ナポリタンという国産イタリアン

ナポリタンというメニューは、正式なイタリア料理にはありません。日本で誕生した、完全なるジャパニーズイタリアンなんです。イタリアには存在しないイタリアン、なんだか変ですね。具材は至ってシンプルなのですが、ケチャップの甘酸っぱさと相まって、絶妙なハーモニーを生み出しています。パスタと呼ぶより、まさにスパゲッティという言葉がピッタリですよね。都内にも、昔ながらのナポリタンが味わえる老舗喫茶店がたくさん。食べたくなったら、フラッと出かけてみません
さぼうる2【神保町】
「さぼうる2」は、ナポリタンといえば必ず名前があがる有名店。神保町駅からすぐのところで営業をしている、創業60年以上という老舗の喫茶店です。人気のナポリタンは、少々甘めのケチャップに具材もたっぷり。サラダやドリンクがセットになっています。そして、何といってもそのリーズナブルが魅力ですね。
「さぼうる2」のナポリタンは、ボリューム満点なのが自慢。マッシュルーム・ハム・玉ねぎ・ピーマンなど具材もふんだんに使われる一皿ですが、意外とペロリと完食できると評判なんです。店内は、いかにも老舗らしい落ち着いた雰囲気。休日やお昼時などの混雑タイムには、行列ができるほど。古くからのファンも多いお店です。
ロマン【高田馬場】
名物スパゲティ・ロマンは、生卵をトッピングしたナポリタンです。トマトの美味しさを玉子がまろやかに包み込んだ、絶品のスパゲッティです。たっぷりと粉チーズを振りかけていただきましょう。それ
はまるで、ケチャップ味のカルボナーラの味わいです。
70年代の雰囲気を残した店内は、ウッディなデザインで開放感も充分。角丸の大きな窓ガラスもどこか懐かしく、行き交う人々をぼ~と眺めながらお茶をしたりして、のんびりと時間が過ごせます。お店は高田馬場駅からすぐのところにあるビルの2階。階段が2つあるので、看板を目印にしてくださいね。
カフェテラスポンヌフ(Pont Neuf)【新橋】
カフェテラスポンヌフは、新橋駅からすぐのところにある喫茶店です。オフィス街に位置していますので、ビジネスマンが多い印象もありますが、お客様は老若男女に関係ない人気の喫茶店。店内はカウンターとテーブル席が配置され、ノスタルジックな雰囲気が良い感じです。
トマトケチャップの酸味が効いたナポリタン、濃いめの味付けがカフェテラスポンヌフの特徴です。ボリュームたっぷりのナポリタンは、玉ねぎやベーコンで仕上げられた至ってシンプルなスパゲッティで、世代を問わず評判なんです。麺はモチモチの太麺を使った、まさに王道のナポリタン。
喫茶アンデス【練馬】
練馬駅南口すぐのところにある駅近喫茶店が、喫茶アンデスです。創業40年以上の老舗喫茶店で、人気マンガの「タッチ」で、みなみのお父さんがやっている喫茶店「南風」で出されるナポリタンのモデルになったお店なんだそうです。「タッチ」で登場するナポリタンが味わえるとあって、お客様の多くがナポリタンをオーダーするそうです。
喫茶アンデスのナポリタンは、濃厚なソースがたっぷりかかったスパゲッティ。玉ねぎ・ピーマン・マッシュルームといった定番の具材に、ゆで卵とコーンが乗っています。店内には、小説やマンガがぎっしりと並べられ、レトロな雰囲気に包まれながら、ゆっくりとした時間が過ごしてください。
純喫茶マリーナ[向島]
ジュージューといかにも美味しそうな音を響かせる鉄板皿スタイルのスパゲッティが、純喫茶マリーナのナポリタンです。太めの麺が、いかにも昔ながらのスパゲッティを強調しています。鉄板が熱いので、食べていくうちに表面がパリパリになって、食感の変化も楽しめ美味しさもアップ。
船がモチーフになっている店内では、ダイヤル式の電話や卓上ライターなどの懐かしいアイテムが今でも健在中なんです。レトロ好きな方には、テンションの上がる要素ばっかりですね。昭和48年(1978年)創業の純喫茶マリーナ、当時は料亭街として賑わっていた向島見番通りにあって、現在でも芸者さんがよくごはんを食べに訪れるそうです。
丘【御徒町】
丘のナポリタンは、ピーマンや玉ねぎのシャキシャキ感を大切にしたスパゲッティで、トッピングでかかる青のりがアクセントになっています。昔から変わることのない、こってりした大満足のナポリタンです。その変わらぬ味わいに魅せられたお客様が、親子を通り越して3世代で訪れるそうです。
上野のアメ横にあるのですが、大勢の人で賑わう喧騒から少し離れた場所で営業されています。お店は地下にあって降りていくと、豪華なシャンデリアにこれまた豪華そうな革張りのソファーが。ゴージャスでノスタルジックに溢れた世界が広がっています。一歩店内に踏み込んだ瞬間から、非日常に覆われて昭和の純喫茶が存分に堪能できるお店です。