました。
300bps→1200bps→2400bps→4800bps→9600bps→
14400bps→28800bps→34400bps→56000bps
現在の光回線が100Mbpsとしますと、9600bps時代に比べると約10万倍も速度が向上していることになりますね。
さらに古い時代のモデム『音響カプラ』
草の根BBSと商用BBS
大手商用BBSは『NIFTY-Serve』『PC-VAN』『ASCII-NET』『日経MIX』あたりが特に有名で、その他にもたくさん存在していました。
通信料を抑えるために
ホストと接続している間中通信料金がかかってくるので、いかにして接続時間を短くするか、料金を安く上げるかという工夫が各自でなされていました。いったい料金を安くするために、どんなことが行われていたのでしょうか。
・【自動巡回ツール】
通常、全ての新着コンテンツに目を通すわけではないので、自分が興味のある掲示板などを設定しておいて、自動で巡回させ即ログアウトするということを行っていました。
ログアウトしてからじっくり読んだり、ダウンロードしたいものをチェックしたりするという感じです。
これにより最小限の時間だけ回線を接続するということになりますので、必須のツールだったと言えます。
・【モデムを良いものに買い換える】
通信速度が上がれば、読み込む時間もより短くなるので効果的と言えますね。
・【ファイルの圧縮】
インターネットでは今でもLZHやZIPやら普通にありますので、その辺は昔と変わらないのですが、少しの圧縮率の違いでファイルサイズが上下するとなれば、通信時間に影響が出ますので必至さは今の比ではないでしょう。
・【テレホーダイ利用する】
テレホーダイとは、1995年から始まったNTT東西のサービスです。
あらかじめ登録しておいた2つの電話番号までが深夜時間(23時~8時)の間、一定額で繋ぎ放題になるという、パソ通ユーザーにとって感涙モノのサービスでした。
ただ、これで慢性的な寝不足を招いたという人も多かったとか。
パソコン通信のあるある
パソコン通信のあるあるをまとめてみました。
・NTTからの毎月の請求書にビクビクする
・請求書が届いて親げきおこ
・「ちょっと電話使えないじゃない!」と家族に怒られる
・家族が電話の受話器を持ち上げると通信が切れる
・メール機能があるけど、これってシスオペに見られたりとかは…?
・頻繁にオフ会が行われていた
・モデムを新しく買い換えて、その速さに感動する
・週末の夜がなかなか繋がらない
・『ちょっとエッチな…』というタイトルの絵をついついダウンロードしてしまう
・女性風のハンドルネームはまずネカマ
オフ会
一般的に、草の根BBSを利用するときは、市内料金で繋がるところを利用するので地元の人が集まりやすい環境にあり、そして趣味が近しい人も複数いるでしょうから、そうなるともうオフ会の開催は必然的だったと言えますね。
草の根BBSだけでなく大手BBSでも頻繁に行われていたようです。
パソコン通信の衰退
旺盛を極め、安泰した分野かと思いきや、インターネットの登場で少しずつその勢いが失われていきました。
WINDOWSの台頭、そしてADSL回線などのブロードバンド回線の普及により、インターネットが爆発的に普及することとなり、パソコン通信は静かに淘汰されていきました。
パソコン通信は、インターネットとはまた一味違うものがあったように思いますが、これも時代の流れというものなのでしょう。